北海道方言 語彙・単語

北海道方言

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/26 00:28 UTC 版)

語彙・単語

様々な地方からの影響を受けているので、他地方と共通する語彙も多い。

名詞

  • あおかん(青看板)青看板の略語。現在ではほぼ全国的に使われているが、北海道だけでしか通じないという説もあったとされる(諸説あり)。この言葉の意味を知らない人に使うと性的な意味での誤解を生むので注意が必要。
  • 青たん(青あざ)
  • あきあじ(秋に収獲される
  • あごわかれ(送別会)。語源は「網子別れ」で、ニシン漁期が終了した折、漁場の親方が催した送別会に由来する。
  • あしたあさって(明後日)3日後の明後日に相当する。意味を知らないと、明日なのか明後日なのか混乱する恐れがあるので注意が必要である。なお、三重県にこれと近い意味をもつささって(意味はしあさって)がある。
  • あっぺ(さかさま、逆)あっぺこっぺとも。
  • あやつける(格好つけたがる人、見栄っ張り)意味は後述のいいふりこきと同じ。主に函館、函館近郊で使われる。
  • あんべ(按配)(気持ち、具合)「あんべ悪い」
  • いいふりこく(格好をつけたがる人、見栄っ張り)いいふりこくんでないといった割合で使われる。同じ意味であやつけるがある。主に函館、函館近郊で使われる。
  • うわぐつ(上履き)一般的な上履き、バレーシューズとは呼ばず、北海道ではこう呼ばれる。
  • おつゆ味噌汁)関西や東北地方でも使用例が見られる。しかし、「お吸い物」と解釈する人も多いので使用時は注意が必要。「みそつゆ」とも言う。
  • おやき今川焼き、大判焼き)北海道全域でこう呼ばれる。青森県でも使われる。長野県のおやきとは全く関係ない。
  • おんじ(弟)おんちゃんとも言う。
  • がいま(ガイマ、害魔)仲間外れの事。「はぶ」と違う点は、存在自体を全く無視をされる事。
  • ガス)霧がかかっているときに使う。「今日はわやガスかかってるね」
  • かすべ(エイ)カスベの干物といった用途で使われる。おつまみや料理のイメージが強い。
  • がっちゃき)いぼ痔は「いぼがっちゃき」、切れ痔は「きれがっちゃき」と言う。
  • かっぴん(王冠)ビール瓶などのガラス製の瓶についている(おもに道東地方で使われている)
  • かんかん(缶缶)(空き缶)缶詰などの小さいもの(ただし、名古屋や関西、東北の一部、沖縄でも使われていることから、方言と言うよりは、俗語・幼児語と言う見方もできる)
  • がんがん(缶缶)一斗缶などの空き缶)大きいものが「がんがん」と呼ばれる。
  • かんぷうかい(観楓会(秋に宿泊付きで行われることが多い宴会、飲み会)東北地方で行われる芋煮会に相当するが、通常はただの慰安旅行か宴会である。道外、また道内でもある世代以下では使われないため、聞いた人は「寒風会」だと思うことが多い。
  • がんび白樺の木またはその皮)白樺の木の皮は油分を含み、かつての主燃料である石炭の焚き付けとして重宝された。
  • がんべ(瘡蓋/痂(かさぶた))
  • きしゃ(汽車、気車)(列車)JR(昭和62年3月までは国鉄)の列車のこと。「電車」は路面電車を指す。しかし、現在ではJRに名称が変わって以降JRと呼ぶ人が多い。北海道は日本で最も遅くまで国鉄による蒸気機関車の運行が行われていた地域でもあり、現在でも多くの路線で気動車が使われていることによると言われる。この使いわけは北海道以外にもある。
  • キャバクラ (セクシーキャバクラ)通称キャバ。北海道以外の地域で使うと混乱になる恐れがあるので注意が必要。
  • げっぱ または げれっぱ(最下位、またはその人)
  • げぼ(嘔吐物)いわゆるゲロ。
  • げんこ(げんこつ)「げんこ(を)はる」子供を叱るとき、頭をげんこつで叩くことを指す。
  • くだく(砕く)(両替)両替を指す。共通語の砕くではない。主に函館、函館近郊、青森県で使われる。
  • クーニャン (ピーチウーロン)道内で一般的にこう呼ばれる。方言と思ってない道民が大半。中国語で若い娘の意味。東北地方ではレゲエパンチと呼ばれる。
  • ごしょいも(五升芋)ジャガイモ
  • こっこ(魚の子供、魚卵)魚のおなかにある卵(魚卵)を指す。哺乳類や、その他動物にはあまり使わない。基本魚限定の方言である。
