俳優
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 23:33 UTC 版)
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概要
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俳優とは、役を演ずる者のことである。演劇・映画・テレビドラマなどで、そこに登場する人物に扮して、台詞・身振り・表情などでその人物を演じる人のことである。
俳優の「優」には「芝居を職業とする人」という意味がある。
日本語の「俳優」という語は坪内逍遥によるものとされている[2]。日本書紀には天岩戸の伝承について、アメノウズメが巧みに踊る様子を「巧作俳優」と書いている箇所があり、これは「たくみにわざおぎす」と読み下す。
「俳優」は広義には演技者全体を指す名称である。しかし、主として歌舞伎俳優の団体である日本俳優協会(歴代会長は全員歌舞伎俳優である)も俳優の名を団体名に冠しており、団体における会員は自らを単に「俳優」と呼称する例もある。
女性の俳優は女優(じょゆう)、男性の俳優は男優(だんゆう)と区別されることもある。
歴史
ギリシア悲劇ははじめ1人の俳優によって演じられていた。その後アイスキュロスが俳優を2人に増やし、ソポクレースが3人に増やしたと伝えられている[3]。古代ギリシアの俳優というのはポリスから報酬を得ていた[3]。
古代ローマやヨーロッパの中世では俳優の数は少なかったという[3]。だが、15世紀のフランスおよび周辺国では聖史劇(神秘劇)が流行しており、旧約聖書・新約聖書に題材を得てイエス・キリストの生誕・受難・復活の物語が演じられ、街の中心にある聖堂前の広場などで地元の住民などが臨時の俳優となって参加する形で数日間にわたり上演される、ということが各地で行われていた。
16世紀になると、コメディア・デラルテという仮面を用いる歌・踊りを交えた即興劇が流行するようになり、俳優が職業として成立するようになった[3]。男性の俳優が主に活動していたのであったが、16世紀末の段階でイタリアやフランスで職業的女優も登場するようになった[3]。ただしイギリスに目を向けると16世紀ではまだおらず、例えばエリザベス朝演劇においては女の役は少年が女装して演じていたのであり、職業的女優が登場するのは17世紀後半になってからのことであった[3]。
俳優の社会的地位というのは概してかなり低いものだった[3]。が、19世紀になると俳優の社会的地位は向上する傾向が生まれ、イギリスではナイトの称号を授けられる者まで現れた[3]。
仕事の内容と流れ
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職業俳優の業務は、観客に公開することを目的とした劇作品を製作するために、その脚本(シナリオ)に基づき、プロデューサー、演出家、映画監督などの指導・指示の下、共演者や製作スタッフなどと協力して、その上演や撮影にあたって、与えられたキャスト(配役)を演じることにある。
俳優業は、まず自身の役を得ることが、ひとつの大仕事となる。ハリウッドでは一般的に、主要な役はすべてオーディションによって選ばれる。まずオーディションで選ばれないことには、俳優としての仕事が始まらない。大物俳優もオーディションに参加し、ひとつの役を巡って数倍から数十倍、数百倍におよぶ厳しい倍率の競争を勝ち抜いて役を得る。大物俳優もそうしたオーディションへの応募を年中繰り返すことでひとつひとつ自分の仕事を得ており、それを止めると仕事がパタリとなくなってしまう。
俳優の中には、ある役で高く評価されて人気が出る人も(ごく少数ではあるが)いる。大きく評価を受けた役を「当たり役」と呼ぶ。運よく類似の役が次々と出てくるようなことがあれば、その役を回してもらいやすくなり(指名してもらいやすくなり)、そうした「流れ」のようなものができて役獲得の労苦を免れる日々を人生の一時期過ごす俳優もわずかだがいる。
役を得た後の俳優の仕事の流れは、国・現場の種類・監督などによって異なっている面がある。香港映画ではしっかりした脚本が存在せず、あくまで監督の心に作品概略やアイディアだけがあり、俳優に事前に脚本が与えられず、主に撮影現場で監督が台詞を(思いつきで)与え、俳優の動作を指示しつつ撮影を進めてゆくことが多い。インド・ボリウッドでは、脚本がしばしば存在せず、撮影現場で監督の思いつきでストーリーが作られ台詞が与えられ、しかもボリウッド映画の定番である集団ダンス・シーンでは、ダンス担当監督が現場で自身の身体を使って手本を一度だけ見せ、主演俳優から多数の脇役(エキストラ・ダンサー[注 1])までが、それを見て一発で見事に模倣し撮影する、ということを次々と繰り返しつつ撮影が進む。日本では、上質の演技を行うために、通常は脚本が事前に渡され、俳優はそれを読み込み、役作りの上、打ち合わせ・稽古・リハーサルなどを繰り返すといった膨大な下準備を行い、その上で本番の演技を行う。
舞台や撮影は一般に、きわめて多人数の人々が携わることによって成立している。https://abpaksazan.com/blog/ 一般に俳優ひとりが欠ける(「穴をあける」)だけでも舞台や撮影が成立しなくなってしまう。したがって俳優という仕事は、病気や個人的な都合で安易に休むことができない。特に舞台は、観客と生身の俳優が一緒にいる「場」があってはじめて成立する。観客は、例えば早くからチケットを購入し、楽しみに思いつつ、さまざまな困難がある生活の中でスケジュールを調整した上で劇場に足を運んでおり、それを裏切るわけにはいかない。また休演などという事態を引き起こすと、他の俳優にも迷惑をかけ、また観客にチケット代の払い戻しをしなければならなくなり、興行主が莫大な損失を被ることが多い。俳優が舞台に穴をあけてしまうようなことをすると、次の仕事が来なくなると言われていたり、俳優を仕事に選んだら「親の死に目にも会えない」と言われていたりする。
注釈
出典
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