人工知能の歴史 HAL 9000 はどこに? 2001年前後

人工知能の歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/02 23:19 UTC 版)

HAL 9000 はどこに? 2001年前後

1968年、アーサー・C・クラークスタンリー・キューブリックは、2001年には人間並みか人間を越えた知性を持ったマシンが存在するだろうと想像した。彼らが創造したHAL 9000は、当時のAI研究者が2001年には存在するだろうと予測していたものだった[161]

マービン・ミンスキーは、「そこで問題は、なぜ我々は2001年になってもHALを実現していないのかだ」と問題提起した[162]。ミンスキーはAIの中心的課題(例えば常識推論英語版)が無視され、多くの研究者がニューラルネットワーク遺伝的アルゴリズムの商用アプリケーションを追求しているのが原因だと信じている。一方ジョン・マッカーシーはいまだに条件付与問題英語版を非難している[163]レイ・カーツワイルはコンピュータの性能がまだ十分ではないからだと考え、ムーアの法則から人間並みの知能を持った機械が出現するのは2029年だと予測している[164]ジェフ・ホーキンスは、ニューラルネットワークの研究が人間の大脳皮質の基本的性質を無視し、簡単な問題を解くことに成功した簡単なモデルを好む傾向があると主張している[165]。他にも様々な説明があり、それぞれに対応して進行中の研究計画が存在する。

ディープラーニングに向けた準備

2000年に制限ボルツマンマシンやコントラスティブ・ダイバージェンスの提案が行われた。これらの提案は、2006年にディープラーニングの発明に向かう道筋を作った。

第3回AIブーム: ディープラーニングの時代 2006年−

2005年、遅くとも2045年には人工知能が知識・知能の点で人間を遥かに超越し、科学技術の進歩を主体的に担い世界を変革する技術的特異点(シンギュラリティ)が訪れているとする説をレイ・カーツワイルが著作で発表し物議を醸した。

2006年ジェフリー・ヒントンによりオートエンコーダを利用したディープラーニングが発明された。この発明は人手を介さず特徴量を抽出できる点で、人間による知識表現の必要が無くなり、人工知能における大きなブレイクスルーとなった。この瞬間、長らく暗黒時代を迎えていたコネクショニズムが突如として復活することになった。同時に、人間が知識表現を行うことで生じていた記号接地問題も解決された。

2010年には、インターネットを流れるデータ転送量の増大を受けて、ビッグデータという用語が提唱された。

自動運転研究の進展

2010年代になると自動車や航空機での完全自動運転が実現可能と目されるようになり、自動車を中心に研究が盛んになった。商業販売を目指して公道走行試験が続き、限定的なオートクルーズ機能を持つ車も現れた。

また軍事利用の可能性についても議論されるようになった(この時代にも既に各国は無人戦闘機UCAV、無人自動車ロボットカーを運用していたが、遠隔操作であり完全な自動化には至っていなかった。UCAVは利用されているが、一部操作は地上から行っている)。日本ではP-1(哨戒機)のように戦闘指揮システムに支援用の人工知能が搭載された。

2016年6月、米シンシナティ大学の研究チームが開発した戦闘機操縦用のAIプログラム「ALPHA」が、元米軍パイロットとの模擬空戦で一方的に勝利したと発表された。AIプログラムは遺伝的アルゴリズムファジィ制御を使用しており、アルゴリズムの動作に高い処理能力は必要とせず、Raspberry Pi上で動作可能[166][167]

第3次人工知能ブーム

2012年の物体の認識率を競うILSVRCにおける、GPU利用による大規模ディープラーニング(ジェフリー・ヒントン率いる研究チームがAlex-netで出場した)の大幅な躍進、同年のGoogleによるディープラーニングを用いたYouTube画像からの猫の認識成功の発表により、世界各国において再び人工知能研究に注目が集まり始めた。この社会現象は第3次人工知能ブームと呼ばれる。その後、ディープラーニングの研究の加速と急速な普及を受けて、レイ・カーツワイル2005年に提唱していた技術的特異点という概念は、急速に世界中の識者の注目を集め始めた。

