文化遺産 (世界遺産) グローバル・ストラテジー

文化遺産 (世界遺産)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 10:04 UTC 版)

グローバル・ストラテジー

「世界遺産リストの代表性、均衡性、信用性のためのグローバル・ストラテジー」(1994年)では、文化遺産の偏りを是正するため、文化的景観産業遺産20世紀以降の現代建築などを登録していくことの必要性が確認された。

文化的景観

文化的景観は1992年の「世界遺産条約履行のための作業指針」で盛り込まれた概念である。人の文化的な営みと自然が有機的に結びついた景観であり、ICOMOSの勧告書でも公式に分類されている。上に挙げた例だと基準(4)のみで登録されたビニャーレス渓谷、基準(5)のみで登録されたクルシュー砂州マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷などが該当する。この基準を含む物件としては、ほかにもアマルフィ海岸イタリア)、スタリー・グラードクロアチア)、スクルの文化的景観ナイジェリア)、バタマリバ人の土地、クタマクトーゴ)、バムとその文化的景観イラン)、テキーラの古い産業施設群とリュウゼツランの景観メキシコ)など多数が該当する[8]

産業遺産

産業遺産はその名のとおり産業の営みを伝える何らかの遺跡である。その定義は一様ではないが、2011年登録分までについてはICOMOSが公式に分類したリストを公表している。文化的景観などとも一部重複するが、石見銀山遺跡とその文化的景観日本)、シューシュタルの歴史的水利施設イラン)、インドの山岳鉄道群インド)、ダーウェント峡谷の工場群イギリス)、ビスカヤ橋スペイン)、ラ・ショー=ド=フォンとル・ロックルスイス)、リドー運河カナダ)、ハンバーストーンとサンタ・ラウラの硝石工場群チリ)などがそれに含まれる[9]

現代建築

優れた建築家による建造物や都市計画も世界遺産の登録対象となっている。完成から30年前後で登録されたブラジリアブラジル)やシドニー・オペラハウスオーストラリア)などは、その顕著な例である。ほかにも、リートフェルト設計のシュレーダー邸オランダ)、ストックレー邸ベルギー)、ブルノのトゥーゲントハット邸チェコ)などの個人の邸宅、ベルリンのモダニズム集合住宅群ドイツ)のような集合住宅、カラカスの大学都市ベネズエラ)、メキシコ国立自治大学の大学都市の中央キャンパスメキシコ)のような教育関連施設などが、登録されている[10]


注釈

  1. ^ 「記念工作物」と訳されることもあるが、「記念物」と訳している世界遺産検定事務局 2012 (p.21)、古田 & 古田 2013 (p.6)、日本ユネスコ協会連盟 2014 (p.36) などに従う。
  2. ^ アムステルダムの防塞線のように、「建造物群」に分類されていても文化的景観にあてはまる可能性が示唆された物件はある。
  3. ^ 泰山は複合遺産である。

出典



「文化遺産 (世界遺産)」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「文化遺産 (世界遺産)」の関連用語

文化遺産 (世界遺産)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



文化遺産 (世界遺産)のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの文化遺産 (世界遺産) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2021 GRAS Group, Inc.RSS