山田耕筰
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代表的な作品
北原白秋と共同して数多くの国民的歌謡、校歌等を創作した。
なお、山田の管弦楽曲・室内楽曲などの作品は未出版のものが多く、しかも自筆譜のほとんどが戦災により焼失してしまったため筆写譜としてしか保存されていないなどの事情があり、出版・演奏の機会がほとんどないものが多い。楽譜の大多数は日本近代音楽館に所蔵されており、日本楽劇協会が管理している。1997年に春秋社から作品全集(既刊12巻)の第1巻として初めて管弦楽曲のスコアが出版されたがパート譜は製作されなかった。近年になって日本楽劇協会監修の下、株式会社クラフトーンにより一部の楽譜の校訂およびレンタル譜の製作が行われている。
2015年(平成27年)12月31日、著作権の保護期間を満了。
歌曲

童謡
オペラ
交響曲・交響詩
- 交響曲ヘ長調『かちどきと平和』 (1912)
- 交響曲『明治頌歌』(1921)
- 長唄交響曲第3番『鶴亀』(1934)
- 舞踏交響曲『マグダラのマリア』(1916)
- 交響詩『暗い扉』(1913)
- 交響詩『曼陀羅の華』(1913)
その他の管弦楽曲
- 序曲ニ長調
- 『君が代』による御大典奉祝前奏曲
- 劇音楽『星の世界へ』(木下杢太郎の戯曲による)
- 劇音楽『わしも知らない』(武者小路実篤の戯曲による)
- 舞踊詩曲『青い焔』
- 舞踊詩曲『明暗』
- 舞踊詩曲『盲鳥』
- 満州国建国十周年慶祝曲
映画音楽
- 『黎明』
- 『新しき土』
- 『戦国群盗伝』
- 『国民の誓』
- 『牧場物語』
- 『川中島合戦』
室内楽曲
- ピアノ五重奏曲『婚姻の響』
- 弦楽四重奏曲第2番ト長調
- 「この道」を主題とせる変奏曲(フルート、ピアノ)
ピアノ曲
- 『源氏楽帖』(全7曲)
- ピアノのための『からたちの花』
- 『スクリアビンに捧ぐる曲』
合唱曲
- 『秋の宴』(作詞:エドゥアルト・メーリケ) - 1912年、ベルリン王立高等音楽学校の卒業制作として作曲。
- カンタータ『聖戦讃歌 大陸の黎明』
軍歌・戦時歌謡
森脇佐喜子は自著で、山田耕筰が107の戦争協力の曲を作ったと批判している[17]。
国民歌
- 明けゆく空(青年の歌)
- 空は青雲~全国青年団民謡~
- 全女性進出行進曲
- 霊峰富士
- 健康歌
大学校歌
- 岩手医学専門学校(現:岩手医科大学)校歌(作詞:土井晩翠)
- 芝浦工業大学校歌(作詞:北原白秋)
- 日本大学校歌(作詞:相馬御風)
- 中央大学第二校歌(作詞:小林一郎)
- 明治大学校歌「白雲なびく」(作詞:児玉花外)[19][20]
- 東洋大学校歌「亜細亜の魂」(作詞:林古渓)
- 東京美術学校(現:東京芸術大学)校歌(作詞:林古渓、川路柳虹)
- 駒澤大学校歌(作詞:北原白秋)
- 一橋大学校歌「一つ橋の歌(武蔵野深き)」(作詞:銀杏会同人)[21]
- 関西大学学歌(1922年/作詞:服部嘉香)[22]
- 関西学院大学校歌[23][24][25]
- 松山高等商業学校(現:松山大学)校歌(作詞:沼波武夫)
- 九州専門学校(現:九州国際大学)校歌(作詞:高木孝詮)[26]
- ^ サンデー毎日、1979年9月2日号88頁
- ^ 山田耕筰(関西学院事典)
- ^ 『若き日の狂詩曲』から「関西学院」の記述より。直筆原稿では86枚目。
- ^ 『官報』第7427号、明治41年4月2日、p.45
- ^ 2012年5月、地元の文化市民活動団体『「山田耕筰」と「赤とんぼ」を愛する会』[1]や市内有志、企業などによる市民団体『童謡「赤とんぼ」の碑を建てる茅ケ崎市民の会』の運動により、茅ヶ崎市中央公園内に高さ約2.3mのオルガン型の記念碑が建立されている(2012年3月20日除幕式催行)。茅ヶ崎市は毎日夕方に行っている防災行政用無線の試験を兼ねたチャイム放送を、市民の意見を参考に、2007年10月1日から「赤トンボ」のメロディに変更した(『広報ちがさき』2007年9月15日号3面)。
- ^ 森脇佐喜子 1994.
