戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー 戦え!超ロボット生命体トランスフォーマーの概要

戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/31 08:08 UTC 版)

戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー
ジャンル ロボットアニメSFアニメ
アニメ
総監督 ネルソン・シン
監督 ジョン・ギブス(第1話–第3話)
ジョン・ウォーカー(第4話–第16話)
テリー・レノン(第17話–第65話)
シリーズディレクター 森下孝三
シリーズ構成 ディック・ロビンス
ブライス・マレク
キャラクターデザイン アンディ・キム、ジョージ・ベリー
フロロ・デリー、小原渉平
音楽 ジョニー・ダグラス
ロバート・J・ウォルシュ
アニメーション制作 東映動画
製作 サンボウ・プロダクション
マーベル・プロダクション
放送局 日本テレビ
放送期間 1984年9月17日 - 1986年1月9日
1985年7月6日 - 1986年11月7日
話数 全65話(63話+テレビ未放映2話)
漫画
原作・原案など 金田益実
作画 まがみばん
出版社 講談社
掲載誌 テレビマガジン
発表期間 1986年4月号 - 1986年11月号
話数 全8話
関連作品
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ
ポータル アニメ

米国版『THE TRANSFORMERS』シーズン1–シーズン2に相当する。「ジェネレーション1(G1)」シリーズの第1作目でもある。

米国では1984–1986年、日本では1985年–1986年にかけ、初回放映された。

制作

マーベルプロダクション所属のアニメーター・演出家であるネルソン・シンが制作の指揮を執った。シンによるとプリプロダクションに入る前からエグゼクティブプロデューサー達の間で「日本風のロボットアニメはアメリカの子供たちに受け入れられないのではないか」ということが懸念されていたという[1]。そこで、3話分のミニシリーズを制作し子供たちの反応を伺った[1]。結果、ミニシリーズは大成功を収めシリーズ化に繋がった[1]

東映動画は過去に制作した『G.I.ジョー』のCMフィルムがきっかけとなり本作品のアニメーション制作を担当した[2]。プロダクションコーディネーターのジーン・ペルクは『G.I.ジョー』のCMの出来が良かったことと以前から東映動画作品に注目していたことから、脚本・絵コンテをアメリカで制作しそれを元に映像を日本で制作すればヒットすると確信[3]ハズブロとマーベルプロダクションを説得して東映動画への発注を実現させた[3]。東映動画からは同CMを演出した森下孝三が日本側チーフディレクターとして起用され[2][4]、同時期にシリーズディレクターを担当していた『機甲艦隊ダイラガーXV』『光速電神アルベガス』などの作業と並行して日本とアメリカを往復した[2][5]。森下はG.I.ジョーのCMがアメリカで高く評価されたことは幸運だったと語り、マーベルプロダクションとの打ち合わせではG.I.ジョーのCMフィルムについて質問を受け、英語がほとんど出来なかった森下を温かく迎えてくれたとのこと[2]

作画・描写

描写の特徴として、「変形の自然さ」が挙げられる。

変形ロボットが登場するアニメにおいて、変形はバンクシーンが使用され、「1つのイベント」として描かれるのが常である。しかし、本作品において変形はあくまでも、キャラクターの動作の1つとして描かれている。

前述の通り作画制作は主に東映動画が担当し、多くの東映動画作品に参加していた、スタジオNo.1も加わっている。シーズン2からは大韓民国のアニメ会社であるAKOMも僅かながら担当している。スタジオNo.1が参加した回はトランスフォーマーの変形も比較的ロジカルに描いていて、玩具で行える変形パターンを想起できるものになっているのが特徴。脚本や演出、キャラクターデザインなどはアメリカ側のスタッフが携わっているため、従来のアメリカ製アニメの作風である(しゃべっているときの口の動かし方、キャラクターのしぐさなど)。作画面においては、「登場キャラが入れ替わる」「キャラクターのエンブレムが異なる」「色の塗り間違い」などの作画ミスが頻繁に見られる。

