放火及び失火の罪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/19 04:06 UTC 版)
日本における放火
放火は古代の日本より重罪として処されてきた。
日本における火災の原因で最も多いものは放火であり、ここ数年はほぼ毎年のようにトップに挙がっている。平成15年以降おおむね減少傾向が続いており、平成25年中の放火による出火件数は5,093件で、前年(5,370件)に比べ、277件(5.2%)減少しているものの、全火災(4万8,095件)の10.6%を占め、17年連続して出火原因の第1位となっている。これに放火の疑いを加えると8,786件(全火災の18.3%、対前年度比1.1%減)となる[1]。
放火対策
- 総務省消防庁では、学識経験者、消防行政関係者などを中心に、平成9、10年度に「防火対象物の放火火災予防対策のあり方検討報告書」、平成14、15年度に「放火対策検討会(中間報告書)」をとりまとめるとともに、必要な対策をその都度講じてきている。また、有識者による検討を踏まえた対応のほか、春秋の全国火災予防運動において重点目標に取り上げ、消防機関のみならず個人、事業所、自治会などによる放火火災の防止に向けた取組みを継続的に行ってきている[2]。
- 消防機関が放火件数の増加原因を調査した結果、自動車やオートバイ等のボディカバーへの放火が大きな要因となっており、消防機関からこれらの防炎化について強い要望があり、平成4年に新たに防炎製品に追加された。ボディカバーのほかにも広告幕、軒出しテント、デザインテントなど放火対策に役立つ様々なものが防炎製品として認定され、炎のマークが目印のラベルが付けられている[3]。
- 暴力団同士の対立抗争の中で、火炎瓶を用いて相手事務所に放火する事件が発生することがある。2013年以降は、暴対法の改正により全国の暴力追放運動推進センターが代理訴訟を起こせるようになっており、原因となる暴力団事務所の使用差し止めを求める仮処分の申し立て等を行うことが可能となっている[4]。
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- ^ 平成26年版消防白書
- ^ 放火火災防止対策(総務省消防庁ホームページ)
- ^ 防炎製品いろいろ - (公財)日本防炎協会(pdf)
- ^ “本部事務所を閉鎖か、神戸山口組 住民代理訴訟受け”. 産経新聞 (2018年10月30日). 2018年3月31日閲覧。
- 1 放火及び失火の罪とは
- 2 放火及び失火の罪の概要
- 3 日本における放火
- 4 関連項目
放火及び失火の罪と同じ種類の言葉
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