  • さっちょん(単身赴任)独身を意味するチョンガーと札幌が組み合わさり、短縮された方言。
  • サビオ絆創膏)元々は商品名だったが、次第に北海道全域でこう呼ばれるようになった。一時は販売中止になりその名残で使われるようになったが、現在では北海道のみで限定販売されている。現在でも北海道で日常的に使われている方言。
  • ザンギ(鶏の唐揚げ、など)戦後、中国からの帰国者たちによって全国各地に広まったが、北海道と中国・四国地方以外では使用されなくなった。使用者によって意味が変わり、「鶏のから揚げ」「鶏の竜田揚げ」「特殊な味付けをした鶏のから揚げ(もしくは竜田揚げ)」「揚げ物全般」など、多様。詳しい種類等は唐揚げ#ザンギを参照のこと。
  • サガリ(牛・豚の内臓肉、ハラミと同義)全国的にはハラミとサガリは別物なのだが、北海道東北地方では区別が曖昧になっている。
  • じぶき(地吹雪)
  • じゃら銭(せん) または だら銭(小銭)
  • じょんば(ショベル、雪掻きに使う道具)
  • たくらんけ(愚か者)「たふらんけ」とも言う。これをもとにしたスタジオたくらんけが存在する。
  • だんべ(女性器)
  • ちせ(家、転じて居場所、神の住処)英語の"house"より広い概念を持ち、むしろ"home"に相当するとされる。アイヌ語で家を意味するチセに由来。
  • つっぺ(突っ支い棒)「つっぺ-かる」戸などが開かないように障害物を置く、固定するために支える。また、鼻血が出た時に鼻にティッシュ等を詰める事を「つっぺ-する」と言う。
  • デレッキ(石炭ストーブに使う火掻き棒)(オランダ語のdregから。他にも英語のderrik、the rakeからといった説がある[5]
  • とうきびとうもろこし)非常に一般的な呼び名。語源は「唐の」や「サトウキビから」などと諸説ある。函館地方では「とうきみ」「きみ」とも。ただし、講談社の国語辞典に「北海道・東北・四国・九州で使われている」とあるように、元々は全国各地で使われていた表現である。
  • とんしゃタクシーのこと) 行燈の灯がついた車のことを呼ぶ。
  • ドンパ(同級生)
  • ないち(「本州」のこと)沖縄でも沖縄県以外内地という認識の意味合いで使われる。
  • なすび(「ナス」のこと)とうきび同様、古い言葉が残った例。中世まではなすびが全国で使われていた。
  • ニュークラブ(キャバクラ)通称ニュークラで、北海道ではこう呼ばれる。こちらも道外で使うと混乱を招くため、注意が必要。
  • はぶ(はぶり、はぶられ)仲間からはぶくこと。仲間から誘われない事。誕生日のサプライズなどで善意をもって内緒にする際にも使われる。現在では日本ほぼ全域で通じる言葉なので、もはや方言ではないに等しい。「はぶ-にされた」「いったん-はぶ-にしとこ」「はぶり-にあった」
  • 冷やしラーメン冷やし中華山形名物のものとは異なる。)
  • ぶすいろ(内出血している皮膚の色)怪我をして、内出血していたらこう呼ばれる。主に函館、函館近郊で使われる。
  • ぶたじるとんじる)ただし、全国各地で使われている。また道内でも「とんじる」と併用されるようになっている。
  • へっぺ性交を表す隠語)「-こいた(動詞)」は「セックスした」という意味(北海道内でも地域や年代により認識度が異なる。他の地方でも使われている例がある)
  • へっちゅう「淫乱」の事、「へっぺ中毒」が略されて「へっちゅう」となった。
  • ぺったらこい(薄い、平べったい)
  • ほいど(乞食、強欲、意地汚い人)
  • ぼっこ(比較的短い棒、棒切れ)語尾の「こ」は、大人が中型犬や小型犬を「ワンこ」と呼んだり、浜言葉や東北弁で子供を「童っこ=わらしっこ、わらすこ」と呼ぶ場合や「どじょっこふなっこ」にも見られるように、小さなものを指す接尾語といわれる。他に根っこ端っこなど。類例として葉っぱ菜っぱ
  • ほっちゃれ(産卵、遡上を終え、弱った鮭)「気の抜けた様子」や「気の抜けた者」に用いる。
  • ぼんず(男の子)
  • 真ん中らへん(真ん中のあたり)、どこいらへん(どこら辺)、他地方にも例あり。
  • みっこ(魚の身)小さい子供に対して、みっこまだ残ってるしょ!といった具合に使う。
  • めっぱ麦粒腫、関東地方で言う「ものもらい」)北海道ではこう呼ばれる。「めっぱができていずい」
  • リングプル(プルトップ、ブルタブ)缶ジュースや缶詰めに開ける際についているプルトップを道民はリングプルと言う。

