元期 元期の概要

元期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/20 06:15 UTC 版)

天体観測における元期

主に、彗星小惑星衛星などの軌道計算の起点を示すのに用いられる。 軌道要素がいつ観測されて得たものかを示し、通常は、西暦とその年の1月1日から何日過ぎたかで表される(例:2006年1月1日UT)。

特に、彗星や小惑星など他の惑星などの引力の影響を受け、軌道が変化しやすい天体の観測に用いられることが多い。特に、彗星観測などでは、観測毎に軌道が変化するため、長期的な軌道を算出することが困難である。このため、元期が最新の物を使用することにより、より観測時に正確に近い軌道を知ることができる。

歴史的には、元期は、1900年、1950年、2000年(J2000.0)のそれぞれ1月1日の12時(正午)が用いられることが多い。

測量における元期

地殻変動による位置座標の歪みを修正するために導入されたセミ・ダイナミック補正では、測量成果の基準日を元期という。元期に対して観測を行った時点を今期(こんき)と呼ぶ[1]

2023年現在で公開されている日本の「測量成果2011」における元期は、おおむね東日本では2011年5月24日、西日本では1997年1月1日である。

コンピュータにおける元期

Unixにおける元期

Unixでは協定世界時1970年1月1日の0時0分0秒が元期と定められている[2]UNIX時間はこの元期からの秒数である。

Classic Mac OSにおける元期

Classic Mac OS(およびMacintosh File System英語版HFSHFS+)では協定世界時1904年1月1日の0時0分0秒が元期と定められている[注釈 1]

脚注

関連項目


注釈

  1. ^ 1900年ではなく1904年から始める事で、(グレゴリオ暦で)1900年平年なのを回避し、2099年迄の閏年判定を(ユリウス暦と同様に)西暦年が4で割り切れるか否かに簡略化している。なお、元期からの経過秒数を32ビット整数で保持している関係で、2040年2月6日迄しか表現出来ない。

出典

  1. ^ [1] セミ・ダイナミック補正 国土地理院
  2. ^ Definitions”. IEEE及びThe Open Group (2018年). 2020年7月12日閲覧。


「元期」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「元期」の関連用語

元期のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



元期のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの元期 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS