日本のタクシー 空港送迎タクシー

日本のタクシー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 13:43 UTC 版)

空港送迎タクシー

南関東愛知県名古屋市とその周辺部)、京阪神中国・四国地方では自宅と空港の間で乗合タクシーサービスを行っている。これには2種類のものがある。一つは「自宅からある場所までは普通のタクシーで行き、そこで大型のタクシーに乗り換え、他の客と一緒に空港に行く」パターンである。もう一つは「大型タクシーが各利用者のもとを巡回して集客後、直接空港に向かう」パターンである。単独でタクシーに乗って空港に行くよりも安い。また中型車もしくは小型車にて自宅より直接(もしくは遠回りしない距離の立ち寄り先を絡めて)空港に向かうパターンもある。たいていサービス提供地域のどこから乗っても定額である。

また、東京都区部武蔵野市三鷹市においては、乗車地または降車地が営業区域内で、23区ならびに三鷹市・武蔵野市から、成田国際空港東京国際空港(羽田空港)間の往路または帰路の送迎を依頼する場合、タクシー各社の配車室に乗車の1時間前までに、電話などで事前予約をすることによって、区や市ごとに定められている「エリア定額運賃」での送迎を行う事業者がある。この場合、タクシーメーター料金が表示額が超えても定額運賃が適用される。(例えば、自宅から空港までなどで、主要な区間を首都高速道路を利用する事が条件で、乗車地と降車地は原則各一箇所)、乗車中の高速料金は、利用者が負担する。

24時間運用の空港を、深夜から早朝にかけて発着する場合、鉄道連絡バスなどの公共交通機関が運行されておらず、旅客の需要がある。

航空会社などの空港関係者が、電車・バスの運行時間外の出勤や退勤、または自宅や宿泊先と空港間の送迎を行うタクシー会社がある、こちらは予約配車である。

中国式白タク

中国人による日本への海外旅行が非常に盛んな中で生まれたのが、中国式白タクである。中国人旅行客にとって中国語が使える安心さと、ガイドも行ってくれる便利さ、運賃が破格に安いことなどから人気が高く、主要な日本の空港を中心に爆発的に広がっている。この中国式白タクは、在日中国人や中国人留学生などが自家用車を用いて行うもので、中国の配車アプリを使って利用する。報道によれば2017年8月現在、配車アプリには運転手として数千人が登録していることが確認されており、今後もますます増えることが予想される[21]

金銭授受を現地で行わず、日本入国前・乗車前にインターネットを介したAlipay(アリペイ)などでネット決済を行い日本の銀行口座を用いず、また領収書なども使用しないため、金銭授受の証拠を掴みにくいことから、警察による取締りに対して「友人の送迎」と主張をして言い逃れ、違法な白タク行為と認定することが困難であった。

中国式白タクは二種免許を持たず、また旅客運送事業許可も受けていない違法行為であるため、事故時には任意保険未加入の扱いを受け、乗客・被害者に対する補償等の救済措置は無い。任意保険の制度すら知らない可能性も高く、違法と認定されなくても補償がない可能性もある[22]。民事的な賠償請求をしても運転手に支払い能力は無く、帰国されるので被害者は泣き寝入りの可能性が高い。また海外のネット決済を使用した脱税行為である。

中国人団体客の多くは中国式白タクの他に、中国人が違法に運営する民泊を利用し、訪れる免税店は中国系資本の店を使い、その全てを中国企業のネット決済で営業していることから、中国人によるインバウンド収益は減少の一途を辿り、大きな社会問題になっている[23][24]

警察は複数回の出入りがある乗用車をマークして厳しく捜査しており、逮捕者も増加している。逮捕者は、道路運送法第九十六条により「三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」とされている。


