人種 人種の概要

人種

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/12 07:40 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
ハクスリーによる人種区分 (1870年)
ネグロイド人種コーカソイド人種 オーストラロイド人種モンゴロイド人種
  モンゴロイド (A)
  モンゴロイド (B)
  モンゴロイド (C)
  1. 現生人類を骨格・皮膚・毛髪などの遺伝的・形質的特徴によって区分した人の自然的な集団を指す[1]。生物学的な区分としてコーカソイド(白人)・モンゴロイド(黄人)・ニグロイド(黒人)、オーストラロイド(オーストラリア先住民)などがあるが、近年は人種主義的であるとの批判もあり、それへの反論も提出されるなど議論が続いている(後述)。英語 raceの日本語訳語でもある。この場合の「種」は生物学的な(species)とは異なるが、日本語では同じ漢字表記なので留意する必要がある[2]。また1844年頃に成立したとされる『随筆百草』には「亜伊能(アイヌ)人種」という用例がある[1]
  2. 人を地位、職業、環境などによる生活習慣や気質のちがいによって分けたもの[1]
  3. 人類のたね[1]。人類の元となるもの。始祖。また、人類[1]日本語としての用例は古く、1358年頃に成立したとされる「神道集」に「神明国を守る時は、人種繁昌し天下迸れり」とある[1] 〔法苑珠林‐一〕玉塵抄(1563)などにも用例がある。
  4. その場にいる人数。また、役に立てられる人数。人材[1]落窪物語平家物語に用例がある[1]
  5. 血筋。血統[1]

などを意味する言葉である。




  1. ^ a b c d e f g h i 精選版 日本国語大辞典小学館
  2. ^ 人種は生物学的な亜種ではなく、現生するヒトは、遺伝的に、種や亜種に値する程の差異は存在しないとされる。この場合の「種」は、生物学の概念としての「種」と混同してはならない。英語では、生物学的な「種」は speciesであり、人種はraceであり、両者はまったく異なる単語である。にもかかわらず、日本語では同じ「種」という訳語が採用されているので、両者が混同されやすい。生物学における「種」が適応されるのは、ホモ・サピエンス全体であり、そこには現生人類に加えて、ネアンデルタール人なども含まれる。「人種」の「種」が意図しているのは、あくまでも現生人類を、さらに細かく形質的特徴によって区分する試みである。しかも、この区分の基準は、時代や社会によって異なる流動的なものであることに留意する必要がある。
  3. ^ 岩波生物学辞典 第四版
  4. ^ スターン, C『人類遺伝学』田中克己訳、岩波書店、1952年。原著The Principles of Human Geneticsは、ドイツ生まれのアメリカの遺伝学者カート・スターン英語版の1949年の著作。
  5. ^ 他の生物における亜種に該当する。
  6. ^ 竹沢泰子人種とは何か考える
  7. ^ 竹沢泰子『人種概念の普遍性を問う』他
  8. ^ 「19世紀フランス人種思想のなかのアラブ人」杉本淑彦、2004年、『フォーラム 白人性と帝国』
  9. ^ 福澤諭吉『掌中萬國一覧』1869年
  10. ^ Carleton S. Coon, The Origin of Races, 1962.
  11. ^ 浦野茂「類型から集団へ」『概念分析の社会学─社会的経験と人間の科学』酒井泰斗, 浦野茂, 前田泰樹, 中村和生、ナカニシヤ出版、2009年。
  12. ^ クロード・レヴィ=ストロース 荒川幾男訳 (2008) [1952]. 人種と歴史 (新装版). みすず書房 
  13. ^ a b Leda Cosmides,John Tooby,Robert Kurzban Perceptions of race TRENDS in Cognitive Sciences Vol.7 No.4 April 2003
  14. ^ 斎藤成也人種よさらば
  15. ^ 竹沢泰子『人種概念の普遍性を問う』他
  16. ^ 山口敏「「人種」は虚構か」自然史学会連合 エッセイ
  17. ^ スティーブン・ピンカー 『人間の本性を考える 下』 第8章 「もし生まれついての差異があるのならば……」
  18. ^ High resolution of human evolutionary trees with polymorphic microsatellites. Nature 368,455-457
  19. ^ SCIENCE VOL 319 Worldwide Human Relationships Inferred from Genome-Wide Patterns of Variation
  20. ^ “Special Feature: The Neandertal Genome”. Science (アメリカ科学振興協会). (5 2010). http://www.sciencemag.org/special/neandertal/ 2010年8月12日閲覧。.  アブストラクト和訳PDF
  21. ^ Yuan, Dejian; Lei, Xiaoyun; Gui, Yuanyuan; Wang, Mingrui; Zhang, Ye; Zhu, Zuobin; Wang, Dapeng; Yu, Jun et al. (2019-06-09). “Modern human origins: multiregional evolution of autosomes and East Asia origin of Y and mtDNA” (英語). bioRxiv: 101410. doi:10.1101/101410. https://www.biorxiv.org/content/10.1101/101410v6. 
  22. ^ Chen, Hongyao; Zhang, Ye; Huang, Shi (2020-03-11). “Ancient Y chromosomes confirm origin of modern human paternal lineages in Asia rather than Africa” (英語). bioRxiv: 2020.03.10.986042. doi:10.1101/2020.03.10.986042. https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.03.10.986042v1. 
  23. ^ 崎谷満(2009)『新日本人の起源』勉誠出版
  24. ^ 崎谷満(2009)『DNA・考古・言語の学際研究が示す 新・日本列島史』勉誠出版
  25. ^ The Evolution of Human Genetic and Phenotypic Variation in Africa
  26. ^ Robert Kurzban, John Tooby, and Leda Cosmides Can race be erased? Coalitional computation and social categorization
  27. ^ Jonathan Kahn (August 2007). “Race in Bottle”. SCIENTIFIC AMERICAN. https://nikkeibook.com/science/english_read/bn200711.html. 
  28. ^ Kaiser Health Disparities Report: A Weekly Look At Race, Ethnicity And Health, Science & Medicine NitroMed To End Promotion of Heart Failure Medication Specifically Approved for Blacks”. kaisernetwork.org. 2010年1月22日閲覧。





人種と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「人種」の関連用語

人種のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



人種のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの人種 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2021 Weblio RSS