動詞

  • あかまる(頭にくる、腹が立つ)「さっきの言い方、なまらあかまるんだけど」(おもに南空知地方で使われる)
  • あたる(もらう、行き渡る、病気で倒れる)物をもらったり、全員に行き届いたときにこの方言が使われる。共通語の当選などに使う当たるではない。「プリントちゃんと全員にあたった?」もらう、行き渡るの意味の他に、病気にかかってしまった場合もあたるを使う。ただし、脳卒中脳梗塞限定とされる。こちらも共通語の食中毒であたるとは異なる。「脳卒中にあたってまったわ。」
  • あっつくなる(頭にくる、ムカつく)1980年代後半より使われ出した、地域的流行語。
  • あめる(腐る)「この鮭のこっこあめてるから、いたましいけどなげるわ」
  • いこる(炭が完全燃焼している)「木炭がいこったな」*近畿・四国で使われていたと思われる
  • うめる(うすめる、ぬるくする)「風呂の湯があっつかったらうめてよ」、「しょっぱかったら水でうめれば」*関東・中部・近畿・四国等で使われていたものと思われる。東北南部では現在でも使われている。
  • うるかす(ふやかす・水に浸す)煮る前の豆を水につけたり、食後のごはん茶碗などを水につけてご飯粒などを取れやすくする。かつて三重県を中心に東海地方での使用例が見られた。東北南部では現在でも使われている。「茶碗うるかしといて」
  • おがる(草・歯などが、生える/成長する)。有珠山溶岩ドーム「オガリ山」は、この語に由来する。
  • おだつ(調子に乗った行動をする)子供が調子に乗ってふざけて頭をぶつけた時などに「おだつんでない!おだってるからそうやって頭ぶつけるんでしょ」※「おだてる」からと思われる。東北地方では所構わず男性器をおっ立てることが語源と伝わる地域もあり[どこ?]、はっきりしない。
  • おっちゃんこ(座る、正座)「おっちゃんこしなさい(座りなさい)」、「きちんとおっちゃんこ(正座)しなさい」
  • かしがる(傾く)「あの家かしがってないか」(北陸の一部に例あり)
  • かぜるかてるかでる(遊び等、仲間に加える、参加する)「俺も鬼ごっこにかててくれ」。「糅てる」、「数える」、或いは「加」+「混ぜる」が語源と思われる(札幌市にある多目的ホール「北海道立道民活動センター」の愛称「かでる2・7ホール」の「かでる」はこれが由来。昭和50年代以降はあまり使われなくなった)。
  • かっちゃく(引っかく、引っかき傷をつくる)
  • かっぱがす、かっぱがえす(勢いよくこぼす)まかすの更にひどい感じで使われる。「やいや、こんなにかっぱがえしてどうすんのさ」
  • かまかすかます(かき混ぜる)東北南部では現在でも使われている。
  • かます(やってやる、やっつける、はなつ)ぶちかますから派生した若者言葉。「キスを-かます」
  • がめる(盗む、睨む)後述のぎると意味は全く同じ。盗んだとして使う場合がめたとなる。ぎる、がめると盗むの意味が2種類あるが、函館、函館近郊ではこちらが使われる。他に睨む、ガン飛ばすと意味合いでも使われることがある。
  • かる((鍵を)かける、つめる。しめる)「おまえ、じょっぴん(鍵)かったよな?」「鼻血出たのでつっぺかる」など
  • きかない(‥やんちゃ、強欲、強情)子供が言う事きかないときや、物の調子が悪いときにこの方言が使われる。「いや〜きっかない子だね」「この◯◯全然きかないわ」
  • ぎる(盗む)ぎったは盗んだの意味になる。一部の地域を除き基本こちらが使われる。先程のがめるもあるがこちらは函館、函館近郊で使われる。「あの人私の自転車ぎってったわ」
  • くっちゃべる(べちゃくちゃしゃべりまくる)ひたすらしゃべりまくる際にこの方言が使われる。「何時だと思ってんだ、くっちゃべってばかりいねぇで早く寝れ」
  • くまる(絡まる)糸などが絡まったときに使う。主に函館、函館近郊で使われる。「やいや、髪の毛がくまりきっててほどかさらない!」
  • こちょばすもそこす/もちょこす(くすぐる)こちょばしい、もちょこいはくすぐったいとなる。こちょばいとも。もちょこす、もちょこいは主に道南で使われる。
  • こんつける(拗ねる、ぐれる)以下のごんぼほるとほぼ意味は近い。違いは意地を張って反対する迷惑な言動でなくとも使えるところ。主に函館、函館近郊、青森県で使われる。
  • ごんぼほる(牛蒡掘る)(意地を張る)相手の言うことに耳を貸さず、意地を張って反対する迷惑な言動に対して使う。(子供が)親の言うことを聞かず、意地を張ってすねる。青森県でも使われる。
  • しくった(失敗した)元々全国で使われていた俗語(若者言葉)。
  • しぐ(死ぬ)
  • しばれる(凍る、身体の芯まで冷え切る)凍ってしまうような寒さそのものを表すこともある。「外、しばれてるわ」。若年層では使われなくなっているものの、天気予報などでは道内のNHKのアナウンサーであってもよく「今夜はしばれるでしょう」などと使われ、極寒の気温にはこの表現がふさわしいという認識は広い。
  • じょっぴんかる(鍵をかける、戸締りをする)「じょっぴん」は「錠(じょう)」、「かる」は「かける」(現代では、じょっぴんかるはあまり使われないが、(鍵を)かるという言葉のみが残っている)
  • だはんこく(わがままを言って騒ぐ、(子供が)わがままを言って泣き喚く)これとほぼ同じ意味でこんつけるがある。
  • ちょすちょうす(いじる、いじくる)「猫にかっちゃかれたとこ、ちょすんでない」
  • てんをきる(カードを切る、シャッフルする)トランプなどのカードを切るときに使う。
  • なげる(捨てる)「投げる」の共通語的意味は「任意の方向に無造作に放る」であるため「不法投棄」「無造作にゴミを撒き散らす」というイメージをもたれがちだが、北海道方言では「ゴミ箱やゴミ置き場などに正規に捨てる」の意。「雪なげ」であれば、除雪あるいは排雪を意味している場合がある。また、小さいごみを「捨てる」、ごみをまとめて(大きくして)「投げる」と使い分ける用法も見られる。共通語で誰かに捨てられたのように人に対しては使わない。物限定の方言である。東北北部では現在でも使われている。
  • なれらかす(慣れさせる)まだ慣れてない様子に対して徐々に慣れさせるときに使う。主に函館、函館近郊で使われる。「子猫を飼い始めたがまだ懐いてないので少しずつ様子を見てなれらかしてあげる」
  • ねっぱる(粘る、ベタベタする、くっつく)粘り気の強いものや、粘り気のあるものがあるものにまとわりついている状態。北海道全域でも使うが、特に函館、函館では日常的に使われており、他の言い方はほぼ受けつけないとされるくらい浸透している方言。「服にスライムさついてねっぱってとれないしまじ最悪だっさ」
  • ねまる(横になる、楽な姿勢をとる)「わや疲れたから少しねまるわ」九州ではこちら(北海道)で言うあめるの腐るに相当する。
  • はいる(映る、受信される)テレビ番組が放送される際に使われる。東北地方でも使われる。「あの番組入るんだ。楽しみだな。」
  • はさめる(挟む)「挟める」は一般的に挟むことができる時に使い(例:〇〇は●●で挟める)、挟んでおく時には「挟めとく」とは言わないが、北海道方言では日常的に「挟めといて」や「挟めて」、「挟めとく」と使われる。
  • ばくる(交換する)交換し合うは「ばくりっこする」。ばくろう(【博労・伯楽・馬喰】『(1)馬の善悪を鑑定する人、馬の病を治す人、馬を売買・周旋する人(2)物と物を交換すること」』広辞苑)に由来する。
  • はたく(人を)叩く、殴る。「おだってるとはたかれるよ」東北南部では現在でも使われている。
  • ぶなぐぶなぐる(殴る)共通語の殴るにぶをつけたもの。主に函館、函館近郊で使われる。「あいつがっつ腹立つしぶなぐってやろうかな」「言うこと聞かないならぶなぐど!!」
  • ほろう(雪や埃などを掃う)「背中の雪、ほろってやる」
  • ぼっかける(追いかける)「ぼう」(/bo-'u/)という場合もある。
  • まかす(こぼす)勢い良くたくさんこぼす感じ。「早く開けれ。まかれてしまうてば!」
  • まかなう(服を着る、身支度する)
  • やっと(急がせる、急かす)「遅れるからやっとしなさい」共通語のやっとではない。イントネーションも高低であり、イントネーションが低高である共通語のやっととは違う。主に函館近郊、函館で使われる。
  • やむ(痛い/痛む)「虫歯がやむ」「傷がやんでしょうがない」(「病む」の正式な意味の一つであるが、北海道東北地方以外では死語化している。なお、東北地方では「病む」と「痛む」の2つでニュアンスが異なる)
  • よしかかる(よっかかる)(寄りかかる)
  • 〜こく(〜する、している状態)上記「だはんこく」、「はっちゃきこく」、「屁こく」