注釈

  1. ^ (有償運送) 自家用自動車(事業用自動車以外の自動車をいう。以下同じ。)は、次に掲げる場合を除き、有償で運送の用に供してはならない。
  2. ^ それらに加えて規模の大きい都市においては、大きい幹線道路の左端にタクシーの乗り場専用レーンが設けられている場合もある。
  3. ^ 地域によっては申し出さえすれば、(条件が許す限りではあるが)順番の変更が受け入れられる場合もある。誘導係員がいない場合は、先頭から順に使えるか確認していって使用できる車まで移動する方が(トラブルを避ける意味でも)望ましい。
  4. ^ 都内の大手タクシー会社では、グループに自動車教習所や提携教習所があり、ここで二種免許取得のための教習が可能。
  5. ^ 「この期間を終える前に退職した場合、取得費用を返還しなければならない」という書面契約を行う場合がある。
  6. ^ 1970年代に個人タクシーで用いられたマークII(X10系まで)やスカイライン(C10・C110・C210系)などでは、下級グレードを中心に後部座席のヘッドレストを装備していない車種が多かったため、基準を満たすためにメーカー・ディーラーでヘッドレストの後付けが行われていたと推測される。
  7. ^ プリウス(20系:185/65R15、30系・50系:195/65R15)、ノア・ヴォクシー・エスクァイアおよびセレナ(195/65R15)、ノート(185/65R15、ただしE13系は標準だがE12系以前はオプションホイールまたは社外ホイール装着時)等の例がある。
  8. ^ 京成グループに所属するが、車体や行灯にはK'SEI GROUPロゴを掲出していない(公式サイトには明記)。
  9. ^ ウォルト・ディズニー・カンパニーとの関係により京成グループ統一行灯を使用せずK'SEI GROUPロゴの掲示もしていない。また、その関係で京成タクシーホールディングス傘下ではない(が共同配車体制は敷かれている)。
  10. ^ 京成グループであるが、独立性が高くK'SEI GROUPロゴは用いていない。
  11. ^ 京成グループであるがタクシーの車体にはK'SEI GROUPロゴを使用していない。

