地質時代 地質時代区分の改定履歴

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地質時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/15 21:46 UTC 版)

地質時代区分の改定履歴

近世に鉱物資源探査に伴い地質学が発展し、同時に新旧の地層を研究する層序学の研究が進んできた。これらの研究は継続されており、地層区分や開始年代の見直しも随時行われている。18世紀には化石の出る地層(顕生代)と出ない地層(先カンブリア時代)、そして化石の出ない無生物の地層を「第一紀」、現生生物とは異なった化石の「第二紀」、現生生物とほぼ同じ生物化石の出る地層「第三紀」と大きく区分されていたが、その後の調査研究の進捗に伴い細かく区分され再定義され続けている。付け加えて国際定義の日本語化に関しては定義の変遷も見られる。Wikipedia内の多岐にわたる地質時代関連記事の更新も随時行われているが、新旧の記述が混在しているのが現状である[注釈 7]

新生代の定義に関する議論
第三紀は非公式

1989年に国際地質科学連合(IUGS)は新生代Paleogene古第三紀), Neogene新第三紀), Quaternary(第四紀)の3つの紀からなるものとし、Tertiary(第三紀)の語を正式な用語から外した[38]。2008年には、第三紀が正式に非公式用語となった[39]

第四紀の開始年代

2010年には、人類の時代と定義されている第四紀は、それ以前の時代区分であった新第三紀・鮮新世・ジェラシアン(ジェーラ期)が組み込まれ開始年代が180万年前から約260万年前へと大幅に遡った[40]

開始年代の改定

2014年から2016年にかけては年代値の多くに修正がなされてきている[41]

完新世の細分化と太古代を公認

2018年7月には第四紀・完新世の細分化やカンブリア紀の統/世で番号で呼ばれていたものの一部が命名された。また「Archean」の時代区分を、未使用となっている「Archeozoic」由来の「始生代」としていたが「 太古代」へ変更し「太古代(始生代)」と表記することに決定されている[41]

複雑な日本語表記[42]

この他新生代の古第三紀および新第三紀の名称の変更や、同じく新生代の各期の名称についても議論が継続されている。

JISにおける地質年代の日本語表記の基本方針、引用[43]

 JISに定める地質年代の日本語表記の基本方針は、International Chronostratigraphic Chartにある地質年代単元名の英語読み(英語での一般的な発音)をそのままカタカナ表記にし,末尾に年代単元あるいは層序単元を示す世/統,期/階を添える。たとえばBashkirianの場合,年代を示す場合はバシキーリアン期,対応する層序単元を示す場合はバシキーリアン階となる。

また各紀・世・期の名称の邦訳も地名の名詞化/形容詞化?~~アンとし、それに時代区分を付記する方針になったが、慣例から旧称(地名+紀)のまま残されているものもある。カンブリア紀、ペルム紀、ジュラ紀などは、方針に従えばカンブリアン紀、ペルミアン紀、ジュラシック紀等となるべきものである。

ウィキペディア日本語版における単語使用記事数を検索すると(2018年10月)エディアカラン 23件、エディアカラ 82件となっている。

また地名の中には中国の地名がいくつかあるが、日本地質学会の日本語表記の基本方針はInternational Chronostratigraphic Chartにある地質年代の英語綴りの発音[44]をカタカナ表記する事になっているので漢字で表記されることはない。

改定の詳細については日本地質学会の「地質系統・年代の日本語記述ガイドライン_改訂履歴」[41]を参照。

国際年代層序表の改訂履歴

公式の国際年代層序表(略称: ICSチャート)は、国際層序委員会から発行される。日本地質学会ではそれを基に時代区分名・注意書きなどを和訳し発表している。日本地質学会による和訳発表には時間を要しており、国際層序委員会による最新バージョンとは異なっている場合もある。以下に国際層序委員会に情報を記する。 国際層序委員会(International Commission on Stratigraphy、略称: ICS )では、2008年以降の各チャートおよび2012年以降の改訂履歴をまとめている。

これまでの国際年代層序表[45]

掲載バージョン[注釈 8]: 2008, 2009, 2010, 2012, 2013/01, 2014/02, 2014/10, 2015/01, 2016/04, 2016/10, 2017/02, 2018/07. 2018年10月時点では国際層序委員会による最新バージョンは2018/08であるが日本地質学会の最新の和訳チャートは 2018/07で最新の変更が反映されていない。

