全米オープン (ゴルフ) 全米オープン (ゴルフ)の概要

全米オープン (ゴルフ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 22:51 UTC 版)

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全米オープン選手権
U.S. Open
トーナメント情報
創設 1895年
開催地 アメリカ合衆国
主催 USGA
ツアー PGAツアー
DPワールドツアー
日本ゴルフツアー
競技方法 ストロークプレー
賞金総額 1750万米ドル(2022年)
開催月 6月
最高記録
最少打数 268 ローリー・マキロイ (2011年)
通算スコア –16 ローリー・マキロイ (2011年)
–16 ブルックス・ケプカ (2017年)
最新優勝者
マシュー・フィッツパトリック
大会の最新回
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概説

全米オープン優勝トロフィー(複製)

この選手権にはアメリカ国内の各地をはじめ日本やイギリスで予選会があり、最終予選を通過した選手が出場資格を得られることから“オープン”と呼ばれる。地区予選会に出場するアマチュア選手のハンディキャップは「1.4以下」と定められている。彼らが世界各地の賞金ランキング上位選手や、世界ランキング上位選手たちと互角に渡り合って戦う姿は、全米オープン最大の見どころのひとつと言えよう。プロゴルファーに匹敵する力量を持ちながら、あえてプロの道を選ばずにアマチュアゴルファーの道を貫くベテランのアマチュア選手たちを見ることもできる。

全米オープンの開催コースは、大会の5年以上前から定められ、それに合わせてコース設定を調整していく。セッティングの特徴は、非常に深いラフと狭いフェアウェイであり、近年では優勝スコアをイーブンパーと想定してコースを作っている。マスターズを含む他のトーナメントが派手なバーディーの取り合いによるエンターテイメント性を否定せず、ミスはその後で取り返すことを許すのに対し、全米オープンは選手にひたすらパーを積み重ねることを要求し、落としたスコアを取り戻すのは困難を極める。メジャーの中でも、とりわけ選手たちの「忍耐力」が試され、「最強のゴルファー」に栄誉を与えるトーナメントと言える。それを象徴するかのように2006年、2007年と優勝スコアは5オーバーという結果であった。余りに厳しいセッティングは、選手から「ナイスショットを打ってもラフやバンカーにボールが飛び込み、フェアではない」との愚痴をこぼさせるほどである。[注 1]

予選ラウンド終了時(2日目終了時)において、60位タイ以上、およびトップから10ストローク以内のプレイヤーのみが、3日目以降の決勝ラウンドに進むことができる。

なお、72ホール(4ラウンド)終了時にトップが2人以上いた場合は、2ホールの合計ストロークで競うプレーオフを行う。2ホール終了してなお同スコアの場合はサドンデスに突入する[1]。2017年までは翌日18ホールのプレーオフで実施していた。

優勝選手にはジャック・ニクラス・メダルと優勝トロフィーがUSGA会長から授与される。また、5年間のPGAツアーシード権が与えられるが、1970年までの優勝者はPGAツアー永久シードが与えられていた[2]

本選出場資格

全米オープンは年齢や男女を問わず[3]あらゆるプロ、もしくはUSGA男子ハンディキャップインデックスが 1.4 [3]未満のあらゆるアマチュアに出場申し込み資格がある。予選免除資格を満たしている者および予備予選を勝ち上がった者が本戦に出場できる。本戦には総勢156名が出場する。

本戦出場者のほぼ半数は予選免除資格者である。現在の予選免除資格は[4][5]

アマチュア選手の予選免除枠は当該選手が本戦スタート前およびプレー中を通してアマチュアであることが条件となるが[6]、全米アマ優勝資格は2020年大会よりプロ転向後も出場が可能になる予定。

2011年以前は OWGR 招待枠は「大会3週間前の時点で上位50名」だったが、2011年から「大会当日において50位以内」での招待枠が追加された。これは明らかに元のカットオフ日から3週間の間にトップ50に入ってくる選手(2010年のジャスティン・ローズリッキー・ファウラーはこの規定があったら本戦出場できた)を意識したものだ。

2011年までは PGA、欧州、日本、オーストラリア / アジアのツアーにおける賞金獲得上位者、および当該年の全米オープンまでの期間の PGA ツアー試合で2回以上優勝した者も招待されていた。だがこれらは OWGR の招待枠が60位までに拡大されたことを受けて廃止された。また、2012年より当該年の欧州ツアーであるBMW PGA選手権優勝者にも招待枠が設けられた。これはその大会が米国におけるプレーヤーズチャンピオンシップと同格であるとの判断による。

予選免除資格を満たさない選手は2段階の予備予選大会に出場しなければならない。近年ではおよそ9,000人がエントリー申込を行っている。1段階目はローカル予選 (Local Qualifying) と呼ばれ、米国内の100か所以上のゴルフ場で18ホールのストロークを競い、およそ550名が次の段階の予選に進出できる。このローカル予選は規定によりそれまでの実績等によって多くの選手が免除される。次いでセクショナル予選 (Sectional Qualifying) と呼ばれる1日で36ホールの最終予選があり、ローカル予選通過者に加えてローカル予選免除者により争われる。実施コースは米国内数か所と欧州および日本のそれぞれ1か所となっている。本戦に出場できる者の総数は予選免除資格者の数によって毎年異なり、また、セクショナル予選実施コースの難度によっても通過者の数は異なる。この通過者人数は予選エントリー申込終了後にUSGAにより公示される。各コースでの通過者の最終順位が同じ(タイ)選手が複数いる場合には、直ちにホールバイホールでのプレーオフが行われる。

これら予備予選において、最少スコア者およびセクショナル予選では最少スコアのアマチュアには銀のメダルが授与される。また、ローカル予選においてUSGAの定めた当該コースのコースレートに対して8以上多く打った場合、次年から参加申し込みができなくなる。

