伊藤京子 (ソプラノ歌手) 伊藤京子 (ソプラノ歌手)の概要

伊藤京子 (ソプラノ歌手)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/08 09:17 UTC 版)

伊藤 京子
出生名 長谷川 京(はせがわ きょう)
生誕 (1927-02-22) 1927年2月22日
出身地 日本 静岡県 掛川市
死没 (2021-07-25) 2021年7月25日(94歳没)
学歴 東京音楽学校甲種師範科卒業
ジャンル クラシック音楽
職業 声楽家ソプラノ
音楽教育者
オペラ歌手

略歴

静岡県掛川市出身。1943年(昭和18年)4月、東京音楽学校甲種師範科に入学[4]1947年(昭和22年)に同校を卒業した[5][6]研究科修了城多又兵衛酒井弘浅野千鶴子田中伸枝[5]原信子[5]、フェルディナント・グロスマン、マルガレーテ・ネトケ=レーヴェ等に師事[6]

1949年(昭和24年)第18回日本音楽コンクール声楽部門で第1位を獲得[5]。1950年(昭和25年)東宝交響樂團ベートーヴェンフィデリオ』(指揮近衛秀麿)でオペラデビュー[7]。以後、東京藝術大学藤原歌劇團長門美保歌劇團二期會日生劇場、東京オペラ協會、關西オペラグループ等の主催により、計八十余本にのぼるオペラに出演[7]し、実力と人気を兼ね備えた、戦後の日本を代表するプリマドンナとして一世を風靡した。モーツァルトの諸役や日本の創作オペラで卓越した歌唱を聞かせたが、特に重要な持ち役としては、團伊玖磨夕鶴』つうと、J.シュトラウス2世こうもり』ロザリンデがあり、なかでも『夕鶴』のつうは当たり役で、1954年(昭和29年)の北京公演で絶賛された[2]ほか、数多く演じている。また、NHK交響楽団日本フィルハーモニー交響楽団東京フィルハーモニー交響楽団をはじめ、多くのオーケストラと共演を行っている。

歌曲についても造詣が深く、とりわけ日本歌曲のコンサート・レコーディングでは目覚ましい活躍をしている。

後進の育成にも力を注ぎ、国立音楽大学教授[2][5]名古屋音楽大学教授[2]沖縄県立芸術大学教授[6]相愛大学(相愛女子大学)講師[5]を務め、増田いずみ永井和子、佐藤ひさら、本島阿佐子[6]等の優秀な門下生を数多く育てた。

2021年7月25日、老衰の為に死去[3]。94歳没。

受賞・栄典


  1. ^ a b c d e 会員詳細”. 日本藝術院. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月4日閲覧。
  2. ^ a b c d e コトバンク. 伊藤京子.
  3. ^ a b "ソプラノ歌手の伊藤京子さん死去、94歳…戦後を代表するプリマドンナの一人". Yomiuri ONLINE. 讀賣新聞社. 30 July 2021. 2021年8月2日閲覧
  4. ^ 大蔵省印刷局 編「入学許可」『官報』4888号、日本マイクロ写真、1943年5月3日、55頁。NDLJP:2961393https://dl.ndl.go.jp/pid/2961393/1/12 
  5. ^ a b c d e f g h 音楽年鑑 1970.
  6. ^ a b c d e 日本人オペラ名鑑 ソプラノ”. 2020年2月19日閲覧。
  7. ^ a b 伊藤京子”. 昭和音楽大学オペラ情報センター. 2020年2月19日閲覧。
  8. ^ a b c 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団第128回(2003年)定期演奏会パンフレット
  9. ^ 毎日芸術賞」『音楽年鑑 昭和40年版』音楽之友社、1964年、165頁。NDLJP:2526518https://dl.ndl.go.jp/pid/2526518/1/122 
  10. ^ ヴェルディ生誕150年記念公演 歌劇「椿姫」(1963年7月13日)”. 東京文化会館 アーカイブ. 2023年8月8日閲覧。
  11. ^ 芸術選奨歴代受賞者一覧(昭和25年度~令和4年度)”. 芸術選奨. 文化庁. 2023年8月8日閲覧。
  12. ^ 文化庁 編「芸術文化の振興 芸術選奨決まる 小山祐士(演劇)・伊藤京子(音楽)氏ら22氏」『文化庁月報』7号、ぎょうせい、1969年3月、5-6頁。NDLJP:2802865https://dl.ndl.go.jp/pid/2802865/1/3 
  13. ^ 芸能学会 編「第12回『毎日芸術賞』」『芸能』 13巻、2号、芸能発行所、1971年2月、72-73頁。NDLJP:2276339https://dl.ndl.go.jp/pid/2276339/1/38 
  14. ^ 中日文化賞 受賞者一覧”. 中日新聞. 2022年9月14日閲覧。
  15. ^ ミュージック 伊藤京子”. Amazon. 2020年2月19日閲覧。
  16. ^ 二期会のアーティスト 名誉会員”. 東京二期会. 2020年2月19日閲覧。
  17. ^ これまでのコンクール”. 静岡国際オペラコンクール. 2020年2月20日閲覧。


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