国際層序委員会による「ICS chart 2012 August」以降の改訂履歴のまとめ[46]

以下の変更件数は2018年10月17日時点で。ICSチャートは2012年以降年1-3回発行されている(年平均2回発行)。発行履歴は以下:

    • version 2012: 2012年8月のブリスベンで開催された第34回万国地質学会議(IGC)にて配布。
    • ICS chart v.2013/01
    • ICS chart v.2013/Episodes
    • ICS chart v.2014/02
    • ICS chart v.2014/10
    • ICS chart v.2015/01
    • ICS chart v.2016/04: 第35回万国地質学会議(ケープタウン)にて配布。
    • ICS chart v.2016/10
    • ICS chart v.2016/12
    • ICS chart v.2017/02
    • ICS chart v.2018/07: 日本地質学会の和訳の最新の版(2018年10月17日時点)
    • ICS chart v.2018/08
  • 追加GSSP(Global Boundary Stratotype Section and Point, 国際標準模式層断面及び地点): 11件
  • GSSA(Global Standard Stratigraphic Age, 国際標準層序年代)変更および削除: 2件
  • 基底年代の変更: 26件
  • その他のチャートの記述変更履歴



  1. ^ 地質学のスケールで
  2. ^ アメリカ地質調査所(USGS)作成のこの図は一般向け広報資料で、地質時代区分と基底年代は最新の情報ではない。更新依頼がUSGSに出されてはいる。英版のノートより。
  3. ^ 発表当時は残留磁場の異常は落雷によるものと見なされており、松山の発表は全く注目されなかった。松山の没後、海洋底の磁場測定結果から地磁気逆転が頻発していたことが判明し、海洋底拡大 - 大陸移動説 - プレートテクトニクスへと繋がる。松山が発見した磁気逆転期は松山‐ブリュンヌ逆転と名付けられた。
  4. ^ 地質年代の日本語名称については、JIS A 0204:2012「地質図-記号,色,模様,用語及び凡例表示」により、表記法が定められている[32][33]。それによると、地質時代の名称は、同規格の表7に示された名称を用いるが、表7に示されていない世及び期については、対応する英文名の読みをそのままカタカナで書き下ろし、その後ろに時代の単位を添えて表示する、としている。
  5. ^ 英語の記事では公式の色では読みづらいからと少数の議論参加者の多数決の結果独自の色の使用が始まっている。日本語版では整合性を保つため、公式の色を採用する。よって英語版の地質時代関連の記事の邦訳掲載に際しては、色使用がある場合は日本語版で使用のものと同一か確認が必要である。なお英語版による色記述がRGBコードやウェッブカラーの直書きでは無くTemplate:Period_colorによるものであれば、色コードを日本語版のマスターデータから引いてくるので統一性は保たれる。
  6. ^ 白亜紀以前は省略
  7. ^ 例えば「第三紀」の再定義による呼称の廃止は20世紀末期から議論され、2008年頃に正式に公式用語から除外されたが、10年後の2018年でも「第三紀(Tertiary)」の表記は主に図表を中心に残っている。また2018年7月にはArcheanの和名をArcheozoic由来の「始世代」から「太古代」に改訂されたが、教科書・専門書などを含めた書籍情報の更新には時間を要する。図表などへテキストが画像として書き込まれている場合は「検索・置換」では処理出来ないため、それらの図表の作り直しが必要となる。
  8. ^ 後述の13年以降の改訂履歴に記録のあるバージョンの中には記載されていないバージョンもある。
  1. ^ 「始生代」の新名称、日本地質学会が2018年7月に改訂
  2. ^ 基底年代の数値では、この表と本文中の記述では、異なる出典によるため違う場合もある。
  3. ^ 基底年代の更新履歴
  4. ^ 百万年前
  5. ^ kotobank https://kotobank.jp/word/%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E6%99%82%E4%BB%A3-661448#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89 「歴史時代」]
  6. ^ kotobank 「地質時代」
  7. ^ kotobank 「歴史」
  8. ^ kotobank 「先史時代」
  9. ^ kotobank 「地質年代」
