思考 思考の種類

思考

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/07 23:06 UTC 版)

思考の種類

思考を説明するに当たり、論理的思考など「…的思考」という表現などが使われる事が多い。以下ではいくつかの例を示す。

「論理的思考」の定義は様々である。これについて井上尚美は、3つの定義を提唱した。狭義では推論が形式論理学の規則に従っている事を挙げ、次に論証の形式である前提‐結論や主張‐理由という骨格がある事、広義には直感やイメージからの思考ではなく概念的思考である事としている[36]。この論理的思考は、直感的発想にある正確性や明示性に欠ける点を補い、妥当なものかどうかを確認・察知する有効な手段であり、前提を漏れなく明示しつつ真偽を検証し、さらに推論のプロセスを明瞭にして検証可能な状態にすることができる[37]。しかし、論理的思考で得られた結論が必ず正しいとは言い切れず、また絶対に結論を得られるものではない点にも留意する必要がある[38]

アメリカ合衆国の高等教育において重要な目標とされる[2- 22]「批判的思考」の定義は明瞭ではなく、研究者の間でも把握概念に違いが見られる[39]。ひとつの有力な説明では「信じるもの、取るべき行動の判断を下に当たって行う反省的思考」[2- 23]と言い、具体的な説明では「根拠に基づく評価と判断を行う能力と意思」[2- 24]と言う[40]

「白黒はっきりつける」「ものの善悪」など、二律背反で事象を思考する傾向を「二分法的思考」と言う。これは情報の理解や思考の結果である判断を素早く下せる利点があるが、一方でパーソナリティ障害[2- 25]完全主義[2- 26]および人間関係の悪化に繋がる場合もある。二分法的思考は、物事を明確にしたいという「二分法の選好」、物事は2つのグループに分けられるという「二分法的信念」、そして自分にとって利益があるものか否かという「損得勘定」の3つの因子が影響している[41][42]

心理学者のアーヴィング・ジャニスが提唱した「集団思考」(Groupthink、集団的浅慮)は、集団で思考して得た結論が、時に個人の思考で導いた結論よりも不合理であったり間違っていたりすることを指す。このようなことが起こる要因は、集団に結束力があること (cohesive) と、集団が一致を求める傾向にあること (concurrence-seeking tendency) がある[2- 27][2- 28]。これを社会心理学的実験で検証したR.S.バロンは、各人が個別に否定的な情報を持っているような場合に、集団の一致性を志向する傾向が高まり、異論が封殺されるという結果を得た。逆に、コンピュータを介して匿名のまま議論をする場合には集団思考の傾向は現れにくくなるという結果もあった[2- 29][43]


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