外務省 沿革

外務省

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/23 02:26 UTC 版)

沿革

旧黒田邸時代の外務省

1871年(明治3年)に、外務省は銀座から霞が関に移転し、江戸時代に建築された大名屋敷福岡藩黒田邸上屋敷をそのまま使用していたが、1877年(明治10年)2月1日に焼失した。

1881年(明治14年)、英仏人建築家ボアンヴィル(Charles Alfred Chastel de Boinville)の設計による新庁舎が竣工した。

1909年(明治42年)、電通と密約。秘密補助金を出し、電通が同省肝いりの在中日系新聞記者に送電、配信させる構想[9]

1914年(大正3年)設立の国際通信社が出した赤字を補填。

1993年(平成5年)に、総合外交政策局と国際情報局が新設された。

1997年(平成9年)には、国立国会図書館調査立法考査局に出向中の松井啓専門調査員を通じ、「図書館の自由に関する宣言」を侵して野党国会議員が国会図書館に依頼した、外交、安全保障問題に関する調査資料の閲覧情報を収集調査していたことが明らかになっている[10][11][12]。外務省外交文書の公開により、2011年(平成23年)2月に発覚した。

2001年(平成13年)4月小泉純一郎内閣総理大臣に就任し第1次小泉内閣が発足したとき、田中眞紀子議員(田中角栄元総理の長女)が外相に就任した。女性初の外相。田中外相は人事凍結方針を打ち出し、外務官僚がそれに反発、外務省は機密費流用問題公金流用疑惑、裏金などの不祥事が続出し、田中外相は外務省を『伏魔殿』と呼び、外務省改革を唱えた。

以降、ことあるごとに田中外相と外務官僚の対立が続くようになった。田中外相は事務次官の任免を繰り返し、外務省改革を断行しようとするが、2001年(平成13年)9月11日発生のアメリカ同時多発テロ事件以降、外交政策官邸主導になり、肝心の外相は1人取り残されるようになった。

その後、アフガニスタン紛争復興支援に関して、NGOを復興会議から排除した問題が浮上。NGO排除に鈴木宗男議員の大きな影響があったと大西健丞NGO「ピースウィンズ・ジャパン」代表が発言、小泉首相も鈴木議員の圧力を認めたが、野上義二外務事務次官はそれを否定。田中外相、鈴木議員、外務省の3者をめぐって全面的な争いが起こった。2002年(平成14年)1月小泉純一郎は田中外相と野上事務次官を更迭した。

その後、外務省への過度な圧力などを指摘され、2002年(平成14年)3月11日に、鈴木宗男議員が証人喚問を受けることになった[13]

川口順子大臣時代の2004年(平成16年)8月1日に、儀典長(次官級)が大臣官房儀典長(局長級)に格下げ、領事移住部を領事局に格上げし、国際情報局が統括官組織に改組(国際情報統括官組織)され、条約局が国際法局に改編された。

2006年(平成18年)8月1日に、部局の統廃合が行われた。この統廃合では、躍進著しいインド東南アジア諸国連合などとの関係強化を図るため、アジア大洋州局内に「南部アジア部」が新設された。一方、局単位の改編として、経済協力局及び大臣官房国際社会協力部(ODA関係部局)を統合して「国際協力局」を新設した。よって全体の局部数に変更はない。

2012年(平成24年)1月18日に、野田第1次改造内閣野田佳彦総理)の玄葉光一郎外相時に大臣の定例記者会見に初めて英語同時通訳を導入した。大臣発言と日本人外国人記者の質問は日本語と英語に相互に訳され、会見では貸出されるイヤホンを介して聴取することが出来る[14]

2017年(平成29年)3月、文部科学省における再就職等規制違反事件で、外務省職員が違法な天下り斡旋により国立大学法人東京外国語大学特任教授に就任していたことが判明した。

2018年(平成30年)7月1日に、部局の統廃合が行われた[15]。この統廃合ではアジア大洋州局北東アジア課を二課に分け、北東アジア第一課及び北東アジア第二課を設置した。両課の設置に伴い、北東アジア第一課が韓国情勢、日韓協力等,北東アジア第二課が北朝鮮情勢、日朝関係等を所掌する。また、アジア大洋州地域に関する外交政策の総合的な企画立案及び調整の必要性が特に高い事情にかんがみ、アジア大洋州局地域政策課を地域政策参事官(組織令上は大臣官房の参事官)に改組した[16]

2020年(令和2年)8月3日に、部局の統廃合が行われた[17]。WTO協定、経済連携協定、投資協定等の紛争解決規定に基づく紛争解決の処理への対応を強化するため、国際法局に経済紛争処理課を設置、経済局経済安全保障課を廃止し、経済局政策課にエネルギー、鉱物資源、食料の安定供給の確保に関する事務を所掌する資源安全保障室を新設、総合外交政策局安全保障政策課新安全保障課題政策室の室名を経済安全保障政策室に変更する(所掌事務は変更なし)[18]