2013年国立情報学研究所[168]富士通研究所の研究チームが人工知能「東ロボくん」で東京大学入試の模擬試験に挑んだと発表した。数式の計算や単語の解析にあたる専用プログラムを使い、実際に受験生が臨んだ大学入試センター試験と東大の2次試験の問題を解読した。代々木ゼミナールの判定では「東大の合格は難しいが、私立大学には合格できる水準」だった。しかし2016年11月、「東ロボくん」は東大合格を諦めるとの報道があった。[169]

2014年、弱いAI「Eugene」が英国のレディング大学で行われたイベントで33%の試験官に人間であると判定されチューリングテストに合格。しかし13歳で英語が母国語でないという設定から物議をかもす。[170]

2014年には、1990年代からシリコンバレーにて医療用システムの研究開発を行い、2010年代からは日本でスーパーコンピュータの研究開発を推進している斎藤元章により、特異点に先立ち、オートメーション化とコンピューター技術の進歩により衣食住の生産コストがゼロに限りなく近づくというプレ・シンギュラリティという概念も提唱された。

ジェフ・ホーキンスが独自の理論に基づき、人工知能の実現に向けて研究を続けた。ジェフ・ホーキンスは、著書『考える脳 考えるコンピューター』の中で自己連想記憶理論という独自の理論を展開している。

ロボット向け人工知能としては、MITコンピュータ科学・人工知能研究所のロドニー・ブルックスが提唱した包摂アーキテクチャという理論が登場している。これは従来型の「我思う、故に我あり」の知が先行する人工知能ではなく、体の神経ネットワークのみを用いて環境から学習する行動型システムを用いている。これに基づいたゲンギスと呼ばれる六本足のロボットは、いわゆる「脳」を持たないにも関わらず、まるで生きているかのように行動する。

実用化の波

2016年3月、米グーグルの子会社DeepMindが作成した囲碁対戦用AI「AlphaGo」が人間のプロ囲碁棋士に勝利。

2016年10月、DeepMindが入力された情報の関連性を導き出し仮説に近いものを導き出す人工知能技術「ディファレンシャブル・ニューラル・コンピューター」を発表。[171]

2016年10月、Microsoftの開発する音声認識ソフトの聞き取りエラー率が人間並みになったと発表。[172]

2016年11月、DeepMindが大量のデータが不要の「ワンショット学習」を可能にする深層学習システムを開発。[173]

2016年11月、DeepMindがAIの学習を従来比で10倍高速化させる新手法を発表。[174]

2016年11月、ニューラル機械翻訳システムGoogle Neural Machine Translationが翻訳にあたって独自に普遍的な言語を作成しており、それに基づいて学習していない言語も翻訳できるという論文が発表される。[175]

2017年1月、初歩的な自己改良プログラムが成功しているとのレポートをMITが公表。[176]

2017年3月、DeepMindがニューラルネットワークが持つ欠陥「破滅的忘却」を回避するアルゴリズムを開発。[177]

2017年6月、DeepMindが関係推論のような人間並みの認識能力を持つシステムを開発。[178]

2017年6月、Facebookが開発したチャットボット同士に会話させていたところAIが英語を基にした独自の言語を生み出したと発表。[179]

2017年8月、DeepMindが記号接地問題(シンボルグラウンディング問題)を解決した[180]

2010年代後半には、深層学習の実用化成功により、AIの文字を新聞で見かけない日がないほどのAIブームが再来し、企業も人工知能という言葉を積極的に使っている。最終的には人間が生み出した知性が宇宙を満たし、情報処理が物理法則までも支配するというシンギュラリティ仮説や労働が不要の「瑞穂の国」が出現するというプレ・シンギュラリティ仮説が一定の支持を集めるなど、AIに対する期待は高まった。一方でAIによるディストピア論や、現状はAIに対する期待に技術が追い付いていないAIバブルだと批判する声もあった。

