俳句
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 10:11 UTC 版)
書籍
- 入門書
- 『上田五千石 生きることをうたう(NHK俳句入門)』(日本放送出版協会、1990年5月)ISBN 978-4140160589
- 『金子兜太の俳句の作り方が面白いほどわかる本』 みんなの俳句学校入門の入門 楽書ブックス 金子兜太 中経出版(2002年6月) ISBN 4-8061-1637-8
- 『新実作俳句入門』 藤田湘子 立風書房(2000年6月) ISBN 978-4651600727
- 『入門 詠んで楽しむ俳句16週間』 松田ひろむ 新星出版社(2002年7月) ISBN 4-405-05558-0
- 『一億人の俳句入門』 長谷川櫂 講談社(2005年10月) ISBN 4-06-212930-2
- 『無敵の俳句生活』俳筋力の会 ナナ・コーポレート・コミュニケーション(2002年6月) ISBN 4-901491-06-7
- 『俳句で能力トレーニング 書いて覚えて作句しよう』明治書院(2006年9月) ISBN 4-625-68365-3
- 関連書
- 『俳句理解の心理学』 皆川直凡 北大路書房(2005年9月) ISBN 4-7628-2463-1
- 『俳句-その芸術性』金山有紘 玄文社 (2012年8月15日)ISBN 978-4-906645-20-6
- 『芭蕉 最後の一句』 生命の流れに還る 魚住 孝至(著) 2011/09 筑摩書房
参考文献
- 秋元不死男『俳句入門』角川学芸出版、1971年。ISBN 978-4047030527。
非日本語圏における俳句
俳句はこんにち非日本語圏においても広く受容され創作されている。英語圏の国々において盛んに詠まれているほか、スウェーデン、ドイツ、フランス、ベルギー、オランダ、クロアチア、スロベニア、セルビア、ブルガリア、ルーマニア、アルバニア、ロシア、中国、ペルー、メキシコ、アルゼンチン、ウルグアイ、コロンビア、ブラジル、インド、バングラデシュなどでも句作が行われている。台湾、ブラジルには日本語で俳句を詠む者も多い。
日本語を母語としない者による最初期の俳句としては、朝鮮通信使の訳官や通詞らによる江戸時代中期のものが知られており[9][10]、またオランダ人のヘンドリック・ドゥーフが19世紀初頭に俳句を書き残している[11][12]。これらはいずれも日本語による句作である。
20世紀初頭には、アメリカの野口米次郎やサダキチ・ハートマンが英語による俳句を発表し、イマジズム(写象主義)詩人たちのあいだで関心をもたれていたが、学習院大学等で教鞭をとったレジナルド・ブライスの紹介により本格的に知られるようになった。著名人ではタゴールやオクタビオ・パスなどが日本俳句の翻訳や母語による句作を試みている。ビート・ジェネレーションにも大きな影響を与えた。
アルゼンチンでは、明治後期に日系人移民が持ち込み、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、フリオ・コルタサルといった現地の著名な作家も俳句に影響を受けた詩作を行った[13]。
英語俳句は3行17音節で構成されるのが典型的であるが、1・2・4行(またはそれ以上)のもの、16音節以下のものも珍しくない。英語俳句においても季語(season word)、切れ(cut)を入れるのが通則とされている。気候風土の違い(地域によっては四季が存在しない)もあって季語には日本語圏にはない文物・習慣も多く採用されたり[14][15]、週刊STによるルールのように「季節感を盛り込む」という程度で季語の規定がなかったりするケースもある。切れ字はないが、句読点や疑問符、感嘆符、ダッシュ等の使用により切れを明示することがある。
例:古池や蛙飛こむ水のおと
An old quiet pond...
A frog jumps into the pond,
Splash! Silence again.
(ハリー・ベーン 訳。[16])
日本語文中で、欧語による俳句を「ハイク」「haiku」などと表記することもある。
中国語による俳句は漢俳と呼ばれる。漢俳は五字・七字・五字の3行17字で構成するのが一般的である。漢俳には格律体と自由体とがあり、格律体は文言(文語文)を用い平仄、押韻のきまりがある。自由体には平仄・押韻はなく白話文を用いてもよい。
例:古池や蛙飛こむ水のおと
閑寂古池旁,青蛙跳入水中央,撲通一聲響。
非日本語での俳句においては17音節では言葉数が多くなってしまうという意見もあり、俳句としての簡潔さを追求するためにより少ない音節での句作を試みる動きもある。
- ^ 復本一郎 『俳句と川柳』 講談社学術文庫、2014年7月、14頁。
- ^ a b 五十嵐譲介・大野鵠士・大畑健治・東明雅・二村文人・三浦隆編 『連句 理解・鑑賞・実作』 おうふう、1999年3月、44頁。
- ^ a b c d 稲賀敬二、竹盛天雄、森野繁夫監修『新版初訂 新訂総合国語便覧』第一学習社 2009年1月10日
- ^ お~いお茶新俳句大賞とは 伊藤園
- ^ “『プレバト!!』夏井いつき先生が「俳句ブーム」を作るまで”. Smart FLASH (2018年8月30日). 2019年8月29日閲覧。
- ^ “『去来抄』(故実)”. 伊藤洋. 2018年6月25日閲覧。
- ^ 秋元 (1971)、137頁
- ^ a b c 復本一郎 『俳句と川柳』 講談社学術文庫、2014年7月、237-255頁。
- ^ 管宗次『朝鮮通信使による日本語韻文史料―発句、和歌などの短冊色紙をめぐって―』
- ^ 李元植『朝鮮通信使の研究』
- ^ Haiku in the Netherlands and Flanders by Max Verhart, in the German Haiku Society website
- ^ 朝日日本歴史人物事典『ドゥーフ』 - コトバンク
- ^ 井尻香代子「五・七・五 ラテンの風に舞う◇アルゼンチンに渡った日本伝統の調べを追って◇」『日本経済新聞』朝刊2019年7月15日(文化面)2019年8月13日閲覧。
- ^ “英語俳句のルールがよく分からない件”. エキサイトニュース. (2012年6月3日) 2012年6月3日閲覧。
- ^ William J. Higginsonの著書 "Haiku World" (ISBN 978-4770020901)ならびに、"The Haiku Seasons" (ISBN 978-4770016294)
- ^ wikisource:Frog Poem参照。
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