句点 歴史

句点

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/14 04:11 UTC 版)

歴史

金聖嘆水滸伝。句点と読点を区別せずマルを使用

中国では古くからテンやマルが句切り記号として使われていたが、その使い方は一定せず、点を打つ位置によって句点と読点を区別したり、句点と読点の区別がなかったり、また句読点自体が印刷されておらず、読者の側で句読を切る必要のあるものもあった。末に西洋風のコンマコロンなどの句切り符号が導入され、マルは句点としてのみ使われるようになった。

日本でも古くは中国と同様であり、明治以降活版印刷が行われるようになって以降、欧文の翻訳文への終止符・疑問符・感嘆符の替わりとして使用されはじめ、純粋な日本語文書にも定着した。しかし大正新脩大蔵経のような書物ではマルのみが使われている。

句点を含む名称

句点は文章中に用いられるものであり、固有名詞やタイトルに句点が含まれる事はあまりなかった[11]。1980年代に糸井重里が「じぶん、新発見。」(1980年、西武百貨店の広告)、「不思議、大好き。」(1981年、西武百貨店)、「おいしい生活。」(1982年、西武百貨店)などのキャッチコピーに句点を使用したことがきっかけとなり、作品のタイトル等にも句点を用いることが流行した。1990年代のモーニング娘。の登場以来、芸名やグループ名などに句点を用いる例が増えた。2012年の衆議院選挙では、各政党のキャッチコピーに頻繁に使われた[12]

句点で始まる名称

通例、日本語には句点で始まる言葉はないが、インターネットの普及以後、英語圏ではドメイン名を起源として、ピリオド「.」で始まる固有名詞(ドット〜)がいくつか作られており、日本語でも外来語として定着したり、固有名詞に用いられたりすることもある。


  1. ^ 情報処理学会. “情報処理学会誌原稿執筆案内”. 2019年8月11日閲覧。 “句読点は“.”および“,”を用い、それぞれ1画(1字分)を用いる。”
  2. ^ 電子情報通信学会. “和文論文誌 投稿のしおり”. 2019年8月11日閲覧。 “句読点は,句点「.」と読点「,」をそれぞれ全角で用いる.”
  3. ^ a b 日本エディタースクール『文字の組方ルールブック ヨコ組編』p.7、日本エディタースクール出版部、2001年
  4. ^ 1952年に内閣官房長官名で出された「公用文作成の要領」(昭和27年4月4日内閣閣甲第16号依命通知)では、「句読点は,横書きでは「,」および「。」を用いる。」とされている。
  5. ^ 句読点を「、。」から「,.」に変更する | 日経 xTECH(クロステック)
  6. ^ 三点リーダーの使い方 | 物書きのための文章作法
  7. ^ 日本エディタースクール『文字の組方ルールブック タテ組編』p.16、日本エディタースクール出版部、2001年
  8. ^ 日本エディタースクール『文字の組み方ルールブック タテ組編』P.10、日本エディタースクール出版部、2001年
  9. ^ 国家技术监督局. “《中华人民共和国国家标准标点符号用法》”. 2012年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年9月22日閲覧。 1995年12月13日発布、1996年6月1日施行
  10. ^ 教育部國語推行委員會 (中華民國97年12月). “《重訂標點符號手冊》修訂版--句號”. 2013年9月22日閲覧。[リンク切れ]
  11. ^ 「あゝ原点。」「少年の入り口、夏。少年の出口、夏。」(長沢岳夫)など、単語・に句点を付けたキャッチコピーは1980年以前にも存在した。
  12. ^ 「、」「。」なぜ多い 政党のキャッチコピー”. 2012年12月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。





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