デミス・ハサビスは「AIの歴史は誤ったはしごに登っては下りるの繰り返しだった。 『正しいはしご』にたどり着いたのは、大きい」と、AIの冬が再び訪れない可能性に言及した。[181]

医療分野では、患者の大量の医療記録をAIに学習させる事で自殺願望があるかどうかを80%以上の精度で特定できるという研究結果がいくつかあり、AIをセラピストのように人を救う事に活用できないか模索されている[182]

2018年8月31日、原油高が大きな負担となっていたJALがNECに開発を依頼して新たにAI支援による旅客システムを導入し、約50年続けてきた人間の経験に基づく旅客システム運用を取り止めたことで、空席を殆ど0にまで削減することに成功し、大幅に利益率を向上させた事例が報告された[183]。この事例はディープラーニング以後のAIが絶大な社会的インパクトをもたらす根拠となる事例と言える。

画像生成AIの隆盛

2022年4月にOpenAIから画像生成AIの一種であるDALL-Eが公開される。

2022年7月、Midjourneyのオープンベータ版が公開され、条件次第で極めて人間に近い、あるいは上回る水準でのイラスト生成が簡単に可能だと世界的な話題となる。人間の参加する絵画コンテストにてMidjourney製のイラストが優勝する事態[184]も起きる。

2022年8月にStable Diffusionがオープンソースとして公開。 2022年10月にNovelAIの日本風イラストに強い画像生成機能が公開され、利用するユーザーの増加に伴い日本のpixivFANZA等が対応。

2022年以前には画像認識やカメラ補正などソフトウェアの一部として既に高度なAI技術が利用されていたが、「絵を描く」というそれまでAIの苦手分野だと予想されてきた分野に飛躍的な成果が表れたことで生成AI(ジェネレーティブAI)に対し大きく注目が集まった。

また、「AIがイラストレーターの仕事を奪う」「著作権の侵害」とAIアートへの反発も話題となる。2023年、電子情報通信学会は「生成系AIの研究をやみくもに停止すべきではない」と声明を発表[185]

ChatGPTの登場

2020年OpenAIより自然言語処理モデルであるGPT-3が公開される。2022年11月にChatGPTが公開されると、世界的な関心を集めた。対話型の生成AIであるChatGPTはプログラミングを含む多種多様な用途・業務への応用が可能であり、これを利用して論文を書く例も現れている。

2023年2月、MicrosoftMicrosoft Bingにネット検索と連動可能なAIチャット機能を追加。世界初の対話型AIを搭載する検索エンジンとなった。

2023年3月、GPT-4に米国の模擬司法試験問題を解かせたところ上位10%に匹敵する成績を出した。日本の司法試験でも合格は厳しいがそれなりに高い正答率を示している[186][187][188]

