応援団 応援団の概要

応援団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/15 03:11 UTC 版)

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概要

応援団ないし応援部は、高等学校大学等の教育機関(学校)における生徒・学生、あるいは学校以外の社会組織内においても課外活動的な存在として組織されている場合が多い。春夏の高校野球などのスポーツ競技で、母校の応援を統率して活躍する人たちや、それを含む集団全体を呼ぶ場合それぞれがあり、広義の意味としての応援団(応援する集団全体を現す場合)と、狭義の意味での応援団(応援している人々を統率かつ鼓舞する役割を専門に担う集団・団体。運営団体の解釈や主義詳細の差異より「應援團」「應援部」「應援指導部」と名乗る場合もある)とがある。

大学の応援部は運動各部の応援をすることが多いことから体育会に属することもある。また、組織によってはいわゆる一般的に応援団員と呼ばれている主に男性によるリーダー担当員(通常は「リーダー部」あるいは「指導部」と称することが多い)の他に、内部に演奏担当部門(通常はブラスバンド部或いは吹奏部、吹奏楽部と呼ばれる)や主に女性中心に構成されたチアリーダー担当部門を設けるところもあるが、吹奏楽部は各校における来歴によって、あくまでも音楽系部活動の一環として応援活動に協力する立場もあれば、応援団音楽隊として発足した来歴を持ち、応援団と一体となり活動するものがある。

古くは、他人の行動(喧嘩などのトラブル・他流試合・演技など)を見に集まって、野次を発したり鼓舞する行為を行なっている自然発生的なものが応援団の走りとなるが、現在に繋がる応援団としての始まりは、スポーツ競技などが大衆文化として定着し出した頃に、それを見物しに集まった諸々の集団の応援を統率した人、或いは少数の集団の存在といえる。現在のプロ野球の応援に見られる私設応援団は、最近の応援技術や応援手法こそ前述の学生応援団のものを取り入れている部分も少なくないが、その成り立ちを考えた場合、この項で中心的に説明している学校や会社などの応援団よりも、むしろ古い時代の野次馬応援団の流れを受け継いだものといえる。

このように応援団発生の初期の頃は、現在よりも烏合の衆団をまとめ上げる器量や人望や、時には腕力も必要となったため、豪胆でありながらも粗野な荒くれの気質が強い人間がそれに当たる傾向が強く、その後の応援団という組織を構成する人たちの気質もその流れを汲む傾向になった。

従って、一般的には俗に言う「男気に溢れる」慣習やしきたり、厳しい上下関係を持った集団であることが多い(これらはしばしば漫画アニメテレビドラマ映画等の作品で誇張的に描写されている)。同じように応援を指揮する団体としてアメリカンフットボールの応援などによく見られる主に女性中心に構成されたチアリーダーがあるが、応援する形態や日常的な組織運営においては多くの点において趣を異にしている場合が実際である。なおアメリカにおいては 陸軍士官学校海軍兵学校など士官学校を始め、予備役将校訓練課程 (ROTC) が設置されたランドグラント大学の流れを汲む州立大学などにおいては 日本の応援団に似た軍隊式の応援をする大学も多く見られる。

学校、特に大学応援団の場合は、応援団内に主に男子を中心としたリーダー部を中心に、チアリーダー部も併設している場合も少なくなく、細かな点で意識差はあるものの、チームの勝利に導く為に応援するという目的は共通しており、基本的には互いに相反したり敵対する組織同士ではない(チアリーダーの項に一部参考事例の記述あり)。

広義の意味で捉える場合には、本来の応援団組織から離れ、転じて、ある特定の人や集団を応援する人を指すこともある。例えば、人生応援団、カラダ応援団などであるが、それらは、本来の応援団の組織としての慣習、慣例の文化は引きずらない。また、同じスポーツの分野でも、ファンとしての集団や支持者なども一般的には応援団と称する場合がある。このケースにおいても、前述で主に説明したいわゆる学生応援団とは、集団としての体質や文化などが異なる場合が多い。

このように時代の推移と共に「応援する集団」と一口に言っても、その対象により細分化が進んでいて、一般に応援団と呼ぶ場合の多くは「学生応援団」を指し、実際に構成員が学生ではない場合でも学生応援団の組織文化を模倣した集団のことをいう傾向が強い。

学生組織に多く見られる古来からの日本型の応援団、とりわけリーダー部の行う応援行為は、アメリカンフットボールに見られる口頭でのプレー指示の伝達が必要な競技では、競技の阻害行為となる場合があり、大会によっては音量や使用楽器に制限が存在する。

日本型の応援団には伝統的にライバルとされる相手との対戦において、相手を嘲笑・罵倒するような内容の応援歌も存在するが、スポーツマンシップに反するとしてブーイングに近い応援に制限が課せられることが増えており、日本でも自粛要請が行われている[1]。アメリカンフットボールでは声援ではなく相手チームへのブーイング(エクセッシブ・クラウドノイズ)と判定された場合、5ヤードの罰則が適用される。

競技によっては「サポーターサッカーなど)」、「ブースターバスケットボール)」のように特別な呼称が存在する。

歴史

旧制高校で応援団が結成されるようになったのは、1894年高等学校令により旧制高校が全国的に普及し、学生の運動部活動が学外でも展開するようになったことに始まる[2]1890年代後半には、声援隊、応援隊などと呼ばれていたが、次第に応援団と通称化されるようになった[2]。当初は常設の組織ではなく、対抗競技の際に校友会活動の一環として組織されるのが一般的で、規律的な応援活動を通じて集団的な連帯感情を育て、各校の「善良なる校風の発揚」に高めることが目的とされた[2]。役員(顧問、団長、副団長、委員)と団員から成り、顧問は職員の中から選ばれて応援団を監督し、団長は校友会の合議により候補者が選ばれ、全校友会員による直接選挙によって民主的に決められた[2]。副団長は団長が指名し、委員は各クラスから選出された。顧問を除く全役員の任期は原則1年が一般的だった[2]

近年では応援団への志願者が減少しており、旧制高校の流れを組む東北大学応援団は一時団長が新入生一人となったり [3]小樽商科大は一時休部している[4]


  1. ^ 「アンチ巨人」は死語? 「くたばれ讀賣」禁止運動も - ポストセブン
  2. ^ a b c d e 旧制高等学校における応援団の組織化の実相とその歴史的役割について 加賀秀雄、鈴本敏夫、日本体育学会大会号 (36), 85, 1985-08-20
  3. ^ 東北大学萩友会インタビュー Vol.27
  4. ^ a b c d 応援団「第100回商大戦対面式」北海道大学、2014年6月22日
  5. ^ 出典の一例:「六大学花の応援団 (ガクランに敬礼)」ろっきプロ制作、ノラブックス社刊、1984年7月10日発行
  6. ^ 比較論としてより強い硬派気質に流れる傾向が強いという意味であって、3部構成の団体が軟派気質に流れやすいという意味の説明ではない。
  7. ^ 明治大学応援団リーダー部が部内の暴力行為で自殺者を出し、2008年平成20年)に大学当局によって廃部解散処分。2009年(平成21年)4月、自殺した部員の両親が当時の団長を相手取って提訴。また立命館大のリーダー部も2008年(平成20年)3月に暴力行為再発によって解散処分を受けている。
  8. ^ 但し応援団以外からも表彰される場合<例・選手のフェアプレー賞受賞チームや、観客動員新記録を達成したクラブの関係者など>もある。2005年には「神達彩花ちゃんを救う会」の募金活動に協賛したすべてのクラブの応援団にその賞が贈られた





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