使役犬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/17 15:41 UTC 版)
犬の仕事
現在、犬の多くはペットとして利用されているが、特定の用途のために訓練されている犬もいる。
名称(日本語) | 名称(英語) | 用途 |
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watch dog | ||
hunting dog | ||
Sled dog | ||
herding dog | ||
dogs in warfare | 軍務のために調練した犬。 自衛隊では | |
search and rescue dog | 捜索救難活動に参加し、被災者の捜索・救助を支援する。大きく分けて地震救助犬、山岳救助犬、水難救助犬の3つに分類される[1]。 | |
police dog | ||
guard dog | 日本の警察や自衛隊において、警備・捜索活動や災害現場で被災者の救助などを行う。 | |
探知犬:犬の嗅覚を利用し、特定用途に活用する。 | ||
detection dog | ||
麻薬を探知する。 | ||
銃器を探知する。 | ||
動植物の検疫の検査を必要とする肉製品・果物などを嗅ぎ分けて発見する[2]。 | ||
DVD探知犬 | 海賊版ソフトの密輸を防ぐために、 光ディスクの臭いを嗅ぎ分けて発見する。 | |
がん探知犬 | がん患者の早期発見に繋がる可能性があると言われる。実証中。婦人科がんは早期のものでも尿のにおいでほぼ確実に見分けられることがわかった[3]。 | |
シロアリ探知犬 | シロアリを探知する。アメリカでは1970年代に誕生という説がある[4]。 | |
トコジラミ探知犬 | トコジラミを探知する。宿泊施設などが対象[5]。 | |
コロナ探知犬 | コロナウイルス陽性者を探知する[6]。 | |
人間の生活を支援する | ||
身体障害者補助犬 | assistance dog | 盲導犬、介助犬、聴導犬のこと[7]。 |
guide dog または seeing-eye dog | ||
hearing dog または signal dog | ||
service dog | ||
セラピードッグ | therapy dog | 訪問活動犬 |
タレント犬 | ペットモデル |
探知犬
探知犬とは、犬の嗅覚を利用し特定の探知に使役される犬の総称。
麻薬探知犬
犬の優れた嗅覚を利用して麻薬を探知する訓練が行われた犬である[8]。
(まやくたんちけん)とは、日本では国内への麻薬持ち込み阻止を目的として税関が用いており、1979年6月にアメリカから2頭導入されたのが始まりである[9]。1981年には国内犬では初の麻薬探知犬としてジャーマンシェパードのシェリー号が認定され、1987年には千葉県成田市に麻薬探知犬訓練センターが開設される[8]。麻薬探知犬にはアグレッシブドッグ(agressive dog)とパッシブドッグ(passive dog)の2種類があり、アグレッシブドッグは貨物などから麻薬のにおいを探し出して引っかいて知らせ、パッシブドッグは旅客や手荷物などから麻薬のにおいがするとその場でお座りをして知らせる[8]。2021年時点で、空港や港などの税関で130頭ほどの麻薬探知犬が活躍している[10]。
銃器探知犬
銃器の発見する能力を身につけた使役犬である。
(じゅうきたんちけん)とは、嗅覚で日本では、税関が用いている。2009年4月より、銃器の密輸を水際で食い止めるため、オーストラリアで特別に訓練された銃器探知犬が成田空港で利用されるようになった[11]。
爆発物探知犬
嗅覚で爆発物を探知する訓練が行われた犬である。爆発物探知のみがその役割であることは少なく、大抵は警察犬や麻薬探知犬を爆発物マーカーを嗅ぎ分けて発見するように訓練した犬である。火薬そのものは法規制が厳しく犬の訓練に使うことが難しいが、爆発物マーカーそのものは第一種指定物質であることを除けば入手や取扱いが比較的容易であるため民間でも訓練を行うことが出来る。民間警備会社での導入配備も期待されており、実際に欧米では民間の爆発物探知犬も数多く活躍している。
(ばくはつぶつたんちけん)とは、爆発物探知機と同様の誤認問題はあるものの、移動の利便性や臭いを追跡して場所を特定する能力に関しては爆発物探知機を上回る利便性がある。
検疫探知犬
[12]。
(けんえきたんちけん)とは、国外からの伝染病などの侵入を防ぐために、動植物検疫の対象となる食肉製品や果物などのにおいを探知する訓練がされた犬のことで、日本では農林水産省動物検疫所が導入し、2005年12月に成田空港にパッシブドッグのビーグルが2頭配置されたのが最初である2006年には検疫探知犬イメージキャラクター「クンくん」が誕生[2]。2020年10月1日現在で、検疫探知犬はビーグル犬とラブラドールレトリバーを合わせて96頭がいる[13]。
- ^ “育成と認定について | 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ”. www.jkc.or.jp. 2021年7月3日閲覧。
- ^ a b “動植物検疫探知犬について:動物検疫所”. www.maff.go.jp. 2021年7月4日閲覧。
- ^ 読売新聞、2012年4月25日掲載。
- ^ “新宿を往く!謎のビーグル犬集団の正体は?:日経ウーマンオンライン【働くワンコ大集合!】(1/2)”. wol.nikkeibp.co.jp (2013年5月20日). 2014年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月2日閲覧。
- ^ “新宿を往く!謎のビーグル犬集団の正体は?:日経ウーマンオンライン【働くワンコ大集合!】(2/2)”. wol.nikkeibp.co.jp (2013年5月20日). 2014年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月2日閲覧。
- ^ “無症状感染者も嗅ぎ分け、的中率95%!“落ちこぼれ訓練生”が全米初のスター・コロナ探知犬に 人間の60倍、約3億個以上の嗅覚受容体を持つバフィーの「あきらめない根性」|FNNプライムオンライン”. www.fnn.jp (2021年6月11日). 2021年7月4日閲覧。
- ^ “身体障害者補助犬 |厚生労働省”. www.mhlw.go.jp. 2021年7月3日閲覧。
- ^ a b c 麻薬探知犬. コトバンクより2021年7月3日閲覧。
- ^ “麻薬探知犬 : 税関 Japan Customs”. www.customs.go.jp. 2012年9月17日閲覧。
- ^ “麻薬探知犬メキメキ成長4カ月 成田の訓練センター:朝日新聞デジタル”. www.asahi.com (2021年1月20日). 2021年7月3日閲覧。
- ^ “銃器探知犬、成田空港に導入 1500万円かけ海外で養成 - 47NEWS(よんななニュース)”. www.47news.jp (2009年3月7日). 2013年4月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年9月17日閲覧。
- ^ 検疫探知犬. コトバンクより2021年7月3日閲覧。
- ^ “「ハム、ベーコン全部だめ」検疫探知犬クンくん…クセになる動画が話題 職員「どこよりもかわいい」|まいどなニュース”. maidonanews.jp (2020年10月5日). 2021年7月4日閲覧。
- ^ “「ぼくらも体が資本です!」 成田の麻薬探知犬が健診 - MSN産経ニュース”. sankei.jp.msn.com (2009年4月24日). 2009年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年12月17日閲覧。
- ^ “ようこそ「盲導犬の里 富士ハーネス」へ! *日本盲導犬総合センター*”. www.fuji-harness.net. 2010年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年12月17日閲覧。
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