脚注

  1. ^ McCorduck 2004.
  2. ^ 例えば Kurzweil (2005) では、2029年までに人間並みの知性を持つマシンが出現すると主張している。
  3. ^ Turing 1950, p. 460.
  4. ^ McCorduck 2004, pp. 5–35.
  5. ^ McCorduck 2004, p. 5; Russell & Norvig 2003, p. 939
  6. ^ O'Connor 1994.
  7. ^ McCorduck 2004, pp. 13–14.
  8. ^ Buchanan 2005, p. 50.
  9. ^ McCorduck 2004, pp. 15–16.
  10. ^ McCorduck 2004, pp. 17–25.
  11. ^ Butler 1863.
  12. ^ Needham 1986, p. 53.
  13. ^ McCorduck 2004, p. 6.
  14. ^ Nick 2005.
  15. ^ McCorduck 2004, p. 17; Levitt 2000
  16. ^ McCorduck 2004, p. 8 における引用。 Crevier 1993, p. 1 と McCorduck 2004, pp. 6–9 では神聖な彫像について論じている。
  17. ^ 他の重要なオートマタとしては、ハールーン・アッ=ラシードが作ったもの(McCorduck 2004, p. 10)、ジャック・ド・ヴォーカンソンが作ったもの(McCorduck 2004, p. 16)、レオナルド・トーレス・ケベードが作ったもの(McCorduck 2004, pp. 59–62) などがある。
  18. ^ a b c d Berlinski 2000.
  19. ^ Cfr. Carreras Artau, Tomás y Joaquín. Historia de la filosofía española. Filosofía cristiana de los siglos XIII al XV. Madrid, 1939, Volume I
  20. ^ Bonner, Anthonny, The Art and Logic of Ramón Llull: A User's Guide, Brill, 2007.
  21. ^ Anthony Bonner (ed.), Doctor Illuminatus. A Ramon Llull Reader (Princeton University 1985). Vid. "Llull's Influence: The History of Lullism" at 57-71
  22. ^ 17世紀の哲学者とAI:
  23. ^ ホッブズとAI:
  24. ^ ライプニッツとAI:
  25. ^ ラムダ計算LISP(AIでよく使われていた重要な言語)の着想の元になっており、特にAIにおいて重要である。(Crevier 1993, pp. 190 196, 61)
  26. ^ チューリングマシン: McCorduck 2004, pp. 63–64; Crevier 1993, pp. 22–24; Russell & Norvig 2003, p. 8 および Turing 1936 を参照
  27. ^ Menabrea 1843.
  28. ^ McCorduck 2004, pp. 61–62, 64–66; Russell & Norvig 2003, pp. 14–15
  29. ^ McCorduck 2004, pp. 76–80.
  30. ^ 各節の開始年と終了年は、Crevier 1993Russell & Norvig 2003, p. 16−27 による。テーマ、トレンド、プロジェクトについては、最も重要な仕事がされた時期に対応した節で扱っている。
  31. ^ McCorduck 2004, pp. 51–57, 80–107; Crevier 1993, pp. 27–32; Russell & Norvig 2003, pp. 15, 940; Moravec 1988, p. 3; Cordeschi, 2002 & Chap. 5
  32. ^ McCorduck 2004, p. 98; Crevier 1993, pp. 27−28; Russell & Norvig 2003, pp. 15, 940; Moravec 1988, p. 3; Cordeschi, 2002 & Chap. 5
  33. ^ McCorduck 2004, pp. 51–57, 88–94; Crevier 1993, p. 30; Russell & Norvig 2003, p. 15−16; Cordeschi, 2002 & Chap. 5; McCullough & Pitts 1943
  34. ^ McCorduck 2004, p. 102; Crevier 1993, pp. 34−35; Russell & Norvig 2003, p. 17
  35. ^ "A Brief History of Computing" at AlanTuring.net.
  36. ^ Schaeffer, Jonathan. One Jump Ahead:: Challenging Human Supremacy in Checkers, 1997,2009, Springer, ISBN 978-0-387-76575-4. Chapter 6.
  37. ^ McCorduck 2004, pp. 70−72; Crevier 1993, p. 22−25; Russell & Norvig 2003, pp. 2−3 and 948; Haugeland 1985, pp. 6−9; Cordeschi 2002, pp. 170–176; Turing 1950