形容詞・形容動詞

  • あずましい(落ち着く、居心地が良い、せいせいする、素晴らしい)空間的・身体的安堵感を意味する。否定形の「あずましくない」もよく使われる。以前千葉ロッテマリーンズに在籍していた平下晃司の応援歌の「素晴らしい平下」というフレーズは、札幌ドームをはじめとする北海道内限定で「あずましい平下」と歌っていた。
  • あっぺありゃこりゃ(上下、前後左右が逆、反対な状態)「おまえの服〜だべよ」。あっぺこっぺとも。東北地方では「でたらめ、正反対」の意味で「あぺとぺ、あっぺとっぺ」が使われる。
  • あべこべ(言葉が逆、反対な状態)ほぼ全国で使われつつあるので北海道弁としては最近は弱いほうに近い。
  • いずい(きつい、痛い、身体に違和感がある)服がきつい時や、目にゴミが入ってゴロゴロする時、身体に鈍痛を感じる時など、主に身体的な不快感を表す。「歯がいずい(虫歯親知らずなどで歯に違和感があって気になる)」。東北地方でも使われる。語源は「身の毛がよだつほど恐ろしい」という意味の古語「えずい」と考えられ、土佐弁博多弁では、「えずい」との発音で古語の意味のまま方言に取り込まれている。小笠原方言にも「気持ち悪い」の意味で残っている。
  • いたましい(もったいない)「いたわしい」という場合もある
  • おもしい(面白い)若年層に用いられる傾向
  • がさいがっちゃい(できが悪い、程度の低い)「あの車がさいべ」
  • かたびっこ(左右非対称、左右が不揃いな状態)主に「靴、靴下、手袋」など2対の装着物に使用。
  • かてるがてる(仲間に入れる)仲間に入れてほしいときに使う。「私もがせてー!」
  • がっぱ ガバガバで緩くなること。
  • きかない(言うことを聞かない、気が強い、やんちゃだ)東北地方でも使われている。
  • けっぱるけっぱれ(頑張る、頑張れ)ほぼ北海道全域で使われ、北海道弁として有名。「もう少しでゴールだ、けっぱれ!」
  • こたえる(困る)非常に困った、手に負えないくらいひどい意味合いで使われる。「今日の吹雪はこたえるね」
  • こちょばしいこそばい(くすぐったい)こちょばす、もちょこすはくすぐるの意味となる。もちょこい、もちょこすは主に道南で使われる。
  • こったらもん(こんなもの)イライラしているときやむしゃくしゃしてるときにこの方言がよく用いられる。主に男性が使う。こそあど言葉が適用可能なので、あったらもん、そったらもんも使われる。「こったらもん残しておいてもしゃーねーべや」
  • こまい(細かい、小さい)
  • ごっぺがえす(失敗する)
  • こわい(体が疲れた、体が辛い、息が苦しい)「怖い」ではない。恐怖感を表すには「おっかない」を常用する。(北陸などに例あり)
  • しない(堅くって噛み切れない)「この肉堅くってしないなー」。「しねぇー」とも使われる。
  • しゃっこい(触覚・味覚的に冷たい)「冷やっこい=ひゃっこい」と記す文書もあるが、「し」の方が一般的。
  • たいぎ(だ)(おっくうだ、面倒だ、だるい、大層なことだ)古くから日本語にある言葉だが、共通語ではあまり使われなくなっている一方、北海道でよく使われる。中国地方でも似た表現(たいぎぃ)がある。「熱が出て、起きてるのも大儀だ」「日曜日まで仕事だなんて大儀だね」
  • ちゃらんけ(言いがかり)アイヌ語で「議論、討論」を意味するチャランケに由来。「そんくらいでちゃらんけ言うな」
  • どちらいか(どういたしまして)
  • とちゅうはんぱ(中途半端)