  10. ^ 地質時代区分と絶対年代”. 滋賀県立琵琶湖博物館. 2013年1月20日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。
  11. ^ 鹿児島県地学会 「地質時代」 閲覧2012-4-7
  12. ^ a b Dino Club 「自然の認識と産業革命」
  13. ^ 掛川武「太古代海洋における硫酸還元菌の活動と生息環境 (PDF) 」 、『地学雑誌』第112巻第2号、2003年、 218-225頁、2012年10月18日閲覧。
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  17. ^ 国立天文台 「Q&A 月がなぜ離れていく」
  18. ^ 葛生化石館 「最古の化石 ストロマトライト」 閲覧2012-10-26
  19. ^ 大阪市立自然史博物館 「地球と生命の誕生」
  20. ^ Stanley, Steven M. (1999). Earth System History. New York: W.H. Freeman and Company. pp. 297–301. ISBN 0-7167-2882-6
  21. ^ ネイチャー Nature Japan 「気候: 冷たい太陽」閲覧2012-6-21
  22. ^ Nature Japan 「始生代初期の微生物によるメタン生成に対する流体包有物からの証拠」閲覧2012-6-21
  23. ^ Nature Asia 「ケイ酸塩単結晶に記録された32億年前の地球磁場強度」閲覧2012-6-21
  24. ^ 惑星科学研究センター「大気の進化と酸素」 (PDF) 閲覧2012-6-21
  25. ^ 東京大学大学院・新領域創成科学研究科・杉田研究室「全球凍結(スノーボールアース)と酸素大気の形成」閲覧2012-6-21
  26. ^ a b Heinrich D Holland王立協会 The oxygenation of the atmosphere and oceans (PDF) 閲覧2012-6-21
  27. ^ 東京大学大学院新領域創成科学研究科「酸素は地球にいつどのように登場したのか -酸素大気形成のタイミングとメカニズムを解明-」閲覧2012-6-21
  28. ^ 岩手県立総合教育センター 「地質時代」 閲覧2012-4-7
  29. ^ 国際層序委員会 (ICS) International Stratigraphic Chart (PDF) 閲覧2015-05-25
  30. ^ 日本地質学会 「International Chronostratigraphic Chart (国際年代層序表) v2018/07」
  31. ^ 日本地質学会 「地質系統・年代の日本語記述ガイドライン 2015年4月改訂版」 閲覧2015-10-29
  32. ^ 日本工業規格 JIS A 0204:2012 地質図-記号,色,模様,用語及び凡例表示
  33. ^ 日本地質学会 「JISに定められた地質年代の日本語表記」閲覧2014-12-30
  34. ^ 世界地質図委員会 (CGMW) Geologic Time Scale 2008 閲覧2012-5-27
  35. ^ パデュー大学 Engineering Standard Color Codes for the Geological Time Scale
  36. ^ 鹿野和彦、星住英夫、巖谷敏光、酒井彰、山元孝広、牧本博、久保和也、柳沢幸夫 et al.「地質図に用いる用語,記号,模様,色及び凡例の表示に関する基準とその解説 (PDF) 」 、『地質調査所月報』第51巻第12号、地質調査総合センター2000年、 657-678頁、2012年6月3日閲覧。
  37. ^ 琵琶湖博物館「日本列島の成立」 閲覧2012-4-21
  38. ^ 化石のこばなし 生物の大量絶滅—P/T境界とK/Pg境界”. 第42回特別展大化石展. 大阪市立自然史博物館 (2011年). 2017年5月24日閲覧。
  39. ^ kotobank - 小学館・日本大百科全書(ニッポニカ) 「第三紀」
  40. ^ 日本地質学会 「第四紀下限変更に伴う諸問題検討に関する報告」
  41. ^ a b c 日本地質学会 「地質系統・年代の日本語記述ガイドライン_改訂履歴」
  42. ^ 日本地質学会 JISに定められた地質年代の日本語表記
  43. ^ 日本地質学会 「JISに定められた地質年代の日本語表記」
  44. ^ 現地語と英語で綴りや発音が異なっていても英語の発音をとる。
  45. ^ International Commission on Stratigraphy 国際層序委員会 Chart
  46. ^ International Commission on Stratigraphy Change Log


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