  38. ^ Norvig & Russell (2003, p. 948) では、チューリングが論文が発表されて以来数年間のAIに対する全ての主な反論に答えたと主張している。
  39. ^ McCorduck 2004, pp. 137–170; Crevier 1993, pp. 44–47
  40. ^ McCorduck 2004, pp. 123–125; Crevier 1993, pp. 44−46; Russell & Norvig 2003, p. 17
  41. ^ Crevier 1993, p. 46 と Russell & Norvig 2003, p. 17での引用
  42. ^ Russell & Norvig 2003, p. 947,952.
  43. ^ McCorduck 2004, pp. 111–136; Crevier 1993, pp. 49–51; Russell & Norvig 2003, p. 17
  44. ^ McCarthy et al. 1955.
  45. ^ Crevier (1993, p. 48) でCrevierは「(この提案書が)後に "physical symbol systems hypothesis"(物理記号システム仮説)と呼ばれるようになった」と記している。物理記号システム英語版仮説はニューウェルサイモンGPSについての論文(Newell & Simon 1963)で明確化し名付けたものである。その中では「機械」をより具体的に記号を操作するエージェントと定義している。
  46. ^ McCorduck (2004, pp. 129–130) では、ダートマス会議参加者が最初の20年間のAI研究で重要な役割を果たしたことを論じ、彼らを "invisible college" と呼んでいる。
  47. ^ 「誓うことはできないが、私はそれまでその言葉を見たことがなかった」とマッカーシーは1979年、パメラ・マコーダック英語版に語った(McCorduck 2004, p. 114)。一方CNETのインタビューでは率直に「私がその用語を考案した」と述べている(Skillings 2006)。
  48. ^ Crevier (1993, pp. 49) で「この会議が一般的にこの新たな科学領域の公式な誕生日と認められている」と記している。
  49. ^ Russell と Norvig は「コンピュータがずば抜けて賢いことをしたときはいつでも驚異的だった」と記している。Russell & Norvig 2003, p. 18
  50. ^ Crevier 1993, pp. 52−107; Moravec 1988, p. 9; Russell & Norvig 2003, p. 18−21
  51. ^ McCorduck 2004, p. 218; Crevier 1993, pp. 108−109; Russell & Norvig 2003, p. 21
  52. ^ Crevier 1993, pp. 52−107; Moravec 1988, p. 9
  53. ^ McCorduck 2004, pp. 247–248; Russell & Norvig 2003, pp. 59−61
  54. ^ McCorduck 2004, p. 246; Russell & Norvig 2003, pp. 21−22
  55. ^ McCorduck 2004, pp. 245–250; Crevier 1993, p. GPS?; Russell & Norvig 2003, p. GPS?
  56. ^ Crevier 1993, pp. 51−58, 65−66; Russell & Norvig 2003, pp. 18−19
  57. ^ McCorduck 2004, pp. 268–271; Crevier 1993, pp. 95−96; Moravec 1988, pp. 14−15
  58. ^ McCorduck 2004, p. 286; Crevier 1993, pp. 76−79; Russell & Norvig 2003, p. 19
  59. ^ Crevier 1993, pp. 79−83.
  60. ^ Crevier 1993, pp. 164−172.
  61. ^ McCorduck 2004, pp. 291–296; Crevier 1993, pp. 134−139
  62. ^ McCorduck 2004, pp. 299–305; Crevier 1993, pp. 83−102; Russell & Norvig 2003, p. 19; Copeland 2000
  63. ^ McCorduck 2004, pp. 300–305; Crevier 1993, pp. 84−102; Russell & Norvig 2003, p. 19
  64. ^ Simon & Newell 1958, p. 7−8(Crevier 1993, p. 108にて引用)
  65. ^ Russell & Norvig 2003, p. 21.
  66. ^ Simon 1965, p. 96(Crevier 1993, p. 109にて引用)
  67. ^ Minsky 1967, p. 2(Crevier 1993, p. 109にて引用)
  68. ^ ミンスキーはこれが誤った引用だと強く主張している。詳しくは McCorduck 2004, pp. 272–274; Crevier 1993, p. 96; Darrach 1970 を参照