なんもとほぼ同じ意味合いで使われる。

  • はらくそわるいはらんべわるい(胸くそ悪い、イライラする)主に男性が使用する。また、はらんべ悪いはお腹が痛いときにも使う。
  • はんかくさい(愚かだ)うかつなミスをしたり、非常識な行動をとると、こう言われる。「生半可」からの転用とされている。現在でも比較的広範に用いられるが、軽い気持ちでの注意から強い侮蔑までと程度の差が個人により著しく異なる。
  • へくさい(ださい、かっこ悪い)ださいの意味合いで使われる。共通語の屁臭いではない。主に函館、函館周辺で使われる。
  • ぺったらこい(平べったい)
  • ほんず(間抜け)ほんずねーなといった具合に使う。主に函館、函館近郊、青森県で使われる。
  • まて(ー)(丁寧な、気がつく、きめ細やか)「あの人はまてーだね」、「まてに作ってる」
  • みったくない(みっともない、不細工だ、醜い)
  • めんこい(可愛い)子供や犬猫をあやす掛け声に「めんこめんこ」があり、「あやす」や「なでる」の意味で「めんこめんこする」とも言う。
  • やばちいばっちい、ばっぱい(汚い)
  • ゆるくない(大変だ、苦労だ)「最近残業ばっかりでゆるくない」
  • ろくてないろくたら(ろくでもない、ろくな)「ろくてねぇ」の形で使われることが多い。同じ意味でろくたらもある。「あの男、ろくてねぇ」
  • やいや(まったくもうなどの不満)主に函館、函館近郊で使われるが、北海道全域でもいやいやの形で使われる。やんやとも。「やいや、やってまったで」「やいや、どうしよう」最初の例文のみ函館弁である。
  • やっこい(やわらかい)主に函館近郊で使われる。「いい感じにやっこいな」

副詞他

  • けれ(くれ、ちょうだい)主に函館、函館近郊、青森県で使われる。「その新作やらしてけれや」「たくさん食べてってけれ」
  • 〜っけや、けさ(じゃん、でしょう)標準語のじゃんや、でしょうに当たる。函館近郊、函館で日常的に使われる。「今日はわや土砂降りだっけさ」「だからそう言ったっけや」

バナナマンのせっかくグルメ!!の2023年1月2日のオンエアでは、おそらくこれにあたると思われる言葉が食べてっていけばいいげやになっており、言い方が感じ悪いとの指摘がある。また、函館市民はこのような使い方(函館で濁点は多用されるが、いいげやと言う言い方は存在はするもののあまり使わない)はあまり使用せず、食べていけばいっけさが正しい使い方となる。 いっけやでも大丈夫だが、いっけやはだべやとほぼ意味あいが同じなため、いっけさのほうが言い方がやわらかく、優しい感じとなる。

  • 〜さ(〜に、〜へ)東北方言と共通。近年は函館周辺以外ではあまり聞かれないが、年配の人だと函館周辺以外でもわりと聞かれる。「仕事さ行く」「あっちさ、行った」

語尾にさをつけて使うことも北海道弁としては普通の使い方であり、こちらはほぼ北海道全域で聞かれる。過去の出来事に対して文脈や語尾にさを使うこともざらにある。ーさ、さぁと伸ばしてつかうことも。「どうしてそうなるのさ」「昨日さ映画観に行ったさ」

