十五少年漂流記
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人種に関する記述
本作品には黒人に選挙権がないことを容認する記述がある。
日本語訳
日本では1896年(明治29年)に森田思軒により博文館の雑誌『少年世界』に『冒険奇談 十五少年』(「冒険」という熟語は訳出時に造られた)として英訳から抄訳・重訳して連載され、12月には単行本『十五少年』として出版され評判となった(使用英訳書は不明[3])。
『十五少年漂流記』というタイトルは、森田思軒の娘・下子の夫である白石実三により命名されたという。後に新潮社が子供向けに内容を要約し、『十五少年漂流記』というタイトルで1951年(昭和26年)に出版し、昭和中期にはこの作品名が定着した。
その後、福音館書店が原作通りの翻訳(完訳)を1968年(昭和43年)に『二年間の休暇』というタイトルで刊行しロングセラーになっている。
おもな日本語訳版
- 『十五少年』(森田思軒翻訳)博文館 1896、のち岩波文庫 1938 ISBN 978-4-00-325691-6
- 『十五少年漂流記』 (波多野完治翻訳)新潮文庫 1951 ISBN 4-10-204401-9
- 『十五少年漂流記』(石川湧翻訳)角川文庫 1958 ISBN 978-4-04-202201-5
- 『十五少年漂流記』(金子博翻訳)旺文社文庫 1967
- 『二年間の休暇』(福音館古典童話シリーズ)(朝倉剛翻訳)福音館書店 1968 ISBN 4-8340-0133-4 完訳
- 福音館文庫版(上) 2002 ISBN 978-4834018059
- 福音館文庫版(下) 2002 ISBN 978-4834018066
- 『十五少年漂流記』(那須辰造翻訳)講談社青い鳥文庫 1990 ISBN 978-4-06-147284-6
- 『十五少年漂流記』(少年少女世界名作の森3)(末松氷海子翻訳)1990 ISBN 978-4-08-285003-6
- 『十五少年漂流記』(荒川浩充翻訳)創元SF文庫 1993 ISBN 978-4-48-860605-3 完訳
- 『二年間のバカンス 十五少年漂流記』(横塚光雄翻訳)集英社文庫 1993 ISBN 978-4-08-760572-3 完訳
- 『二年間の休暇(上)』(完訳版)(大友徳明翻訳)偕成社 1994 ISBN 4-03-652020-2:原書の挿絵を収録 完訳
- 『二年間の休暇(下)』(完訳版)(大友徳明翻訳)偕成社 1994 ISBN 4-03-652030-X:原書の挿絵を収録 完訳
- 『十五少年漂流記』(子どものための世界文学の森)(瀬川昌男翻訳)集英社 1994 ISBN 4-08-274024-4
- 『二年間の休暇(上)』(私市保彦翻訳)岩波少年文庫 2012 ISBN 978-4-00-114603-5 完訳
- 『二年間の休暇(下)』(私市保彦翻訳)岩波少年文庫 2012 ISBN 978-4-00-114604-2 完訳
- 『十五少年漂流記』(椎名誠、渡辺葉翻訳)新潮社 2015 ISBN 978-4-10-591004-4 完訳
- 『新訳 十五少年漂流記』(番由美子翻訳)角川つばさ文庫 2018 ISBN 978-4-04-631723-0
- 『十五少年漂流記』(山本知子翻訳)ポプラキミノベル 2021 ISBN 978-4-591-17045-8
ほか多数。
アニメ
1978年版
1978年3月2日から3月30日にかけて、TBS系列のまんが世界昔ばなしにて全5話構成で放送されている。
1982年版
1982年8月22日の日曜日16:05 - 17:20に、フジテレビ系列の「日曜スペシャル」枠で「日生ファミリースペシャル」として放送された[9]。東映動画、フジテレビ製作。「日生ファミリースペシャル」枠における最後の海外作品である。
アニメ化にあたって、同局で当時放送中の『うる星やつら』の原作者高橋留美子がキャラクター原案を担当した。オリジナルキャラクターとして、ケートという少女が登場する。
- キャスト
- スタッフ
- 主題歌
フジテレビ系列 日生ファミリースペシャル | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
十五少年漂流記
(1982年版) |
1987年版
『瞳のなかの少年 十五少年漂流記』は、1987年10月19日の月曜日19:30 - 20:54に、フジテレビ系列でNTTグループ単独提供の「NTTスペシャル」として放送された。日本アニメーション製作。
この枠は『月曜ドラマランド』の枠だが、『月曜ドラマランド』扱いはされていない。
なお、2002年には『アニメ英会話 十五少年漂流記〜瞳のなかの少年〜』としてPlayStation 2でゲーム化された。CS放送局では、カートゥーン ネットワークで何度か再放送されている。
- キャスト
- 十五少年
- セバーン号の関係者
- その他
- スタッフ
- 主題歌
-
- 「瞳のなかの少年」
- 作詞・作曲・歌 - 種ともこ
アニメ映画
注釈
- ^ そのため、後に自分たちが住む洞窟にフレンチ・デン(フランス人の洞穴)と命名している。
出典
- ^ a b c レオン・ベネットによる挿絵
- ^ 「スイスのロビンソン」内で、同様にダチョウを飼いならして乗る場面がある。
- ^ a b 波多野完治『十五少年漂流記』 新潮社文庫
- ^ 創元SF文庫版『十五少年漂流記』荒川浩充 訳、1993年、ISBN 4-488-60605-9。「訳者あとがき」p.461
- ^ 本編中エバンズは舞台の島の位置について「マゼラン海峡の北の方を見てごらん。南はケンブリッジ島と、北はマドレ・デ・ディオス島やチャタム島と細い水路で隔てられている島があるだろう。そら、南緯五十一度辺りにある島だよ。これがハノーバー島だ。」と説明している。
(創元SF文庫版『十五少年漂流記』荒川浩充 訳、1993年、ISBN 4-488-60605-9。「第27章」p.412) - ^ Jules Verne (フランス語), Robur le conquérant, ウィキソースより閲覧。
- ^ 『十五少年』 - 国立国会図書館5ページNDLJP:1168345/5 思軒居士 例言
- ^ 十五少年
- ^ allcinema『TVMアニメ 十五少年漂流記 (1982)について 映画データベース - allcinema』 。2024年3月22日閲覧。
- ^ “舞台 十五少女漂流記”. 舞台 十五少女漂流記製作委員会. 2023年2月6日閲覧。
- ^ “元AKB48・太田奈緒、主演舞台「十五少女漂流記」が開幕 「ダンスや歌で表現する場面に注目していただけたら」”. ザテレビジョン (KADOKAWA). (2023年2月3日) 2023年2月6日閲覧。
- ^ 『少年連盟 (佐藤 紅緑)』 。
固有名詞の分類
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