尖閣諸島 尖閣諸島の概要

尖閣諸島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/15 03:28 UTC 版)

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尖閣諸島
外交紛争のある諸島
Diaoyutai senkaku.png
尖閣諸島の位置と名称
1.魚釣島 2.大正島 3.久場島 4.北小島 5.南小島 6.沖の北岩 7.沖の南岩 8.飛瀬
地理
所在地 東シナ海
座標 北緯25度 - 26度
東経123度 - 125度
島数 5島 3岩礁
主要な島 魚釣島、久場島、大正島など
最高地
  • 魚釣島
実効支配
 日本
沖縄県石垣市登野城[1][2]
領有権主張
 日本
沖縄県石垣市登野城
 中華民国
台湾省宜蘭県頭城鎮大渓里中国語版[3][4]
 中国
台湾省宜蘭県[注 1][5]
人口統計
人口 0人(全て無人島)

日本実効支配しており、中華人民共和国および中華民国がそれぞれ領有権を主張している。「尖閣諸島」および「尖閣列島」は日本における呼称であり、中国では釣魚群島あるいは釣魚島及びその付属島嶼[7]台湾では釣魚台列嶼と呼ばれている。

構成

尖閣諸島は魚釣島、北小島、南小島、久場島、大正島、沖の北岩、沖の南岩、飛瀬などで構成される[7]。総面積は約5.56km2[7]。戦前には日本人居住者がいた時期もあったが、1940年(昭和15年)頃以降はいずれも無人島となっている[7]

主な島と岩礁は以下のとおり。面積と最高標高はそれぞれ沖縄県[8]と海上自衛隊[9]が作成した資料による。中国・台湾名はそれぞれ日本の新字体表記に変換してある。


日本名 中国名[10] 台湾名 米国名[11] 周辺地図 面積 最高標高 解説 画像
01/魚釣島
(うおつりしま)[12]
釣魚島 釣魚台 Uotsuri Shima 周辺地図 3.82 km2 363 m 石垣島北西方170km(尖閣諸島西端)に位置する[13]。尖閣諸島で最大の島[13]。250mの急峻な崖が東西に横断している。 Senkaku-uotsuri.jpg
02/久場島
(くばしま)[12]
黄尾嶼 黄尾嶼 Kobi Sho 周辺地図 0.91 km2 117 m 在日米軍の排他的管理下にある。石垣島北方160km、魚釣島東北方22kmに位置する。 Kubajima of Senkaku Islands.jpg
03/大正島
(たいしょうとう)[12]
赤尾嶼 赤尾嶼 Akao Sho (Sikibi-sho) 周辺地図 0.06 km2 075 m 在日米軍の排他的管理下にある。石垣島北方150km、魚釣島東方103km(尖閣諸島東端)に位置する[13] Taisyoujima of Senkaku Islands.jpg
04/北小島
(きたこじま)
北小島 北小島 周辺地図 0.31 km2 118 m 石垣島北西166km、西表島北方160kmに位置する[13] Kitakojima and Minamikojima of Senkaku Islands.jpg
05/南小島
(みなみこじま)
南小島 南小島 Minami-ko Shima 周辺地図 0.40 km2 149 m 石垣島北西165km、西表島北方160kmに位置する[13]
06/沖の北岩
(おきのきたいわ)
北嶼 沖北岩 Okino-kita Iwa 周辺地図 0.05 km2 028 m 石垣島北方170km[13]、魚釣島東北方6kmに位置する。東の岩と西の岩という2つの岩礁からなる[14] Okinokitaiwa of Senkaku Islands.jpg
07/沖の南岩
(おきのみなみいわ)
南嶼 沖南岩 Okino-minami Iwa 周辺地図 0.01 km2 013 m 石垣島北方167km[13]、魚釣島東方7.5kmに位置する。 Okinominamiiwa of Senkaku Islands.jpg
08/飛瀬
(とびせ)
飛嶼 飛瀨 Tobi Se 周辺地図 0.01 km2 002 m 石垣島北西167km[13]、魚釣島東方1.5kmに位置する。 Tobise of Senkaku Islands.jpg

なお、2012年(平成24年)1月16日、日本政府は排他的経済水域 (EEZ) の基点となるにもかかわらず名称が不明であった離島について、地元自治体などに呼称を照会した上で、同年3月末までに命名する方針を示し[15]、3月2日には名称が決定した[16]。この中には、尖閣諸島近海の4島が含まれており、このうち久場島付近にある3島は北西小島北小島北東小島、大正島付近にある1島は北小島と名付けられた[16]。この結果、本諸島には計3つの北小島が存在することになった。

名称

「尖閣諸島」の名称は、日本政府からこの島を無償貸与された実業家古賀辰四郎の依頼により、1900年(明治33年)5月に当地を調査した高知県出身の教師、黒岩恒が命名したもので、島の尖っている形状と「イギリス海軍水路誌」にある "The Pinnacle Islands" の意訳に由来する。

