幻冬舎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/04 20:33 UTC 版)
コミックレーベル
- バーズコミックス(発行:幻冬舎コミックス)
WEBメディア
- 幻冬舎plus - WEBマガジンと幻冬舎の電子書籍が購入できる電子書店が融合したWEBメディアサイト。
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- あたらしい経済
事件・騒動
横領事件
2009年5月、元経理部社員による横領事件が発覚。着服は2001年8月から2009年3月の8年間で9億1230万円。同社会計システムを操作し、取引先に同社の書籍を出荷したように装い、架空の売掛金を計上していた[25]。
『殉愛』をめぐる係争
2014年、『殉愛』によって名誉毀損やプライバシー侵害をされたとして、やしきたかじんの長女が、出版元の幻冬舎に、出版差し止めと1100万円の損害賠償などを求める訴えを東京地裁に起こした[26]。
2015年、作者の百田のツイッターにおける発言が「人権侵害にあたる」として、やしきたかじんの長女が東京弁護士会に人権救済を申し立てた。申し立てによると、発言は、やしきたかじんの闘病生活を書いた百田の著作「殉愛」の発行差し止めなどを、長女が発行元の幻冬舎に求めた訴訟をめぐるもの。申し立てで長女側は、「発言は自分に対する脅迫であり、提訴に報復するとの宣言だ」としている[27]。
2016年7月、東京地方裁判所は、「百田氏のノートにはあいまいなメモしかない」と指摘し、長女に関する記述は「真実と認められない」として名誉毀損を認めた[28][29]。その上で、計6カ所の記述が名誉毀損やプライバシーの侵害にあたるとして、幻冬舎にやしきたかじんの長女へ330万円の支払いを命じた[28][29][30][31][32]。また、2017年2月1日に東京高等裁判所で行われた控訴審判決では、更に1か所について名誉毀損にあたる部分があるとして、一審より賠償額を増やし、幻冬舎に対して長女への365万円の支払いを命じた[33]。
批判作家の文庫が出版中止騒動
『日本国紀』に見られるWikipediaなどからの「コピペ」についてTwitter上で繰り返し批判していた作家、津原泰水が[34]幻冬舎から2019年4月に刊行予定だった文庫本が取り止めになる騒動が起きた[35]。
津原は、2019年1月初めに幻冬舎の担当者から「『日本国紀』販売のモチベーションを下げている者の著作に営業部は協力できない」などと伝えられ、その後出版中止が告げられたという[36]。その証拠として自身のTwitterで幻冬舎の担当者とのメール文面の一部を公開した[37]。それに対して幻冬舎は、津原に対して『日本国紀』批判を抑えるよう伝えたが、出版中止は一方的に幻冬舎側から出たものではなく津原からの申し出だったとコメントして否定している[38]。
また、津原による一連の告発を受けて、幻冬舎社長の見城徹が自身のTwitterで「文庫化中止は津原さんからの申し出」とした上で、「僕は出版を躊躇っていたが担当者の熱い想いに負けてOKを出した。担当者の心意気に賭けて文庫化も決断した」と説明したが、この際に本来非公表である津原の著書の実売部数を明らかにしたことで、作家や編集関係者が猛反発し、「完全に一線越えてる」「作家に対する敬意はゼロなのか」「編集者のモラルにもとる」と批判を受けた[要出典]。見城はこの批判を受けて当該発言を削除し謝罪、さらにAbemaTVの自身の冠番組『徹の部屋』でも改めて謝罪するとともに、発言の責任を取りTwitterとトークアプリの755の更新を終了、同番組も相談の上で終了させることを発表した[39]。
セクハラ疑惑
2020年5月16日、『文春オンライン』で箕輪厚介による女性ライターに対するセクハラ行為が報じられた[40]。19日にラジオ番組「アフター6ジャンクション」(TBSラジオ)で取り上げられた[41]のを契機にマスメディアが後追い報道を続けているが[42][43]、本人は本件について言及していない。
脚注
- ^ 塩澤実信『出版社大全』、838頁。
- ^ “弊社設立経緯に関するウィキペディア記述に関して”. 株式会社 幻冬舎. 幻冬舎 (2015年8月5日). 2015年8月5日閲覧。
- ^ 第28回 株式会社幻冬舎 見城 徹 | 起業事例 | 起業・開業・独立・会社設立ならドリームゲート - ベンチャー・起業家支援サイト
- ^ 塩澤実信『出版社大全』、840頁。
- ^ “企業情報(沿革)”. 株式会社 幻冬舎. 幻冬舎. 2015年12月30日閲覧。
- ^ “相場概況”. ゴールデンチャート社 (2003年10月3日). 2011年7月21日閲覧。
- ^ “幻冬社〔ママ〕、日本スポーツビジョンを子会社化”. ウェブリーグ. エスエスケイ (2003年10月23日). 2011年7月21日閲覧。
- ^ “日本スポーツビジョンが民事再生法適用を申請”. ウェブリーグ. エスエスケイ (2004年4月5日). 2011年7月21日閲覧。
- ^ “アメーバブックスと幻冬舎の業務提携”. 山川健一. 2018年6月4日閲覧。
- ^ “主要株主及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 幻冬舎, (2010年12月7日) 2010年12月7日閲覧。