合体戦士・合体兵士のトランスフォーメーション(合体)も同様だが、「リーダー格の号令で合体開始。最後に、装甲ギアがドッキングして完成」など日本のロボットアニメ的な演出も見られた。このことについては後に、変形が日常的な動作であるのに対し、合体は特別な動作であると後付け設定されている[6]

1985年7月6日に土曜朝9時30分という時間帯で始まった日本版では、キー局の日本テレビが25分枠に短縮[注釈 1]していた関係で、海外版における移動場面や戦闘シーンなどを一部省略。開始当初は9月末までの1クールで終了予定[7][8]だったが、10月以降の延長決定で金曜の夕方に移動する人気番組になった。

場面転換

ストーリーは別々の場面が、同時進行で展開することが多い。[独自研究?]

場面転換の際にアイキャッチが流れ、サイバトロン、またはデストロンのエンブレムがブリッジ音楽と共に現れる。これは「エンブレムターン」とも呼ばれ、「一旦遠ざかる→裏返って迫ってくる」という流れの動きである。

裏返ったときにエンブレムが入れ替わることがあり、裏返る前と裏返った後のエンブレムが、転換前後の陣営の場面に対応している。同陣営で別働隊などの場合は、同じエンブレムが回転するのみ。

エンブレムターンは『超神マスターフォース』で一旦廃止されるが『V』で復活。『マイクロン伝説』(序盤のみ)や『ギャラクシーフォース』でも、同様の場面転換演出が見られた。『アニメイテッド』では、日本語版において追加された。

人気・影響

放映当時、日本でも児童層を中心に人気を博したため、タカラは本番組放送の二十年後の2005年まで継続して「アニメとタイアップしたロボット玩具」を製作している(勇者シリーズなど)。[要出典]


注釈

  1. ^ 30分枠だった地方局ではCM時間をキー局よりも増やして放映。
  2. ^ エンディングクレジットでは「In Cooperation With TAKARA」表記。

出典

  1. ^ a b c Transformers: The Movie and The Great Toy Massacre of 1986”. Den of Geek (2019年8月8日). 2021年8月21日閲覧。
  2. ^ a b c d 演出家40年奮闘史 2010, pp. 111–114, 「第5章 『トランスフォーマー』を作った男」
  3. ^ a b 谷澤崇編「トランスフォーマー ザ・ムービー証言集」『トランスフォーマージェネレーション2021』ヒーローX、2021年5月20日ISBN 978-4-8019-2682-0、79-80頁。
  4. ^ フィギュア王』 No.12 ワールドフォトプレス、1998年5月30日発行、ISBN 4-8465-2156-7、93頁
  5. ^ 演出家40年奮闘史 2010, pp. 123, 「第6章 演出家人生を燃やした『聖闘士星矢』」
  6. ^ トランスフォーマーの合体およびデバスター参照。
  7. ^ 1985年7月6日 西日本新聞朝刊ラテ欄
  8. ^ 谷澤崇編「〔特別企画〕 トランスフォーマー日本上陸30周年!! アニメの衝撃!!」『トランスフォーマージェネレーション2015』ヒーローX、2015年(平成27年)11月25日、ISBN 978-4-8130-2266-4、8頁。
  9. ^ 藤川桂介「II アニメーション時代 超時空要塞マクロス、トランスフォーマー ■設定書より[トランスフォーマーのロボット一覧]」『アニメ・特撮ヒーロー誕生のとき―ウルトラマン、宇宙戦艦ヤマトから六神合体ゴッドマーズまで』ネスコ、1998年8月9日、ISBN 4-89036-979-1、227頁。
  10. ^ a b 五十嵐浩司(構成)「放映・作品リスト」『トランスフォーマー ジェネレーション デラックス』ミリオン出版、2004年3月22日、158頁。ISBN 978-4813010944 
  11. ^ 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1986年9月号、学研、81 - 83頁。 
  12. ^ 谷澤崇 編「TF BACKSTAGE マーケティングインタビュー 前田典秋」『トランスフォーマージェネレーション2011 VOL.2』ミリオン出版、2011年7月28日、81頁。ISBN 978-4-8130-2162-9 
  13. ^ 戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー バンダイチャンネル公式ホームページ


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