急性ストレス障害 急性ストレス障害の概要

急性ストレス障害

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/18 10:15 UTC 版)

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急性ストレス障害
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野
精神医学, 心理学
ICD-10 F43.0
ICD-9-CM 308

世界保健機関の『疾病及び関連保健問題の国際統計分類』第10版(ICD-10)における診断名は、急性ストレス反応である。この反応についての最初の記述は、ウォルター・B・キャノン1923年の著書『外傷性ショック』(Traumatic Shock)の中で、様々なストレスに対するアドレナリンの緊急反応について論じたものである。

世界保健機関は治療に、抗うつ薬ベンゾジアゼピン系抗不安薬睡眠薬を推奨していない[2][3]。特にベンゾジアゼピンは、回復を遅らせる可能性がある[2][3]

定義

精神医学的障害の一種である。

症状

主な症状は、以下の3つである。

追体験
フラッシュバックとも言う。トラウマの原因となった出来事が繰り返しはっきりと思い返されたり、悪夢を見たりする症状。
回避
トラウマ(心的外傷)に関する出来事や、関連する事柄を避けようとする傾向。
過覚醒
神経が高ぶった状態が続き、不眠や不安などが強く現れる症状。

他に多動傾向など。

臨床症状は、心的外傷後ストレス障害と基本的に同じだが、症状の持続期間が1か月以内で持続する場合には心的外傷後ストレス障害となる[4]

また急性ストレス障害は、著しい苦痛や機能の障害をもたらすなど重症である。

治療

4週間以内の短期間の心理療法が用いられることがある。

世界保健機関による、2013年のガイドラインが公開されている[2]抗うつ薬の使用は推奨されない[5]ベンゾジアゼピン系抗不安薬睡眠薬は、外傷体験からの回復を遅らせる可能性があり、外傷体験から1か月以内にはこうした薬を用いないように勧告している[2][3]。急性の外傷ストレス症状には、外傷に焦点を当てた認知行動療法が推奨される[5]

デブリーフィング

デブリーフィング(緊急事態ストレスマネジメント)は、元救命救急士のジェフリー・ミッチェルが開発した手法で、体験後数日までに体験を聞き出すが、現在では症状を悪化させてしまうことが判明している[6]。ミッチェルはデブリーフィングによる支援員を要請し、1989年には国際惨事ストレスケア財団(International Critical Incident Stress Foundation)を設立したが、その支援が役に立っているとは判明しないまま、2000年に公表された研究において自動車事故の被害においてデブリーフィングを受けたほうが悪化しているとされ[7]、同様の結果が火事の被災でも報告された[6]

予後

予後は良好で時間の経過とともに快癒することが多い。しかし一部は、PTSDへと発展することがあるため、慎重な経過観察が重要である。






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