対戦型格闘ゲーム キャラクター

対戦型格闘ゲーム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 10:17 UTC 版)

キャラクター

それまでの各ジャンルのゲームに登場するキャラクターは、名前や簡単な動機(姫を助けに行く、等)が解説されてはいるものの、情報としてはそれ以外はほぼ皆無だった。しかし他ジャンルとは違うエポックメイキングなファクターとして、詳細なプロフィールが設定された事により、キャラクターの個性をより引き立てる事になった。プロフィールは身長、体重、国籍など、遊ぶにはさほど影響しない情報を持ち、さらには趣味嗜好、スリーサイズ、恋人の有無なども設定されるものもある。

キャラクター設定には業界全体を通して傾向が見られる。ある作品で持ち込んだ設定がヒットしたことがライバル社に影響をもたらしているためとされている。以下はその一例である。

主人公とライバル
動作や技にクセが無く操作しやすい、キャラクター選択時に最初にカーソルが合わさっているキャラクターと、大抵の場合は外見のみ違うほぼ同性能のライバルキャラクター。黎明期の作品で同キャラ対戦が行えなかったための救済処置の名残。代表例であるリュウとケンからリュウケンキャラリュウケンタイプとも呼ばれる。
例:『ストリートファイター』のリュウケン、『龍虎の拳』のリョウ・サカザキロバート・ガルシア、各『ワールドヒーローズ』のハンゾウフウマなど。八神庵(『ザ・キング・オブ・ファイターズ』)や牙神幻十郎(『サムライスピリッツ』)など第1作には登場せず第2作以降にライバルキャラとして追加されるキャラクターもおり、その場合は性能の差別化は大きい傾向にある。
暴走キャラ
自分でも制御不能な何らかの力に突き動かされ、暴走状態となったキャラクター。新キャラクターではなく既存のキャラクターの派生として登場することが多い。こういったキャラは通常の状態よりも攻撃力が高い、移動スピードが速いなどの特徴をもつ場合が多い。
例:ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ(『ザ・キング・オブ・ファイターズ』)、殺意の波動に目覚めたリュウ(『ストリートファイターZERO』)、デビル一八(『鉄拳』シリーズ)、暴走アルクェイド(『MELTY BLOOD』)など。
最弱キャラ
意図的に性能を低く設定されているキャラクターや、公式に他のキャラと比較して弱いという設定があるキャラクター。技は主人公の技をデチューンしたもの(飛び道具の飛距離や威力など)であることが多く、グラフィックも主人公のものを流用したものが多い。
例:火引弾(『ストリートファイターZERO』)、ネコアルク(『MELTY BLOOD』)、矢吹真吾(『ザ・キング・オブ・ファイターズ』)など。ただし真吾の場合キャラ性能自体は決して低くはない。
他キャラの技を使用するキャラ
他のキャラクターの技を何らかの形でコピーして使用するキャラクター。大別して2通りのタイプがあり、あらかじめ一定の技をコピーしている者と、完全ランダムで技をコピーする者がいる。前者は多くのキャラクターの様々な技を詰め込み、少数ながらオリジナルの技も持ち合わせている、後者はランダムで決定された一人のキャラクターの技だけを全てコピーする傾向が強い。どちらの場合でも、ボスに多く見られるキャラクターである。
例:ギガス(『ワールドヒーローズ』)、木人、オーガ、アンノウン、コンボット(いずれも『鉄拳』シリーズ)、サイクロイドβ、サイクロイドγ(『ストリートファイターEX』シリーズ)、セス(『ストリートファイターIV』)など

また、CPU戦の最終ステージで登場する敵キャラクターのことをボス(または最終ボス、ラストボス、ラスボス)キャラクターと呼ぶ。作品によってはCPU戦の途中でいわゆる中ボスキャラクターが登場する場合や、一定の条件を満たすとボス戦前後に隠しボスキャラクターとの対戦に移行することもある。『ザ・キング・オブ・ファイターズXII』のように、ストーリー設定のない一部作品の中にはボスキャラクターが存在しないケースもある。

なお、ボスキャラクターをプレイヤーが使用できるかどうかは作品によってまちまちで、他のキャラクターより性能が高すぎるなどの理由でアーケード版・コンシューマ版ともに使用できない場合や、アーケード版では使用できないがコンシューマ版なら一定の条件を満たせば使用できる場合など、様々なケースがある。中には始めからプレイヤーが使用できるキャラクターの中にボスが混じっている(作品によっては性能が通常バージョンよりアップしていたり、ボスバージョン専用の技が搭載されているキャラクターも存在する)こともある。


注釈

  1. ^ なお、『ストリートファイターII』では、インストラクションカードのルール説明で体力ではなく「精神力」と表記されていた。
  2. ^ 同作品では試合中は基本的に視点が真横に固定されているが、超必殺技の演出や試合後の勝ち名乗り演出では視点変更による演出が導入されている。
  3. ^ 餓狼伝説』シリーズのラインバトルシステムのような簡易的な奥行き移動はこれに含まれない
  4. ^ SNK自身が、リリース当初から『超必殺技を探せ!』というイベントを行っていた。
  5. ^ 例として、『ファイターズヒストリー』のキャラクター、ジャン・ピエールの「ロンダート」(タメ + K)など。

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