  1. ^ a b 行政機関職員定員令(昭和44年5月16日政令第121号)(最終改正、令和2年6月16日政令第189号) - e-Gov法令検索
  2. ^ a b c 令和2年度一般会計予算 (PDF) 財務省
  3. ^ 平和で安全な国際社会の維持に寄与するとともに主体的かつ積極的な取組を通じて良好な国際環境の整備を図ること並びに調和ある対外関係を維持し発展させつつ、国際社会における日本国及び日本国民の利益の増進を図ること」(外務省設置法第3条)
  4. ^ 財務省の前身(改編改称前)の大蔵省も外務省と同時期の1869年に設置された。なお大蔵省は名称自体(大宝律令の大蔵省は明治維新まで存続し維新の時に一度廃止されている)は701年大宝元年)の大宝律令から明治維新を経て2001年平成13年)の中央省庁再編まで約1300年続いた。
  5. ^ もう一つの“改称せずに今まで来た”省だった大蔵省は2001年(平成13年)に「財務省」と改称された
  6. ^ 外交専門誌「外交」 外務省
  7. ^ a b c 「その他」『外務省: 外交史料 Q&A その他』外務省。
  8. ^ [http://www.mlit.go.jp/gobuild/kasumi_map_04_tyousya_gaimu.htm 官庁営繕 : 外務省庁舎」国土交通省、2012年8月7日閲覧。
  9. ^ アジア歴史資料センター B03040681700
  10. ^ 議員の依頼資料を極秘報告 国立図書館出向の外務官僚共同通信、2011年2月19日。
  11. ^ 国会図書館スパイ問題 真相の徹底糾明を 市田書記局長 証人喚問を要求 しんぶん赤旗 2011年2月22日
  12. ^ 国会図書館への出向者 20年余で7人送る 外務省 幹部職員切れ目なく しんぶん赤旗 2011年2月22日
  13. ^ 第154回国会 予算委員会 第22号 2002年(平成14年)3月11日
  14. ^ 読売新聞2012年1月19日13S版4面、外相の定例記者会見に英語同時通訳
  15. ^ 外務省組織令の一部を改正する政令(平成30年政令第193号)による改正。
  16. ^ 外務省HP >会見・発表・広報 > 報道発表 > アジア大洋州局の組織改編
  17. ^ 外務省組織令の一部を改正する政令(令和2年政令第232号)、外務省組織規則の一部を改正する省令政令(令和2年外務省令第10号)による改正。
  18. ^ 報道発表 > 経済局、国際法局及び総合外交政策局の組織改編等”. 外務省 (2020年7月31日). 2020-08-037閲覧。
  19. ^ 独立行政法人一覧(令和2年4月1日現在) (PDF)”. 総務省. 2020年4月7日閲覧。
  20. ^ 所管府省別特殊法人一覧(令和2年4月1日現在) (PDF)”. 総務省. 2020年4月7日閲覧。
  21. ^ 特別の法律により設立される民間法人一覧(令和2年4月1日現在:34法人) (PDF)”. 総務省. 2020年4月7日閲覧。
  22. ^ 国の予算を所管するすべての機関である。なお人事院は予算所管では内閣に属するのでここにはない。
  23. ^ 一般職国家公務員在職状況統計表(令和元年7月1日現在)
  24. ^ 平成30年度 年次報告書(公務員白書) 「第1編第3部第6章:職員団体 - 資料6-2;職員団体の登録状況。2019年3月31日現在。
  25. ^ 原田久 「公務員労働組合の機能」『最新 : 公務員制度改革』 学陽書房、2012年1月。
  26. ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2019年版』95頁 「公務員試験合格」 2018年4月30日発行
  27. ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2018年版』83頁 「公務員試験合格」 2017年4月30日発行
  28. ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2019年版』95頁 「公務員試験合格」 2018年4月30日発行
  29. ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2020年版』77頁 「公務員試験合格」 2019年4月30日発行
  30. ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2021年版』77頁 「公務員試験合格」 2020年4月25日発行
  31. ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2019年版』95頁 「公務員試験合格」 2018年4月30日発行
  32. ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2017年版』55頁 「公務員試験合格」 2016年4月25日発行
  33. ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2018年版』83頁 「公務員試験合格」 2017年4月30日発行
  34. ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2019年版』95頁 「公務員試験合格」 2018年4月30日発行
  35. ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2019年版』77頁 「公務員試験合格」 2019年4月30日発行
  36. ^ 朝日新聞出版『大学ランキング2021年版』77頁 「公務員試験合格」 2020年4月25日発行
  37. ^ 幹部名簿 令和2年7月29日 外務省





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