掩蔽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/14 09:03 UTC 版)
惑星による掩蔽
恒星が惑星に掩蔽されることもある。1959年には、金星がレグルスを掩蔽した。天王星の環は、1977年に天王星が恒星を掩蔽したときに初めて発見された。1989年7月3日の朝(UTC: アメリカ大陸では2日から3日の夜)には、土星が5等級のいて座28番星の正面を通過していった[1]。
ある惑星が他の惑星を掩蔽することも起こりうる。しかし、このような惑星の相互掩蔽は極めて稀である。このような現象が最後に起こったのは1818年1月3日であり、次に起こるのは2065年11月22日である。これらには両方とも同じ惑星、金星と木星が関係している。専門的には、手前の惑星の見かけの大きさが奥の惑星より小さい場合には、その現象は「惑星の相互通過」と呼ばれるべきである。手前の惑星の見かけの大きさが奥の惑星よりも大きい場合には、その現象は「惑星の相互掩蔽」と呼ばれるべきである(過去と将来のこのような現象の一覧は通過を参照。
木星と土星が軌道を公転する間にそれぞれ2回、それらの惑星(と衛星)の赤道面が地球の軌道面と同一平面上に並ぶ時期があり、結果としてこれらの巨大惑星の衛星の相互掩蔽や相互食が立て続けに起こることになる。このような軌道配置は、無人探査機がこれらの惑星系を横切る時にも人工的に生じるため、ここに一例を示したような写真が撮影されることになる。「食」(eclipse)、「掩蔽」(occultation)、「通過」(transit)はこのような現象を表すのにも使われる。例えば、木星の衛星は食される(木星の影の中を通るために暗くなる)ことも、掩蔽される(木星が視線方向に位置するために視界から隠れる)ことも、木星面を通過する(木星面の正面を通る)こともある。
- ^ W. B. Hubbard et al. (1997), “Structure of Saturn's Mesosphere from the 28 Sgr Occultations” (PDF), Icarus (Elsevier) 130 (2): 404–425, doi:10.1006/icar.1997.5839 2012年7月20日閲覧。
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