沖縄方言では「ユクン・クバジマ」、八重山方言では「イーグン・クバジマ」と呼ばれていた。「ユクン」および「イーグン」は魚釣島を指しており、尖閣諸島の主要な島である魚釣島と久場島を合わせた名称である。なお、「ユクン」は「魚」、「イーグン」は「銛」、「クバ」は「ビロウ」という意味である[17]

日本政府の立場からは、尖閣諸島は沖縄県石垣市に属する島であり地籍を有している[7]。尖閣諸島の所在地は、沖縄県石垣市登野城2390番地-2394番地である[18]。石垣市では、2017年(平成29年)11月29日に12月定例市議会に尖閣諸島の字を「登野城」から「登野城尖閣」に変更する議案を上程する方針を固めた[19][20][21]ものの、手続き上の問題を理由として、議案上程を翌年以降に先送りしている[22]

字名変更について、中国外務省耿爽報道官は、2017年(平成29年)12月4日の記者会見で「日本側がどのようないんちきをやろうと、釣魚島(尖閣諸島の中国側名称)が中国に属している事実を変えることはできない」と反発している[23]

台湾では釣魚台列嶼[7]中国では釣魚群島あるいは釣魚島及びその付属島嶼などと呼ばれる[7]




注釈

  1. ^ ただし中華人民共和国の主張としては、当該地域は中華民国(中華人民共和国に属する台湾省)が実効支配している地域であり、行政権は中華人民共和国の直轄ではなく、中華人民共和国に属する「台湾省」に存在するとしている。詳しくは台湾省 (中華人民共和国)を参照。
  2. ^ 沖縄県内ではアホウドリがいるのは尖閣諸島に限られている。
  3. ^ 1967年に切手の図案のなかで日章旗を星条旗よりも高い位置に置いたことから切手発行が禁じられ不発行切手になった前例があった。

