包装 輸送包装

包装

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/22 14:13 UTC 版)

輸送包装

輸送包装(Transport packaging)とは、輸送を目的とする包装のことであり、工業包装と同義語として用いられる場合もある[2]

輸送のための包装を施すことを梱包(こんぽう)という。「梱」が常用漢字に含まれていないために「こん包」とまぜ書きされることもある。

梱包材

荷造りに使われるもののことは、梱包材(もしくは、梱包資材、包装材、包装資材)と呼ぶ。梱包材には、ダンボールエアキャップ発泡スチロールガムテープなどがある。このうち、中身にかかる衝撃や圧力を和らげるためのものは緩衝材(かんしょうざい)と呼ばれる。近年では、環境に対する配慮から、プラスチック袋や発泡スチロールをやめて古紙再使用素材や生分解性プラスチックが使われることが多くなっている。

梱包方法

小型なもの、軽量物などについては段ボール箱のみの梱包(ダンボール梱包)が多く使用されるが、大型なものや重量物については以下のような梱包が一般に用いられている。

木箱梱包

ケース梱包ともいう。合板の木箱で密閉する梱包方法。密閉木箱梱包とも呼ばれ木枠梱包(クレート梱包)とともに機械設備や工作機械精密機械など重量物の梱包に広く用いられる。木箱を組み立てる際にくぎを使う方法とボルトを使う方法がある。や埃といった天候や外的要因によるダメージに強い。また盗難防止の観点からも広く用いられる。木材の代わりに強化ダンボール(トライウォール)を使用することもある。海外への輸出の際にはもっともよく用いられるが、仕向地によっては消毒処理が求められる木材がある[9][10][11]

木枠梱包

クレート梱包、あるいは透かし木箱梱包とも言われる方法で、その呼び名の通り、幅の狭い板を使用し交互に組み合わせることで強度を持たせるが、中が透けて見える梱包方法。ケース梱包に比較し価格が安いため、国内運送に多く用いられる。特に梱包品の保護が重要ではない場合や梱包品が雨にぬれても問題がない場合に適する。防滴が必要な場合は、別途梱包品をビニルやフィルムなどで包装する必要がある。仕向地によっては消毒処理が求められる木材がある[9][10][11]

トライウォールとパレレット併用

強化ダンボール(トライウォール)を木箱の代りに使用し、床に接する部分にはパレットを置くことで梱包品へのダメージを防ぐ方法。海外での植物検疫規制の強化に伴い、開封しやすい素材として多く用いられるようになった。木箱の3分の1ほどの重量に抑えられるために、輸送費のコストダウンになるうえ航空機輸送にも適する[9][10]

不倒桟木箱梱包

特に輸送品がガラスなどの場合に用いられる方法で、対象物を両側から板ではさみ組み立てる。輸送品の形状に合わせ、木枠を加工し輸送条件にも応じた形状とする[9][10]

真空梱包

バリア梱包ともいう。機械などの輸送品で船便などを利用する場合の防湿、防塩、結露などに対し効果の高い方法で、対象物をメタラップなどバリアですっぽり覆った状態で空気を抜きシリカゲルなどの乾燥剤を同封することで防錆効果が期待できる。海外輸出によく用いられる[9][10]

スキッド梱包

コンテナを使用する場合の方法のひとつで、そのままではコンテナに積み込めない輸送品に対し、対象物の下に角材などをかませただけの簡易な梱包方法。輸送品の保護的観点からは欠点があるために取扱には注意を要するが、低コストが最大のメリット[9][10]

スチールケース、スチールクレート梱包

木よりも強度の高い鋼材(スチール)を用いることで梱包用料の軽減が実現でき梱包材の熱処理が不要であるために燻蒸処理を指定される海外の国への梱包方法である。植物検疫規制強化に伴い検疫処理の必要がない当梱包方法は最適である。スチールはボルトで組み立てられ、解体後はリサイクル使用できるために無駄がない。スチールクレート梱包は、スチールケース梱包よりもさらにスチールの使用量の低減が実現できる[9][10][11]


  1. ^ 葛良忠彦『機能性包装の基礎と実践』日刊工業新聞社、2011年、14頁。
  2. ^ a b c d e f 葛良忠彦『機能性包装の基礎と実践』日刊工業新聞社、2011年、15頁。
  3. ^ 風袋とは何ですか”. 横須賀市市民部消費生活センター. 2020年1月3日閲覧。
  4. ^ a b c d 計量に関するQ&A”. 国民生活センター. 2020年1月2日閲覧。
  5. ^ a b c 石谷孝之祐、水口真一、大須賀弘著、『包装の本』、日刊工業新聞社、2010年6月25日初版1刷発行、ISBN 9784526064807
  6. ^ a b c d e f 葛良忠彦『機能性包装の基礎と実践』日刊工業新聞社、2011年、18頁。
  7. ^ 葛良忠彦『機能性包装の基礎と実践』日刊工業新聞社、2011年、16-17頁。
  8. ^ ガス充填自動包装機”. 国立科学博物館. 2009年3月27日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g 日本包装技術協会加盟 小旗梱包製作所公式サイト
  10. ^ a b c d e f g 梱包運輸専業の老舗企業 平戸梱包運送公式サイトより
  11. ^ a b c 新開トランスポートシステムズ公式サイト


「包装」の続きの解説一覧



包装と同じ種類の言葉


品詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「包装」の関連用語

包装のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング



包装のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの包装 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2020 Weblio RSS