四槓子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/27 18:39 UTC 版)
四槓子の包
大四喜や大三元と並んで、四槓子には包則(パオ、パオそく)が適用される。例えば下図のように既に3つの槓子を晒している者に対し暗刻のを切った場合、おそらくこの三槓子テンパイ者は9割9分これを大明槓し、四槓子へ移行する。この時、を大明槓させたプレイヤーには包(パオ)が適用される。
- (この牌姿でテンパイしている者に対しを切り、それを大明槓される)
四槓子がその後ツモ和了した場合は、包になった者の一人払い(責任払い)になる。ロン和了の場合は放銃者と包者の折半の支払いになる。役満祝儀の支払いもこれに準ずる。なお、4つ目の槓の成立をもって四槓子の和了とするルールの場合は、發の大明槓が完了した時点で、發を切った者の放銃として扱われる(もし上の牌姿のプレイヤーの河に西があったため振聴だった場合も、發を切った者の一人払いとして扱われるのかは取り決めによる)。
他家の四槓子を警戒するのであれば生牌を捨てることを避けるという手はあり、打ち手の意思で防ぐことが全くできないわけではない。しかしそれでも、大四喜や大三元とは異なり、四槓子は役の確定牌が自明ではない。そのため、四槓子においては包則を採用しない場合もある。
脚注
関連項目
注釈
- ^ オンライン麻雀では、サーバー上で行われた全ゲームを対象に全プレイヤー通算の役満を含めた和了役成立回数を容易に記録・集計したデータがいくつか公開されている。そのうちのひとつ、コナミの麻雀格闘倶楽部が2003年10月に集計したデータによると、全役満19万1724件中、四槓子は62件で、占める割合は0.03%である。国士無双、四暗刻、大三元のいわゆる役満御三家で合計14万2556件(全役満の74%)を占めていることを考えれば、四槓子がいかに珍しい役満であるかがわかる(データの詳細はリンク先を参照)。なお、麻雀格闘倶楽部は大車輪や八連荘といったローカル役満を採用しており、その2つは四槓子の出現率を下回っている。
出典
- ^ a b バビロン(馬場裕一)『麻雀手役大事典』毎日コミュニケーションズ、2002年。ISBN 4839908672。p200。原文では「役満の中でも最も難易度が高く(中略)九蓮宝燈や天和などの高難易度役満よりもさらに出現頻度が低い幻の手役」という表現が使用されている。また、同じページに「通信ゲームセンターTAISENにおける集計では、全73万9841回の和了中、四槓子は2回のみで、出現確率はワースト1だった」との記述がある(大意)。
- ^ 片山まさゆき『ノーマーク爆牌党』竹書房、1991年。ISBN 4884754956。第1巻 第7話(近代麻雀1990年6月号掲載分)。一例として、当大介が「中国四千年 幻の役満!」と言いながら四槓子をツモ上がるシーンがある(p166-p170のシークエンス)。日本文芸社刊の実用書、『バビィ&片チンの麻雀これだけわかればすぐ打てる!』でも、「世界で最も難しい役」「(まず、上がれないから)覚える必要はありません」と記述している。
- ^ Maru-Jan. “ルール”. 2012年6月26日閲覧。「四槓子の場合は5回目の槓で流局」と明記されている。
- ^ 参考:浅見サイト 和了役(22)四槓子 - 2009-11-21閲覧
- ^ 天野大三、青山敬『新「現代ルール」による図解麻雀入門』梧桐書院、1979年。ISBN表記なし、0076-590868-2368。p186-p187。
- ^ 参考:高見沢治幸プロの古書解題シリーズ第7回、および同シリーズ第10回
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