  • 〜さる(〜が物理的に可能)「リモコンのボタン、押ささらないわ」「ここなら(地盤がやわらかいので)看板が立たさるわ」「このボールペン(インクが乾いて)書かさらないわ」(→自発的表現の節参照)
  • せば(バイバイ、さよなら)せばなとも。後述のしたっけと意味は全く同じである。函館、函館近辺、青森県で使われる。
  • したっけ(1.接続詞の「そうしたら」の意、「(そ)したら」の過去形。過去の事象の結果に続ける場合に用いる(例:昨日裸で寝たさ、したっけ一発でかぜひいたさ)2.別れる際の挨拶で「それじゃ」「じゃあね」と同意味で「したっけね」という言い方で、道央圏の特定の世代で多く用いられる)挨拶に用いるのは「したら」の誤用、本来は「したっけ」単独で使うことはない。一説にはNHK朝の連ドラの中で誤用されたのが始まりとの説あり。その他、して(そして)、したら(そうしたら)など、語頭の「そ」が発音されない傾向にある。
  • しょしょや(でしょ、でしょう)なまらに次いで、全国的に最も有名な北海道弁。そうでしょうの意味合いで使う。しょやだと少し怒り気味の感情のこもった言い方となる。バナナマンのせっかくグルメ!!で旭川ロケ、北広島のロケの際にボードに食べていけばいいしょやと怒り気味に書かれている。2023年1月2日のオンエアでも札幌のロケでいいしょやの表記になっている。そのため北海道民から使い方が感じ悪いとの指摘がある。本来であれば食べていけばいいしょ、いっしょと表記するのが正しい。近年では全国的に少しずつ広まりつつある方言。「そのくらいなんとかなるしょ」
  • 〜かい(疑問形の〜なの、〜ですか) 相手に様子を訪ねたり、または意見を聞くときに使われる。ニュアンス的にはいいんじゃない?、大丈夫なの?、大丈夫ですか?に等しい。「大丈夫かい?」「眠いかい?」「暑いかい?」余談だが、いいんでないかいの曲名で函館港歌がある。
  • 〜だい(〜かいとほぼ意味は同じ)先程の〜かいと同じように相手に尋ねるときに使う。違いはどうをつけて使う。意味はほぼ同じ。「気分はどうだい」「最近どうだい」
  • ちょっきり(ぴったり/ちょうど/きっかり)「12時ちょっきりに着いた」「315円ちょっきりあったわ」
  • だべだべさだべや(だろう、そうだろう)こちらも全国的に有名な北海道弁だが、本州でもわりと使われてる地域がある。主に男性が使用する(もちろん女性で使う人もざらにいる)。だべのあとにやが入るとだべやとなり、より感情的な感じとなる。道民を怒らせたりすると大概このような口調となるので注意が必要。やではなくさになるとだべさになりやわらかい、優しい言い方となる。こちらもバナナマンのせっかくグルメ!!で札幌ロケの際にボードに食べていけばいいべやと怒り気味に書かれていたことがある。そのため北海道民からこちらも言い方が感じが悪いとの指摘がある。本来であれば食べていけばいいべさと表記するのが正しい。「ここの海きれいだべ?」「だからさっきからそう言っているべや!」「違うべさ」
  • 〜でない(〜ではない、〜じゃない)「では・じゃ」→「で」になる。「その服、いいんでない?」。都心部・若年層では少ない。
  • 誰々(誰)複数人にいる場合、いた場合に対して使う。「誰々飲み会にくるの?」「昨日掃除当番誰々だった?」
  • なして(どうして)「なして昨日行かんかった」
  • なしてさ(どうしての更に強くした言い方)道民を怒らせたり、怒っていたり、納得のいかないときにこのような言い方になる。なしてよりも圧がある言い方なので、このような言い方をされた場合は注意が必要。
  • なしても(どうしても)問いかけに対して、特に理由がない場合の返事「どうして昨日来なかったの?」→「なしても(どうしても、特に理由がない場合)」
  • なまらなんまら

(とても、かなり)比較的新しくできた表現で、品の無い言葉として嫌う人が多い。最も有名な北海道方言であるにもかかわらず、日常語として使う人は稀で、若年層が面白半分で使うケースがほとんどである。近年では北海道でも「めっちゃ」「超」のほうが多く使われるようになり、その若年層でも使われなくなりつつあったのだが、2010年代に入り、日本ハムの選手が頻繁に使用したり、道内企業の製造する商品名(主に土産物)の一部に使用されたりと、徐々に復権しつつある。元は新潟弁で、1970年代に新潟県出身のラジオDJが使ったことから広まった地域的な若者言葉だった。主に道央、道東、上川などの内陸部で使われ、稚内周辺では同意語で「べろ」、函館周辺では「がっつ・がっつり・わっつり・ばっこり・だで・うだで」というものがある。うだではだでを更に強調したもので、なまらで言うなんまらにあたる。「なんま」は可愛らしい表現とされ、女子に使われることが多い。「なんまら」は強調表現。