- ^ 株式会社TKホールディングスによる買付条件等の変更後の当社普通株式等に対する公開買付けへの賛同及び応募の推奨に関するお知らせ(幻冬舎 2010年12月13日プレスリリース)
- ^ TKホールディングスは、2010年12月29日の公式発表で、多くの既存株主からのTOB応募がありTOBは成功したことを発表した。しかし、株主総会で重要案件を否決可能な議決権ベースで3分の1以上の株式を取得しているイザベルリミテッドがTOB参加に拒否しているため、MBOの成立は不透明な状況が依然として続いている。
- ^ a b “幻冬舎のMBOは成立へ、上場廃止は3月16日”. ロイター (2011年2月15日). 2013年8月5日閲覧。
- ^ a b “飲食事業開始に関するお知らせ”. 幻冬舎. 2018年6月4日閲覧。
- ^ “幻冬舎が雑誌「ドレス」を発行するgiftを5090万円で売却”. WWD JAPAN.COM (WWD JAPAN). (2014年12月12日) 2014年12月12日閲覧。
- ^ “財産コンサルティング会社の設立に関するお知らせ”. 幻冬舎. 2019年4月8日閲覧。
- ^ “新たな雑誌メディア事業に関するお知らせ 株式会社gift設立”. 幻冬舎. 2019年4月8日閲覧。
- ^ “幻冬舎グループ、個人出版部門を分社化し新会社「株式会社幻冬舎ルネッサンス新社」を設立”. PR TIMES. 2019年4月8日閲覧。
- ^ “幻冬舎グループ、WEBコンサルティング事業に特化した新会社「株式会社幻冬舎ウェブマ」を設立”. PR TIMES. 2019年4月8日閲覧。
- ^ “幻冬舎×CAMPFIRE 出版業界を改革する共同出資会社設立に関するお知らせ”. PR TIMES. 2019年4月8日閲覧。
- ^ “幻冬舎グループ、「デザイン×コンテンツ」サービスを主軸とするデザイン事業に特化した新会社「株式会社幻冬舎デザインプロ」を設立”. 幻冬舎. 2019年4月8日閲覧。
- ^ “幻冬舎がエキスパートのシェアリングサービスを提供する新会社「expeet」を設立”. PR TIMES. 2018年6月4日閲覧。
- ^ “幻冬舎×トレンド・プロ 漫画業界を改革する共同出資会社「ブラコミ」設立!”. PR TIMES. 2019年4月8日閲覧。
- ^ 月刊文芸誌『小説幻冬』創刊のお知らせ | 株式会社 幻冬舎
- ^ “幻冬舎、元社員の着服、8年にわたり約9億円”. 日経BP (2009年5月20日). 2011年7月21日閲覧。
- ^ 「やしきたかじんさんの長女、出版差し止め求め提訴 晩年を百田尚樹氏が描いた『殉愛』」産経新聞、2014年11月21日
- ^ 「たかじんさん長女が人権救済申し立て 百田氏発言めぐり」、朝日新聞、2015年1月19日
- ^ a b “たかじんさん娘の訴え認める 百田氏「殉愛」出版社、名誉毀損で支払い命令”. 産経新聞. (2016年7月29日) 2016年7月30日閲覧。
- ^ a b “幻冬舎に賠償命令 「殉愛」で名誉毀損認める 東京地裁”. 朝日新聞. (2016年7月29日) 2016年7月30日閲覧。
- ^ “たかじん氏描いた本で幻冬舎に賠償命令”. NHK. (2016年7月29日) 2016年7月30日閲覧。
- ^ “百田さん「殉愛」巡り、たかじんさん長女が勝訴”. 読売新聞. (2016年7月29日) 2016年7月30日閲覧。
- ^ “「殉愛」出版社に賠償命令、名誉毀損など認める”. TBS. (2016年7月29日) 2016年7月30日閲覧。
- ^ “「殉愛」で名誉毀損、二審も認める 幻冬舎の賠償を増額”. 朝日新聞. (2017年2月1日) 2017年2月1日閲覧。
- ^ 津原泰水 (2018年11月25日). “津原泰水さんのツイート(2018年11月26日9:03)” (日本語). @tsuharayasumi. 2019年5月16日閲覧。
- ^ “百田尚樹さんの「日本国紀」批判で出版中止 作家が幻冬舎を批判” (日本語). 毎日新聞. 2019年5月16日閲覧。
- ^ 津原泰水 (2019年5月13日). “津原泰水さんのツイート(2019年5月14日10:44)” (日本語). @tsuharayasumi. 2019年5月16日閲覧。
- ^ 津原泰水 (2019年5月15日). “津原泰水さんのツイート(2019年5月16日7:25)” (日本語). @tsuharayasumi. 2019年5月16日閲覧。
- ^ “百田尚樹『日本国紀』批判したら「文庫出せなくなった」 作家が告発、幻冬舎「事実でない」”. J-CASTニュース (2019年5月16日). 2019年5月16日閲覧。
- ^ “幻冬舎・見城徹社長、ツイッター&755&冠番組終了を宣言 部数公表の作家に謝罪「お詫び申し上げます」” (日本語). ORICON NEWS (2019年5月20日). 2019年5月20日閲覧。
- ^ “《絶対変なことしない》《でもキスしたい》幻冬舎・箕輪氏が不倫関係を迫った「エイベックス松浦自伝」出版中止の真相”. 文春オンライン 2020年5月24日閲覧。
- ^ https://wezz-y.com/archives/77172
- ^ https://www.cyzo.com/2020/05/post_241898_entry.html
- ^ https://joshi-spa.jp/1007743
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