出典

  1. ^ 角川日本地名大辞典(47)沖縄県』 角川書店、日本富士見、1986年6月、184頁。ISBN 978-40400147082012年11月16日閲覧。
  2. ^ 大濵長照. “「市長のおはようロマンメッセージ」(石垣市庁内放送)2002年7月19日放送分 (PDF)”. 石垣市. 2011年9月16日閲覧。
  3. ^ 釣魚臺列嶼相關文獻” (繁体字中国語). 中華民国外交部. 2014年5月22日閲覧。
  4. ^ 我們的釣魚臺” (繁体字中国語). 中央通訊社. 2014年5月22日閲覧。
  5. ^ 中华人民共和国国务院新闻办公室 (2012年9月25日). “《钓鱼岛是中国的固有领土》白皮书” (簡体字中国語). 北京: 新華社. http://news.xinhuanet.com/2012-09/25/c_113202698.htm. "1871年……将钓鱼岛列入海防冲要,隶属台湾府噶玛兰厅(今台湾省宜兰县)管辖。" 
  6. ^ 地形図、国土地理院
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 立法と調査334号「尖閣諸島をめぐる問題と日中関係」 (PDF)”. 参議院外交防衛委員会調査室 (2012年11月30日). 2014年12月28日閲覧。
  8. ^ 沖縄県島しょ別面積一覧”. 沖縄県企画部土地対策課. 2012年5月14日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年9月2日閲覧。
  9. ^ ご存知ですか? ガス田群 尖閣諸島 (PDF)”. 海上自衛隊第5航空群 (2009年10月7日). 2012年11月7日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年9月2日閲覧。
  10. ^ 中華人民共和国駐日本国大使館: “釣魚島およびその一部付属島嶼の地理座標” (2012年9月15日). 2013年2月11日閲覧。
  11. ^ PUB.158 SAILING DIRECTIONS (ENROUTE) JAPAN VOLUME 1 2017 SEVENTEENTH EDITION (PDF) アメリカ国家地球空間情報局 2017年、p.129
  12. ^ a b c 排他的経済水域等の基礎となる 低潮線を有する離島に関する調査報告書 (PDF)
  13. ^ a b c d e f g h 尖閣諸島 (PDF) 石垣市
  14. ^ 沖縄大百科事典刊行事務局 『沖縄大百科事典(上巻)』 沖縄タイムス社、1983年、594頁
  15. ^ 尖閣周辺、39の無名離島に命名 EEZ基準で官房長官 Archived 2013年4月26日, at the Wayback Machine. 共同通信(47NEWS)、2012年1月16日
  16. ^ a b 名称不明離島の名称決定・地図等への記載について 総合海洋政策本部、2012年3月2日
  17. ^ 上地龍典「時事問題解説NO.95 尖閣列島と竹島 中国・韓国との領土問題 - ウェイバックマシン(2004年5月17日アーカイブ分)」
  18. ^ 石垣市議会 (2010年9月28日). “尖閣諸島海域における中国漁船領海侵犯に関する意見書 (PDF)”. 石垣市. 2017年9月20日閲覧。
  19. ^ 尖閣諸島の字名変更へ 9月定例市議会 八重山毎日新聞、2017年9月20日
  20. ^ 尖閣諸島:「石垣市尖閣」に地名変更へ 毎日新聞、2017年9月21日
  21. ^ 産経新聞: “尖閣の地名、「登野城尖閣」に字名変更へ 沖縄・石垣市 対中牽制、日本領土の決意示す” (2017年11月30日). 2017年12月5日閲覧。
  22. ^ “沖縄・石垣市「尖閣」字名明記、来年以降に先送りへ 中山義隆市長が表明 「手続き」理由も国と調整?”. 産経新聞. (2017年12月11日). http://www.sankei.com/politics/news/171211/plt1712110017-n1.html 2017年12月16日閲覧。 
  23. ^ 産経新聞: “中国「いんちき」と反発 尖閣の字名変更” (2017年12月5日). 2017年12月5日閲覧。
  24. ^ 尖閣研究 高良学術調査団資料集(下巻)pp213-250. 尖閣諸島文献資料編纂会編. 2007年10月1日刊
  25. ^ 北小島の洋上に居たアホウドリ―尖閣列島生物調査(1953年8月)で実見―. 尖閣諸島文献資料編纂会
  26. ^ 尖閣諸島調査団座談会. 尖閣諸島文献資料編纂会
  27. ^ a b 尖閣列島学術調査報告. 琉球大学尖閣列島学術調査団編. 琉球大学. 1971年刊
  28. ^ 沖縄の秘境を探る. 高良鉄夫. 沖縄新報社. 1980年刊. pp106-107
  29. ^ 河野裕美 「アホウドリ」『沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(レッドデータおきなわ)-動物編-』、沖縄県文化環境部自然保護課編 、2005年、61-62頁。
  30. ^ 長谷川博 「アホウドリの保護」 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科7 鳥類I』、平凡社1986年、60-61頁。
  31. ^ 朝日新聞1963年5月21日夕刊
  32. ^ a b 尖閣研究 高良学術調査団資料集(上巻)pp161-210. 尖閣諸島文献資料編纂会編. 2007年10月1日刊
  33. ^ 朝日新聞1968年7月18日夕刊
  34. ^ a b 尖閣研究 高良学術調査団資料集(上巻)pp211-250. 尖閣諸島文献資料編纂会編. 2007年10月1日刊
  35. ^ 朝日新聞1969年7月11日付け夕刊
  36. ^ 中国機が尖閣沖で領空侵犯=魚釣島沖では監視船侵入-海空で示威行為、政府抗議、時事ドットコム 2012年12月13日
  37. ^ 第162回国会 外務委員会 第14号(平成17年7月22日(金曜日))会議録”. 衆議院. 2011年9月2日閲覧。
  38. ^ a b c d 内閣衆質一八七第七八号平成二十六年十一月二十一日 (PDF)”. 衆議院 (2014年11月21日). 2014年12月28日閲覧。
  39. ^ 日刊ゲンダイ』 2010年10月2日号2面より抜粋引用。
  40. ^ 尖閣諸島、11日に国有化…当面現状のまま維持読売新聞2012年9月11日13S版2面、尖閣登記11日に完了 2012年9月13日13版4面
  41. ^ わが国周辺海域における石油・天然ガス探鉱開発企業一覧 (PDF) 石油鉱業連盟
  42. ^ 内閣衆質一八〇第三八八号平成二十四年九月四日 (PDF)”. 衆議院 (2012年9月6日). 2014年12月28日閲覧。
  43. ^ a b c d e f 沖縄の米軍基地 第7章 基地の概要 第1節 米軍の施設別状況 3 海軍 (PDF) 沖縄県基地対策室 2003年3月
  44. ^ United States treaties and other international agreements VOLUME 23 part 1 アメリカ合衆国国務省 1972
  45. ^ 「質問なるほドリ:尖閣諸島の領有権って?」”. 毎日新聞 (2010年9月19日). 2010年11月3日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年9月2日閲覧。
  46. ^ 2012年(平成24年)9月11日(火)午前、内閣官房長官記者会見「尖閣諸島の購入について」
  47. ^ 「尖閣」秘した琉球切手 読売新聞. (2012年5月12日). 2012年5月12日閲覧。
  48. ^ 尖閣研究 高良学術調査団資料集(上下巻). 尖閣諸島文献資料編纂会編. 2007年10月1日刊
  49. ^ 幻の尖閣切手幻の尖閣切手発行顛末 ~海洋シリーズ第三集「海と海鳥と島」~ 尖閣諸島文献資料編纂会. 2012年6月28日閲覧。
  50. ^ 「郵趣」2011年9月号6-7頁







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