  • なんぼ(幾ら)数値や金額。「その車、なんぼした?」「なんぼ何でもそれはないっしょ」西日本と東北地方でも聞かれる[6]。かつて、「いくつ・いくら」と「なんぼ」が微妙な用法の差を持ちながら全国に広がり、地域によって一方だけが残ったと考えられる[7]
  • なんも(なにも、なんにも)「なんも無いけど、あるもんで食べてね」「なんもさ(なんでもないよ、大丈夫だよ)」
  • なんもなんも(どういたしまして)「なにも」の意味である「なんも」を2回続けて使うことで、「どういたしまして」に似た意味になる。「どういたしまして」より砕けた表現。
  • 〜ば(〜を)目的をあらわす「を」が「ば」になる。東北方言と共通。近年は函館周辺以外ではあまり聞かれないが、函館周辺以外だと年配層に割りといる。「箱ば開ける」
  • はっちゃきになって(はっちゃきこいて)(がむしゃらになって、無我夢中で)「はっちゃきになって(はっちゃきこいて)走る」など。
  • へば(バイバイ、さよなら)へばなとも。先程のせばな、したっけと意味は全く同じ。函館、函館近辺、青森県で使われる。
  • ほれ(=「ほら」、呼びかけの語)「ほれ、見てみれ」(ほら、見てみろ)
  • まるまんま(丸ごと)「丸い」+「まま」
  • むりくり(無理やり)「無理っくり入れようとするから壊れるんだ」
  • もしか(もし)「もしか契約を断られたらどうしましょうか」
  • わや(わいや)(手がつけられないほど酷い、めちゃくちゃだ、否定的な「とても」の意)「部屋が散らかってわやだ」「わやなことになった」など。「なまら+わや」でとても酷い状態を表現したい場合に使用されることがある。現代共通語では使われないが、北海道のほか関西地方、名古屋市周辺、広島県,山口県の一部などでも使われる。
  • えった(鬼ごっこで鬼がタッチして捕まえる際に言う言葉)由来には諸説あり、「穢多(えた)」がなまって「エッタ」とも言うのでこの言葉ともされるが、それを否定する人がおりロシア語の「エッタ(エータ)」(=英語のthisやitなどに相当)という説、英語の「it(英語で鬼ごっこの鬼を意味する)」という説、動詞の「獲る(える)」に完了を意味する助動詞の「た」がついた「獲った(えった)」という説などがある。現地のお年寄りが「えった=えた」であるという認識を示す
  • んだんだな(そうだ、そうだな)相づちとして使われる。親しい相手に使うことが多く、函館、函館近郊、東北で使われる。

※「べこ」(牛)、「じょっぴんかる」(鍵をかける)、「とっぺる」(壁などで仕切る)など、特定の地域特有の表現、地域や世代により意味が微妙に異なる語、死語に近いものも含めるとかなりの数にのぼる。

独特の用法

語形自体は共通語と同じだが、用法が異なるものを挙げる。

  • 札幌都市圏以外の地域では、道外すなわち本州以南を俗に「内地」と表現する。正確には北海道は共通法1条に規定された内地に含まれているため、官公庁や報道・教育現場などでは「道外」という表現を使用し続けていたのだが、一般には浸透しなかった。一方、札幌都市圏では明治6年(1873年)6月の北海道開拓使による使用禁止の通達以降使用されなくなり、長らく「本州」という言い回しが使われていた。しかし、高度成長期以降に道内各地から出稼ぎ移住者(主にブルーカラー)が増えたため、札幌都市圏でも使用者が散見されるようになった。これらの経緯から、札幌都市圏では内地という表現はブルーカラー階層の言葉という認識が強い。ただ、札幌都市圏の文化が道内各地に広まるにつれ、近年では非札幌都市圏でも若年層世代では使われなくなりつつある。なお、この「内地」は沖縄でも同様の用法(「沖縄県外」の意味)で使用されている。(80歳代中頃以降の高齢者が大半)
  • 「大して」を「たいした」とも言う。また、共通語では「大して」の後には否定表現が続くが、北海道方言では肯定表現を続けることもある。「あのホラー映画、大した怖くないしょ」
  • 「手袋をはく」と表現する(共通語においての「ズボンをはく」と同じ)。これは「防寒用の大きな手袋をつけるから『はめる』という、装飾用の手袋に対する感覚と違うから」「毎日着用するものであることから『はめる』ような非日常的さを感じさせる表現は合わないから」などの説があるが、道外各地でも使用者が散見されることから、ただの古い共通語表現という説が有力である。
  • 「走って歩く」。「車で〜」や(小さな子供に対して)「そこら辺、〜な」という風に用いる。この場合の「歩く」は、「回る」「特に目的もなく周囲をふらつく」などという古語の「ありく」の名残という説が有力である。
  • 「犬にかじられる」と言う表現にニュアンスの差がある。道外では「犬にがりがりと削り取られる」という状況を連想するが、道内では単純に「犬にかまれる」とほぼ同義である。
  • 「かまど持つ」は結婚して一家の主となること。家には必ずかまどを築くことから。反対に破産することを「かまど返す」という。
  • 「ゴミを投げる」は、共通語では「ゴミを不法投棄する」もしくは文字通り「ゴミをほうる」という意味であるが、基本的には「ゴミを(正規の手段で)捨てる」と同義と考えて差し支えない。ただし「ごみを捨てる(処分する)」という以外に「ゴミをゴミ置き場に一時的に置く(処分まではしない)」、「小さなゴミは『捨てる』、大きなゴミは『投げる』」、共通語同様「ゴミをそこらにポイと捨てる(不法投棄する)」などと、使用者によってニュアンスや用法が微妙に異なり、トラブルの元になることもある。
  • 「こわい」は、「とても疲れた、だるい」という意味で、「怖い」(恐ろしい)ではない。
  • 「どける」は共通語では物を目的語に取る他動詞だが、北海道方言では自動詞として用いられる。「ちょっとどけて」は相手に道を空けてほしいことを示す。