出典

  1. ^ a b c タクシーの再編が加速 『日本経済新聞』 平成23年6月17日東京夕刊
  2. ^ タクシー自働車広告『日本全国諸会社役員録. 第21回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  3. ^ a b 齊藤俊彦 『くるまたちの社会史』中央公論社〈中公新書〉、1997年、119-120頁。ISBN 4-12-101346-8 
  4. ^ バス、タクシーのガソリン使用全面禁止(昭和16年8月21日 朝日新聞)『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p81
  5. ^ ガソリン券の闇取引根絶措置(昭和15年9月21日 朝日新聞)『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p81 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  6. ^ タクシー料金倍額に値上げ(昭和15年8月29日 朝日新聞)『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p82
  7. ^ 代用燃料車への改装願いが殺到(昭和16年9月3日 東京日日新聞)『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p82
  8. ^ 決戦に備えて旅行を大幅制限(昭和19年3月15日 毎日新聞(東京) 『昭和ニュース辞典第8巻 昭和17年/昭和20年』p783
  9. ^ 社団法人東京乗用旅客自動車協会・タッくんミニ情報2012年3月 No.230
  10. ^ a b 浅井建爾 『道と路がわかる辞典』(初版)日本実業出版社、2001年11月10日、250頁。ISBN 4-534-03315-X 
  11. ^ 運輸政策審議会 「今後のタクシー事業のあり方について」(平成5年5月11日答申第14号)
  12. ^ 運輸省, “平成8年 運輸白書 第6章 人と地球にやさしい車社会の形成へ向けて 第2節 利用者ニーズに対応した車社会の形成へ向けて 1 自動車旅客輸送の活性化” (プレスリリース), https://www.mlit.go.jp/hakusyo/transport/heisei08/pt2/825206.html 2012年10月6日閲覧。 
  13. ^ 運輸省, “タクシーの活性化と発展を目指して ~タクシーの需給調整規制廃止に向けて必要となる環境整備方策等について~” (プレスリリース), 運輸省運輸政策審議会自動車交通部会答申, https://www.mlit.go.jp/kisha/oldmot/kisha99/koho99/taxi_.htm 2012年10月7日閲覧。 
  14. ^ 「突然新型メーター採用 近距離割増料はタダ」『朝日新聞』昭和45年(1970年)3月1日朝刊、12版、15面
  15. ^ 国土交通省自動車局旅客課, “タクシーに関するアンケート調査(資料中の設問に書かれている情報)” (プレスリリース), https://www.mlit.go.jp/common/001088425.pdf 2017年6月8日閲覧。 
  16. ^ 青鉛筆『朝日新聞』1976年(昭和51年)8月2日朝刊、13版、23面
  17. ^ 貨客混載 タクシーが荷物も宅配 北海道・旭川で全国初 毎日新聞(2017年11月1日)2017年11月7日閲覧
  18. ^ 「NEKO MOOK1903 特装大全」p.66 ネコ・パブリッシング 2013年3月発行 ISBN 978-4-7770-1403-3
  19. ^ 運賃カルテル:タクシー25社に初の認定 毎日新聞 2011年12月21日
  20. ^ 新潟市等に所在するタクシー事業者に対する排除措置命令及び課徴金納付命令について (PDF) 公正取引委員会 報道発表資料 平成23年12月21日(国立国会図書館のアーカイブ:2013年4月5日収集)
  21. ^ 中国人白タク 横行も検挙困難…スマホ決済で 数千人登録”. 毎日新聞 (2017年8月). 2017年11月12日閲覧。
  22. ^ 在日中国人の“白タク”行為が増加 格安料金だけではない「意外な人気」の理由”. デイリー新潮. 2018年2月27日閲覧。
  23. ^ 宿泊旅行統計調査”. 国土交通省観光庁. 2017年11月13日閲覧。
  24. ^ 訪日外客統計の集計・発表”. JNTO日本政府観光局. 2017年11月13日閲覧。
  25. ^ 敦賀のタクシー会社:脱原発議員の配車拒否し謝罪 - 毎日新聞(2014年1月15日付)
  26. ^ 相次ぐ大阪のタクシー強盗 週刊大阪日日新聞 2009年1月24日(Internet Archiveのアーカイブ:2009年4月8日収集)
  27. ^ 防犯対策進む県内タクシー 北日本新聞(Internet Archiveのアーカイブ:2013年5月11日収集)
  28. ^ 国内初、電気自動車タクシー登場 8月にも愛媛県で 47NEWS 2009年7月13日(Internet Archiveのアーカイブ:2009年7月22日収集)
  29. ^ タクシー乗降口の高さ規制廃止 国交省 - レスポンス、2011年3月31日
  30. ^ タクシー車両の基準緩和等について 国土交通省 報道発表資料 平成27年6月12日
  31. ^ ただし北海道小樽市のこだま交通では以前、ブルーバード(U14系)の4WD車や[1]スバル・レオーネレガシィの4WD車を導入していた。
  32. ^ サービス/製品一覧 - トーシンテック株式会社
  33. ^ タクシー無線局の構成 電波博物館 (電波適正利用推進員協議会)
  34. ^ タクシー無線のデジタル化 第48回移動体通信研究会 平成17年度(目黒会)
  35. ^ a b c d e ディジタル・タクシー無線機とそのシステム RFワールドNo.7 2009-09 pp.53-54(CQ出版
  36. ^ 沿革 移動無線センターについて(移動無線センター)
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  38. ^ (有)大東タクシー様 旅客運送(移動無線センター)(同上:2009年10月27日収集)
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  42. ^ 「規制緩和で収入激減」タクシー運転手の訴え認めず 大阪地裁 産経新聞 2009年3月25日
  43. ^ MKタクシー「違法運賃」で国交省に申請 「公定幅運賃」下回る - 産経ニュースwest、2014年3月28日
  44. ^ [「値上げ強制は損害」 500円タクシー、国を提訴 朝日新聞 2014年4月29日
  45. ^ タクシー運賃幅は「違法」 エムケイなどが国提訴 - 産経ニュースwest、2014年5月1日
  46. ^ 運賃規制でタクシー会社提訴 - NHK福岡NEWS WEB、2014年5月8日
  47. ^ タクシー乗り場:乗り入れ排除は独禁法違法 大阪高裁判決 毎日新聞 2014年10月31日
  48. ^ 「またオオカミタクシー 客の少女を監禁」『朝日新聞』昭和44年8月27日夕刊、3版、11面
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  50. ^ タクシー業界の取り組み”. 全国ハイヤー・タクシー連合会 (2017年). 2020年9月29日閲覧。
  51. ^ 孫社長「危機的な状況だ」ライドシェア事業への国の規制を批判 - NHKニュース
  52. ^ ビジネス特集 波紋を呼ぶライドシェア - NHKニュース
  53. ^ オールラウンド仕様車”. ヤマハモーターパワープロダクツ. 2020年10月7日閲覧。
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