国勢調査 定義

国勢調査

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/30 05:21 UTC 版)

定義

今日、国勢調査の定義として国際的に最も広く用いられているのは、国際連合統計委員会(英語: United Nations Statistical Commissionが2007年に国際統計基準として採択した「人口及び住宅センサスに関する原則と勧告(第2版)」におけるものである。同書によれば、国勢調査は次の4つの要件をすべて満たすべきものとされている[3]

  1. 調査対象を個別に把握すること - Individual enumeration
  2. 国土の範囲を網羅していること - Universality within a defined territory
  3. 調査が同一時点で実施されること - Simultaneity
  4. 定められた周期で調査が実施されること - Defined periodicity

世界の多くの国々の政府統計機関は、この基準に従って国勢調査を実施しており、日本の国勢調査も、これらの要件をすべて満たしているものである。

なお、国勢調査の定義として、桜井健吾(南山大学 経済学部 教授 2007年時点)が各種文献をあたって整理したものを挙げる[4]

  1. 住民を対象に、調査が実際に行われる。したがって、住民台帳など他の資料を集計した業務統計は含まれない。
  2. ある地域に住む人全員を対象にすること。
  3. 調査票を用い、調査対象である住民が自ら答えること。
  4. 記入内容は、氏名を含む個人の属性情報を記載すること。
  5. 「うちの町は全部で○人」といった単なる計数調査にしないこと。
  6. 調査エリアごとに調査員を派遣し、回答結果のチェックや回収を行うこと。
  7. 「○月○日時点での情報」といったように、調査時点を定めること。
  8. 規則的に実施されること。

注釈

  1. ^ その代わり1947年臨時国勢調査が行われた。(出典:『むつ市史 年表』(むつ市・1988年12月20日発行)794頁「現代 昭和22年(1947)」より)

出典

  1. ^ 国勢調査」『デジタル大辞泉https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%9B%BD%E5%8B%A2%E8%AA%BF%E6%9F%BB/2020年9月23日閲覧 
  2. ^ センサスの語源”. 2021年11月20日閲覧。
  3. ^ a b c d 『Principles and Recommendations for Population and Housing Censuses, Revision 2』United Nations 2008年
  4. ^ a b c d e f g 『近代統計制度の国際比較』安本稔編集 2007年12月 日本経済評論社 ISBN 978-4-8188-1966-5
  5. ^ 統計局ホームページ/国勢調査のあゆみ”. www.stat.go.jp. 2024年1月30日閲覧。
  6. ^ 『United Nations Fundamental Principles of Official Statistics』United Nations 1994年
  7. ^ Barshad, Amos (2019年10月17日). “In Lebanon, a Census Is Too Dangerous to Implement” (英語). ISSN 0027-8378. https://www.thenation.com/article/archive/lebanon-census/ 2021年4月10日閲覧。 
  8. ^ 2007年6月29日付配信 NNAニュース





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