浜言葉(北海道沿岸部)特有の語彙

  • てぇぎ(面倒)
  • ふんじゃま(格好)
  • ほすぺ(全開)
  • らんき(精一杯)
  • むったり(常に)
  • かでる(一緒に)
  • すずがう(構う)
  • こんつける(機嫌)
  • こっぱらすね(うるさい)
  • こっぱんずがす(恥ずかしい)
  • こやんばつねー(汚い)
  • あんぱい(嘘つき)
  • ふどず(同じ)
  • まぐらう(食べる)、けー(食べろ)
  • はなぱつ(先、先端)
  • どんぶ(寝る)
  • ふずふむ(踏む)
  • かっつぐ(追い着く)
  • ねまる(座る)
  • あべ(行く、行こう)
  • ばだぐ(殴る)
  • はだげる(削る)
  • ふむくる(むしり取る)
  • ぶっぱなす(放す)
  • ふったでる(引っ掛ける)
  • ふっぱる(引っ張る)
  • ふんじゃらむ、ちょす(触る)
  • かまがす(掻き混ぜる)
  • ふむくる(剥がす)
  • ぬったくる(塗り潰す)
  • ぷっとばす(捨てる)
  • わ(自分)、な(相手、お前)
  • あっちぁ(嫁)
  • おっちゃ(叔父)
  • おなご(女)
  • わらす(子供)、わらさんど(子供達)
  • からっぽやみ(ニート)
  • わんつか(少し・ちょっと)
  • むがつら(
  • なんずぎ(・おでこ)
  • うしろこんべ(後頭部)
  • まなぐ(
  • よろた(太もも
  • どんず、だっこ(肛門
  • がっちゃぎ(
  • どんころくそ(大便
  • ふぐろ(男性生殖器)、まんじゅ(女性生殖器)

独自の呼称

  • サミット袋(レジ袋) - 製紙工業が盛んな苫小牧市や道北の一部地区のみの呼称。買い物袋が紙袋(業界用語:サミット)の時代からの呼称をそのままレジ袋へ転用。
  • エリート(食材用使い捨てプラ容器)-道東の一部、沿岸地域において使われる。
  • サビオ(絆創膏) - 絆創膏の商品名サビオ
  • めっぱ・目っ歯(麦粒腫) - 関東ではものもらい
  • ガス(濃霧)・ジリ(海霧) - 例)今日はガスかかってるわ。濃霧が頻繁に発生する釧路などでは動詞として「ガスってる」という表現も使われる。共通語のガスと区別するためアクセントの山を「ス」に持ってくる人も多い。
  • とんしゃ(タクシーハイヤー自動車
  • テンを切る(トランプシャッフルすること)- 元は花札用語で全国で使われていたが、北海道以外では死語化。
  • かくしょく、角食(食パン) - 業界用語(角型食パン)から派生。
  • ねこ(手押し車) - 業界用語、作業用の一輪車。
  • ダンプ(除雪用具) - 商品名スノーダンプ、ママさんダンプ。
  • ボブスレー(プラスチック製のソリ) - 商品名。冬季オリンピック(札幌オリンピック)に由来。
  • ラバコン - ウインドブレイカーの事。道北の一部地区でそう呼ばれる。ホームセンターなどの売場にも「ラバコン」という明記を確認。
  • バーバリー - オーバーコート
  • 自学 - 自動車学校(自動車教習所)の事。ほぼ道内全域の自動車教習所で使用されているが、団塊ジュニアより下の世代では自動車教習所に入学して初めてその言葉の存在を知るというのが一般的。
  • ごみステーション - 公共のごみ捨て場(ごみ集積所)の事。看板に「ごみステーション」と書かれていたものが浸透したとされている。最近では、他の地方でもゴミステーションの呼び名が増えている。

注釈

  1. ^ かつての北海道では、「ろ」は道南や農村部の高齢層が主に使っていたため。
  2. ^ 自分自身にその要因がある場合や、本人の問題の場合。(読売新聞夕刊 2014年12月19日2面「方言探偵団 北海道 〜さる」)

出典

  1. ^ 『北海道のことば』3頁。
  2. ^ カーリング日本女子の「そだねー」が話題 「ほんまにかわいい」「癒される」J-CASTニュース 2018年2月19日 同日閲覧
  3. ^ 『北海道のことば』23頁。
  4. ^ 『講座方言学 4 北海道・東北地方の方言』32頁。
  5. ^ 北海道方言辞書「デレッキ
  6. ^ 国立国語研究所『日本言語地図』第49図および第50図。
  7. ^ 佐藤亮一「方言の語彙」飯豊毅一・日野資純・佐藤亮一編『講座方言学 1 方言概説』国書刊行会、1986年、172頁。






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