- ^ 「からたち」の由来(西多摩霊園公式サイト内)
- ^ 山田耕筰年賦1908年~1915年、1936年~1965年日本楽劇協会
- ^ 東六先生と耕筰さんの息子同士の対談で「こんなエピソード」赤い靴記念文化事業団、2006年
- ^ 父 山田耕筰、箱根での横顔タウンニュース、2013年5月24日号
- ^ NPO法人築地居留地研究会2016年3月26日(土)研究報告会NPO法人築地居留地研究会、2016年
- ^ 山田耕筰の偉業吉海 直人、同志社女子大学、2020/04/28
- ^ 映画「ここに泉あり」では片手で指揮をする姿が確認できる。
- ^ “3.「カルピス」の命名”. 企業情報. カルピス. 2012年4月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月5日閲覧。
- ^ 佐々木烈『日本自動車史 写真・史料集』三樹書房、2012年、484頁。ISBN 978-4-89522-591-5。
- ^ 辻田 真佐憲 (2020年5月1日). “朝ドラ「エール」に初登場 志村けんと山田耕筰の“意外な共通点””. 文春オンライン. 週刊文春. 2020年4月30日閲覧。 原出典:「山田耕筰 : 現在ならセクハラで社会から葬られています」『文藝春秋』2000年1月。 高木東六『愛の夜想曲』講談社、1985年。
- ^ 森脇佐喜子 1994, pp. 24–26.
- ^ 飯澤文夫 『飯澤文夫 書誌選集Ⅱ』 金沢文圃閣、2016年、51頁
- ^ 中村雄二郎. “明大校歌誕生の周辺”. 明治大学. 2013年12月28日閲覧。
- ^ “明大校歌楽譜”. 明治大学. 2013年12月28日閲覧。
- ^ 一橋大学HQ編集部「ホームカミングデーが掘り起こした 校歌『武蔵野深き』の誕生秘話 (PDF) 」 『HQ』第13号、一橋大学HQ編集部、2006年10月、 12-15頁、2013年12月28日閲覧。
- ^ 山田耕筰本人の歌唱による音源が存在する。関西大学年史編纂室トップページにリンクあり。
- ^ 関西学院大学 (2007年11月13日). “校歌「空の翼」”. 2013年12月28日閲覧。
- ^ “新校歌発表——待望幾年、今ぞ我等の校歌生る! 『関西学院新聞』第92号 (PDF)”. 関西学院新聞部. p. 1 (1933年9月20日). 2019年11月17日閲覧。 - 1933年9月18日に開かれた新校歌「空の翼」発表会の模様を報じている。山田のスピーチも掲載。
- ^ 今田寛 (2005年2月1日). “校歌を通して知る関西学院・その建学の精神”. 関西学院中学部第一回生同窓会. 2013年12月28日閲覧。
- ^ 九州国際大学HP 学歌
- ^ “主演・大森南朋&AKIRA、監督・佐々部清で童謡『この道』映画化 日本映画史上初、富士屋ホテルでの撮影も”. Real Sound. (2018年3月13日) 2021年2月19日閲覧。
- ^ “志村けんの出演カット公開、連続テレビ小説「エール」で西洋音楽の作曲家”. お笑いナタリー. ナターシャ. (2020年4月24日) 2020年4月25日閲覧。
山田耕筰と同じ種類の言葉
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