依り代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/13 08:52 UTC 版)
ホトケ
柳田國男は、ホトケと呼ばれる道具(墓標あるいは位牌、オシラサマ)が存在した調査結果[1]から、「仏教以外の、ホトケという」よりしろがあったという説を提唱している。また、「霊は窪んだ物に依る」という思想を継承していた日本人が、仏教を受容した際「ホトケというカミ」の説明として、善光寺の「臼に乗った仏像」伝承があったのではとする。なお白川静は、仏の語源について、「ブッダの音訳であるが、ケは不明」[2]とし、ホトケの語源に「缶(ホトギ)」起源説が抜きがたく存在する。
付喪神や塚・慰霊と感謝
日本には森羅万象に神や魂が宿るという考え方から、多くのものや事柄に対し「畏怖や畏敬の念を抱く」という考え方があり、またそれは、物に対する感謝や、物を大事にする・大事に使う・大事に利用する(食する)という考えにつながり、様々なものを依り代として祀ってきた。
付喪神とは、長く使われた物に、霊が宿ったものをさす。道具は、杓子、柄杓、のようなものから唐傘や硯、井戸など生活に係わる全般におよぶ。
人の作った塚には、様々な生き物や道具などに憑いた神が、荒ぶる神にならぬよう、幸をもたらしてくれるようにと祀った碑としての塚(古墳は除くが信仰の対象となっているものもある)がある。具体的な例としては、人形塚・包丁塚・道具塚などの人工物を祭るものや、鯨塚や魚塚といった生き物、または、戦乱や災害や不幸や事件で無くなった人やその遺品を収める、蒙古塚・首塚・刀塚、ヨリマシを埋めたものであるらしい「頼政塚」、鵺塚等がある。
関連項目
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