前述ワールドゴルフランキング60位以内の2回目のカットオフが行われ予選免除者数が確定したのち、棄権者等により空席が発生した場合には予備予選の補欠者が充当される。2012年、出場予定だったポール・ケーシーが大会開始数日前に出場辞退したためセクショナル予選出場者からの補欠繰り上げが行われ、中国出身のアンディ・ジャンが最年少の14歳で本戦出場した。

USGAによる特別招待枠

USGAは1966年以降これまでに 34 名の選手に対して 52 回の特別枠招待を行っている。この中で複数回の招待を受けた選手としては: アーノルド・パーマー(1978, 1980, 1981, 1983, 1994年)、セベ・バレステロス(1978、1994年)、ゲーリー・プレーヤー(1981, 1983年)、リー・トレビノ(1983, 1984年)、ヘール・アーウィン(1990, 2002, 2003年)、ジャック・ニクラウス(1991, 1993, 1995, 1996, 1997, 1998, 1999, 2000年)、トム・ワトソン(1993, 1996, 2000, 2010年)などが挙げられる。

ヘール・アーウィンは1990年の全米オープンにこの特別招待枠で出場して優勝した。2016年にはかつてのチャンピオン レティーフ・グーセン が招待された。2018年にはジム・フューリクアーニー・エルス(いずれも優勝経験者)の二人が招待された。


注釈

  1. ^ ただし、2011年と2017年の優勝スコアは16アンダー、2000年の優勝スコアも12アンダーなので、オーバースコアばかりとはいえず、近年のホール長距離化に合わせて難易度は変化している。
  2. ^ 2020年は金曜通常放送、月曜短縮放送。
  3. ^ 2012年までは、日曜に西海岸開催時は昼前の報道番組枠(『サンデープロジェクト』、『報道ステーション SUNDAY』が該当)が11:00からの短縮放送になっていた(ちなみに2010年は9:00から試合が中継されたため『サンデー・フロントライン』は休止)。2015年は日曜に西海岸開催時は11:00までの放送となり、『美女たちの日曜日』を休止とし、『サンデースクランブル・第1部』を予定より45分早い11:00から拡大して放送していた(サンスクをネットしない一部のネット局は別番組で対応)。なお、『ワイドスクランブル・第1部』は2014年4月より10:30からの放送開始となり、2015年6月22日は中継の関係で系列としてのフルネット局全局で11:15開始にそろえられ、クロスネット局では継続放送の有無にかかわらず臨時非ネットとなった。
  4. ^ なお、松山は2日目に予選ラウンドを36ホール分処理したが、決勝ラウンドに進めず予選敗退してしまった。
  5. ^ この日の『羽鳥慎一モーニングショー』は番組内で試合中継を行う・行わないにかかわらず、予めテレビ朝日フルネット24局でのみの放送としていた。通常時これを系列外同時ネットしている日本テレビ系列2局(山梨放送・福井放送)では予め、テレビ朝日で2015年3月1日に「スペシャルサンデー」枠で放送された単発特番に差し替えを決めていた。
  6. ^ このため「羽鳥慎一モーニングショー」をテレビ朝日系列外に同時ネットしている山梨放送と福井放送はそれぞれ自主編成を行った
  7. ^ 決勝ラウンドのみ。
  8. ^ 過去に『ワールドプロレスリング』も1987年4月から半年間、「ギブUPまで待てない!!ワールドプロレスリング」として多数のタレントを出演しての公開バラエティ番組路線になったものの評判が悪く元に戻る格好になった。

出典

  1. ^ “U.S. Open abandons 18 holes for 2-hole playoff”. ESPN. AP通信. (2018年2月26日). http://www.espn.com/golf/story/_/id/22586395/us-open-abandons-18-holes-2-hole-playoff 
  2. ^ 2015-16 PGA TOUR Medical Extensions”. PGA Tour. 2016年2月15日閲覧。
  3. ^ a b 112th U.S. Open Championship application form”. USGA. 2013年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年6月11日閲覧。
  4. ^ U.S. Open – Exemption List”. USGA. 2015年2月24日閲覧。
  5. ^ “U.S. Junior, Mid-Amateur Champs to Receive U.S. Open, Women's Open Exemptions” (プレスリリース), USGA, (2017年10月5日), http://www.usga.org/articles/2017/10/junior--mid-amateur-champions-to-receive-u-s--open--womens-open-.html 2017年10月13日閲覧。 
  6. ^ 2014 U.S. Open Entry Form”. USGA. 2014年3月25日閲覧。
  7. ^ Gray, Will (2020年9月9日). “USGA adding new facility, making Pinehurst 'anchor U.S. Open site'”. Golf Channel. 2020年9月9日閲覧。
  8. ^ メディア研究部 東山一郎「放送のオーラル・ヒストリー:放送の国際化の現場②「スポーツ放送国際化」の舞台裏」『放送研究と調査』第63巻第10号、NHK放送文化研究所、2013年10月、 NAID 110009625388《2014年4月14日閲覧》
  9. ^ “松山の快挙見られない?「全米オープン中継」消滅危機”. 東京スポーツ(東スポWeb). (2016年4月13日). オリジナルの2017年6月6日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20170606224322/http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/golf/529621/ 2017年6月7日閲覧。 
  10. ^ 全米オープン地上波中継消滅危機 長年テレ朝系中継もコロナ禍で交渉まとまらず…松山英樹、石川遼ら出場”. スポーツ報知 (2021年6月2日). 2021年6月2日閲覧。
  11. ^ 松山英樹の雄姿を見られる DAZNが全米OP4日間の初の生配信実施を発表”. スポーツ報知 (2021年6月11日). 2021年6月11日閲覧。


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