図書館間相互貸借 図書館間相互貸借の概要

図書館間相互貸借

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/15 02:14 UTC 版)

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相互貸借には、ある図書館が所蔵する図書館資料の現物を貸し出す「現物貸借」と、図書館資料の複写物を提供する「文献複写」の2種類ある[1]公立図書館では現物貸借が、大学図書館では文献複写が多い[1]

概要

図書館利用者の求めに応じて、図書館はその資料を所蔵する他館にその利用を申し込み、所蔵館は無料ないし少ない手数料でそれを貸し出す。(相互貸借にかかる経費は複写料・送料・梱包料であり、利用者に請求するのが一般的である[1]。)資料は申し込みを行った図書館へ輸送され、利用者への貸出あるいは館内利用に提供される。これにより利用者は、他の図書館が所蔵している図書・視聴覚資料・マイクロフィルム雑誌記事の写しなどを、所蔵館へ自ら出向くことなく利用することができる。ただし、映像資料については著作権の関係上できないものもある。日本の公立図書館における年間の相互貸借件数は約234万件(2014年度)である[1]

相互貸借の業務は専門の窓口や担当者を設けるのが一般的で、レファレンスサービスに組み込まれていることが多い[1]。利用者の多くは正確な書誌情報を持っていないため、相互貸借を受け付ける者は書誌情報の確認作業が必須である[1]。以前は書誌情報の確認には高度な専門的知識が要求されたが、総合目録や論文データベースなどが普及したことで容易に行えるようになっている[1]

場合によっては、利用者が日常利用する図書館に紹介状を発行してもらい、利用者自身が資料を所蔵する図書館まで赴く「図書館相互利用」になる[1]

日本の公立図書館における相互貸借

区市町村立図書館や都道府県立図書館の場合は、同一都道府県内の図書館からの相互貸借となる。例えば、最寄りの図書館が東京都内の図書館の場合、最寄りの図書館に置かれていない資料を請求すると、東京都内の他の区市町村立図書館や東京都立図書館から資料が届けられる。「相互」貸借とは言うものの、実際の図書館の現場では所蔵資料の多い大規模図書館への依頼が集中しており、相互扶助とは言えない状況である[1]

以下のような資料の場合は、所蔵する図書館の利用規則に従うのが通常である。

  • 資料の発行部数が極めて少ない、発行年が古い
  • 資料が特殊な性質を持っていて、利用者が多く見込めない
  • 資料が極めて高額である

所蔵図書館において館外持ち出し禁止の扱いになっている資料は、請求を受けた図書館内での閲覧に限られ、請求を受けた図書館が通常許可している貸出日数より、所蔵図書館が許可している日数が短い場合は、所蔵図書館側の日数が適用される。また複写については、著作権法により所蔵図書館が許可を行うよう規定されているため、所蔵図書館に許可を請求する必要がある。

他の都道府県の区市町村立図書館や都道府県立図書館と資料を相互貸借するシステムが確立していないため、同一都道府県内の全ての区市町村立図書館や都道府県立図書館に資料がなかった場合は、請求を受けた館による新規購入(リクエスト)になったり、請求自体が破棄されることがある。

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k 上田・倉田 編 2017, p. 253.


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