児童文学 内容

児童文学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 04:10 UTC 版)

内容

ライマン・フランク・ボームオズの魔法使い』(1900)。W・W・デンズロー英語版

子どもや若年者の成長への感化を念頭に置いた、教育的な意図、配慮がその根底にあるものが多く[9]、子どもの興味や発育に応じた平易な言葉で書かれる。しかし難しい内容を扱わないという訳ではなく、難しい内容でも子どもに必要と考え、わかりやすい例や言葉で表現する作家もいる。平易な表現で根源的なことを語っている場合があり、子どもに受け入れられる児童文学作品には大人の鑑賞にも堪えられる秀逸なものも多い。たとえば灰谷健次郎著の『兎の眼』やあさのあつこ著の『バッテリー』など一般の文庫本となって大人読者に広く流布する作品がある。児童文学は大人向けに書かれた「文学」の価値観が持ち込まれているという指摘がある[1]

おおむね10代中・後半から20代初め頃の時期をヤングアダルトと呼ぶが、児童の年代を超えた年齢層にも児童文学的な内容が求められる事がある。J・D・サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』(1951年)に見られるように、この世代特有の問題、例えば、恋愛、いじめ、薬物依存、自殺などを扱ったジャンルも登場し、「ヤングアダルト」という名称で呼ばれる事もある。日本では重松清(作品はナイフエイジなど)らがヤングアダルト世代向けの作品を手がけている。

創作童話と呼ばれる作品は文学性を有する場合が多い。創作童話は狭義の童話概念であるためヤングアダルト層は対象としないが、小学校高学年程度向けの作品も含まれる事がある。

シリーズ

ある児童書が成功を収めると、作者はその話に続編を書いたりシリーズを立ち上げたりしようとすることが多く、ライマン・フランク・ボームの『オズの魔法使い』や那須正幹の『ズッコケ三人組』などがその例である。『ハリー・ポッター』シリーズや原ゆたかの『かいけつゾロリ』のように、最初からシリーズとして企画された作品もある。イーニッド・ブライトンR・L・スタインは終わりのないシリーズを専門にしている。シリーズはその作者よりも長続きすることもある。ライマン・フランク・ボームが亡くなると、出版社はルース・プラムリー・トンプソン英語版を雇って続編を書き継がせた。『少女探偵ナンシー』などのように、1つのペンネームを共有して複数の作者により書かれたシリーズもある。


  1. ^ a b 大橋 2014, p. 18.
  2. ^ Biography of Nancy A. Anderson, EdD”. 2009年3月3日閲覧。
  3. ^ Anderson 2006, p. 2.
  4. ^ Card, Orson Scott (2001年11月5日). “Hogwarts”. Uncle Orson Reviews Everything. Hatrack River Enterprises Inc. 2009年3月3日閲覧。
  5. ^ Liukkonen, Petri (2008年). “Mark Twain”. 2009年3月3日閲覧。
  6. ^ Anderson 2006
  7. ^ Anderson 2006, pp. 84–85.
  8. ^ Anderson 2006, p. 89.
  9. ^ 大橋 2014, p. 103.
  10. ^ Elias Bredsdorff, Hans Christian Andersen: the story of his life and work 1805–75, Phaidon (1975) ISBN 0-7148-1636-1






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