  69. ^ Crevier 1993, pp. 64−65.
  70. ^ Crevier 1993, p. 94.
  71. ^ Howe 1994.
  72. ^ McCorduck 2004, p. 131; Crevier 1993, p. 51. McCorduck はまた、1956年のダートマス会議参加者の指示で資金提供が行われたと指摘している。
  73. ^ Crevier 1993, p. 65.
  74. ^ Crevier 1993, pp. 68−71.
  75. ^ Crevier 1993, pp. 100−144; Russell & Norvig 2003, pp. 21−22
  76. ^ a b McCorduck 2004, pp. 104−107; Crevier 1993, pp. 102−105; Russell & Norvig 2003, p. 22
  77. ^ Crevier 1993, pp. 163−196.
  78. ^ Crevier 1993, p. 146.
  79. ^ Russell & Norvig 2003, pp. 20−21.
  80. ^ Crevier 1993, pp. 146−148; Buchanan 2005, p. 56: 「初期のプログラムは性能とメモリ容量の限界から必然的に対象範囲を狭くせざるを得なかった」
  81. ^ Moravec 1976. マッカーシーSAILで同僚として働いていたころからモラベックとは常に意見が合わなかった。彼はCNETのインタビューで「50年前ならマシンの能力が低すぎると言っただろうが、30年前ならマシン性能が真の問題とは言えなかった」と述べている。(Skillings 2006)
  82. ^ Hans Moravec, ROBOT: Mere Machine to Transcendent Mind 
  83. ^ Russell & Norvig 2003, pp. 9, 21−22; Lighthill 1973
  84. ^ McCorduck 2004, pp. 300 & 421; Crevier 1993, pp. 113−114; Moravec 1988, p. 13; Lenat & Guha 1989, (Introduction); Russell & Norvig 2003, p. 21
  85. ^ McCorduck 2004, p. 456; Moravec 1988, pp. 15−16
  86. ^ McCarthy & Hayes 1969; Crevier 1993, pp. 117−119
  87. ^ McCorduck 2004, pp. 280–281; Crevier 1993, p. 110; Russell & Norvig 2003, p. 21. NRC 1999 では "Success in Speech Recognition" とされている。
  88. ^ Crevier 1993, p. 117; Russell & Norvig 2003, p. 22; Howe 1994; Lighthill 1973
  89. ^ Russell & Norvig 2003, p. 22; Lighthill 1973. ジョン・マッカーシーLighthill report のレビューで反論として「組合せ爆発問題はAI研究の当初からわかっていたことだ」と記している。
  90. ^ Crevier 1993, pp. 115−116. 他の見方として、McCorduck 2004, pp. 306–313 や NRC 1999 では "Success in Speech Recognition" としている。
  91. ^ Crevier 1993, p. 115. モラベックは「DARPAとの当初の約束がそもそも楽観的すぎた。もちろん実際の成果は、そのかなり手前で止まった状態だった。しかし、彼らは次の提案で前回より控えめに約束することはできないと考え、さらに多くのことを約束した」と述べている。
  92. ^ NRC 1999 では "Shift to Applied Research Increases Investment" と題している。自律式戦車は失敗したが、戦闘指揮システム(DART)は大いに成功を収め、湾岸戦争で威力を発揮した。
  93. ^ Crevier 1993, p. 22; Russell & Norvig 2003, pp. 949−950; Hofstadter 1979, pp. 471−477; Lucas 1961
  94. ^ "Know-how" はドレイファスの用語。ドレイファスは "knowing how" と "knowing that" を区別しており、ハイデッガーの「用具的存在」と「客体的存在」の区別の現代版である。 (Dreyfus & Dreyfus 1986)
  95. ^ McCorduck 2004, pp. 211−239; Crevier 1993, pp. 120−132; Russell & Norvig 2003, pp. 950−952; Dreyfus 1965; Dreyfus 1972
  96. ^ McCorduck 2004, pp. 443−445; Crevier 1993, pp. 269−271; Russell & Norvig 2004, pp. 958−960; Searle 1980
  97. ^ Crevier 1993, p. 143 での引用
  98. ^ Crevier 1993, p. 122 での引用
  99. ^ 「私は、ドレイファスと一緒に昼食をとるAIコミュニティの唯一のメンバーとなった。そして私は意図的に、彼らのやり方が人を扱う方法ではなかったことを明らかにした」 ジョセフ・ワイゼンバウムCrevier 1993, p. 123 での引用
