井上靖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/31 05:27 UTC 版)
年譜
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- 1907年(明治40年)5月6日 - 北海道上川郡旭川町(現:旭川市)に軍医・井上隼雄と八重の長男として生まれる。井上家は静岡県伊豆湯ヶ島(現在の伊豆市)で代々続く医家である。父・隼雄は現在の伊豆市門野原の旧家出身であり井上家の婿である。
- 1908年(明治41年) - 父が韓国に従軍したので母の郷里・静岡県伊豆湯ヶ島(現在の伊豆市湯ケ島)へ戻る。
- 1912年(大正元年) - 両親と離れ湯ヶ島で戸籍上の祖母かのに育てられる。
- 1914年(大正3年) - 湯ヶ島尋常小学校(後の伊豆市立湯ヶ島小学校。現在は閉校)に入学。
- 1920年(大正9年)2月 - 浜松尋常高等小学校(現:浜松市立元城小学校)に編入学。同年4月、静岡県浜松師範学校附属小学校高等科(現:静岡大学教育学部附属浜松中学校)に入学。なお入学前に浜松中学を受験するも落第。
- 1921年(大正10年) - 静岡県立浜松中学校(現:静岡県立浜松北高等学校)に首席で入学。
- 1922年(大正11年) - 静岡県立沼津中学校(現:静岡県立沼津東高等学校)に転入。
- 1927年(昭和2年) - 石川県金沢市の第四高等学校理科(現:金沢大学理学部)に入学。柔道部に入る。
- 1929年(昭和4年) - 柔道部を退部、文学活動を本格化。
- 1930年(昭和5年) - 第四高等学校理科を卒業。井上泰のペンネームで北陸四県の詩人が拠った誌雑誌『日本海詩人』に投稿、詩作活動に入る。九州帝国大学法文学部(現:九州大学文学部)英文科へ入学する(福岡市中央区唐人町の素人下宿に棲む)。
- 1932年(昭和7年) - 九州帝大中退。京都帝国大学文学部哲学科へ入学。
- 1935年(昭和10年) - 京都帝大教授・足立文太郎の娘ふみと結婚。
- 1936年(昭和11年) - 京都帝大卒業[2]。『サンデー毎日』の懸賞小説で入選(千葉亀雄賞)し、それが縁で毎日新聞大阪本社へ入社。学芸部に配属される。日中戦争のため召集を受け出征するが、翌年には病気のため除隊され、学芸部へ復帰する。なお部下に山崎豊子がいた。
- 戦後は学芸部副部長を務め、囲碁の本因坊戦や将棋の名人戦の運営にもかかわる。
- 1950年(昭和25年) - 『闘牛』で第22回芥川賞を受賞。
- 1951年(昭和26年) - 毎日新聞社を退社。以後創作の執筆と取材講演のための旅行が続く。
- 1955年(昭和30年) - 講演のため旭川を訪れる。短編「姨捨」発表。
- 1960年(昭和35年) - ローマ五輪の取材をする。
- 1964年(昭和39年) - 日本芸術院会員となる。
- 1976年(昭和51年) - 文化勲章受章。
- 1982年(昭和57年) - 以降、世界平和アピール七人委員会の委員を務める。
- 1988年(昭和63年) - ならシルクロード博覧会総合プロデューサーを務める。
- 1991年(平成3年)1月29日 - 急性肺炎のため東京都中央区の国立がんセンターで死去[1][3][4]。享年83。戒名は峯雲院文華法徳日靖居士。墓所は静岡県伊豆市、葬儀委員長は司馬遼太郎。
- 2007年(平成19年) - 生誕100周年を記念して『風林火山』が大河ドラマとして放送された。
注釈
出典
- ^ a b “史上初の大調査 著名人100人が最後に頼った病院 あなたの病院選びは間違っていませんか”. 現代ビジネス (2011年8月17日). 2019年12月22日閲覧。
- ^ 『京都帝国大学一覧 昭和11年度』京都帝国大学、1936年、468頁。
- ^ 服部敏良『事典有名人の死亡診断 近代編』付録「近代有名人の死因一覧」(吉川弘文館、2010年)5頁
- ^ 岩井寛『作家の臨終・墓碑事典』(東京堂出版、1997年)38頁
- ^ “偕成社文庫100本ノック37『しろばんば』”. スタッフ通信. 偕成社. 2015年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月3日閲覧。
- ^ 「僕にはもったいない 顔紅潮の井上靖さん」『朝日新聞』1976年(昭和51年)10月26日夕刊、3版、8面
- ^ 桐山秀樹, 吉村祐美『軽井沢という聖地』NTT出版、2012年、96頁。ISBN 9784757150812。
- ^ 株式会社ローソンエンタテインメント. “浦城いくよ|プロフィール|HMV&BOOKS online”. HMV&BOOKS online. 2021年10月13日閲覧。
- ^ 株式会社ローソンエンタテインメント. “井上卓也|プロフィール|HMV&BOOKS online”. HMV&BOOKS online. 2021年10月13日閲覧。
- ^ “黒田佳子 おすすめランキング (4作品) - ブクログ”. booklog.jp. 2021年10月13日閲覧。
- ^ 『グッドバイ、マイ・ゴッドファーザー』文藝春秋、1991年、p108-116頁。
- ^ 井上靖、ノーベル賞候補だった 川端康成受賞翌年の1969年朝日新聞2020年1月21日
- ^ “安部公房は受賞寸前だった…ノーベル委員長語る”. YOMIURI ONLINE (2012年3月23日). 2012年3月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年5月5日閲覧。
- ^ “朝日賞 1971-2000年度”. 朝日新聞社. 2022年9月2日閲覧。
- ^ “井上靖『星と祭』復刊プロジェクト”. 2021年3月2日閲覧。
- ^ 「「新青年」展(上) 井上靖の探偵小説」『神奈川新聞』、2021年4月19日。2021年4月19日閲覧。オリジナルの2021年4月20日時点におけるアーカイブ。
- ^ 『井上靖全集 第1巻』新潮社、1995年4月、616頁。
- ^ 『るるぶ滋賀びわ湖'15〰'16』JTBパブリッシング〈るるぶ情報版〉、2015年、51頁。ISBN 9784533101458。
- ^ “文豪の世界への誘い 〜大作家の作品のドラマ化〜 -NHKアーカイブス”. NHK. 2020年6月13日閲覧。
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