  100. ^ McCorduck 2004, pp. 356−373; Crevier 1993, pp. 132−144; Russell & Norvig 2003, p. 961; Weizenbaum 1976
  101. ^ McCorduck 2004, p. 51; Russell & Norvig 2003, pp. 19, 23
  102. ^ McCorduck 2004, p. 51; Crevier 1993, pp. 190−192
  103. ^ Crevier 1993, pp. 193−196.
  104. ^ Crevier 1993, pp. 145−149, 258−63.
  105. ^ Wason (1966) では、完全に抽象的な問題を解くことが不得意でも、直観的な社会的知性を使えるように問題文を書き換えると、劇的に成績が向上することを示した。Tversky, Slovic & Kahnemann (1982) では、人間は不確かな推論を伴う初歩的な問題も苦手だということを示した。ロッシュの業績は Lakoff (1987) で紹介されている。
  106. ^ マッカーシーの考え方の初期の例はサイエンス誌の記事に見られ、彼は「それがAIだ。だから我々は心理学的なリアルさを気にしていない」と述べている(Kolata 1982)。最近では AI@50英語版 会議で「人工知能は定義上、人間の知能のシミュレーションではない」と述べている(Maker 2006)。
  107. ^ Crevier 1993, pp. 175.
  108. ^ Neat vs. scruffy: McCorduck 2004, pp. 421–424 では1984年の論争を取り上げている。Crevier 1993, pp. 168 ではシャンクが初めてそれらの語を使ったことを示している。
  109. ^ Minsky 1974.
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  129. ^ McCorduck 2004, p. 435 では、失敗の制度的理由を挙げている。Crevier 1993, pp. 204−208 では、学習や更新といったメンテナンスの困難さを指摘している。Lenat & Guha 1989, Introduction は条件付与の脆弱さと無力さを強調している。
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  133. ^ Moravec (1988, p. 20) "I am confident that this bottom-up route to artificial intelligence will one date meet the traditional top-down route more than half way, ready to provide the real world competence and the commonsense knowledge that has been so frustratingly elusive in reasoning programs. Fully intelligent machines will result when the metaphorical golden spike is driven uniting the two efforts."
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  142. ^ Kurzweil 2005, p. 274 ではコンピュータチェスの改良について「コンピュータ・ハードウェアの力ずくの拡張でのみ制御される」と記している。
  143. ^ Ferranti Mark 1 のサイクルタイムは1.2ミリ秒で、833FLOPSに相当する。ディープ・ブルーは 11.38GFLOPS(これにはディープ・ブルーのチェス専用ハードウェアを考慮していない)である。これらから大まかに計算すると 107 倍となる。
  144. ^ McCorduck 2004, pp. 471–478; Russell & Norvig 2003, p. 55 では "The whole-agent view is now widely accepted in the field" と記している。知的エージェントのパラダイムはAIの教科書でも採り上げられており、例えば以下がある。Russell & Norvig 2003, pp. 32−58, 968−972; Poole, Mackworth & Goebel 1998, pp. 7−21
  145. ^ カール・ヒューイットアクターモデルは知的エージェントの先行例である。(Hewitt, Bishop & Steiger 1973); Doyle (1983)Minsky (1986)でも "agent" という言葉を使っている。モジュール化の提案としては他にロドニー・ブルックス包摂アーキテクチャオブジェクト指向プログラミングなどがある。
  146. ^ a b Russell & Norvig 2003, pp. 27, 55.
  147. ^ これが21世紀に入って最も広く受け入れられている教科書での人工知能の定義である。例えば、次がある。Russell & Norvig 2003, p. 32; Poole, Mackworth & Goebel 1998, p. 1
  148. ^ McCorduck 2004, p. 478.
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