二人組
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/21 05:20 UTC 版)
音楽
実演
音楽の上演においては、楽器(声楽を含む)分担の最小単位として二人組という構成が採られる。デュエット(二重唱または二重奏)を行う二人組はデュオ(duo)とも呼ばれる。
クラシック音楽においては、2本の弦楽器を用いる二重奏の楽曲がしばしば見られる。またオペラでは、2人の登場人物の会話などを表現するために二重唱がしばしば用いられる。
ポピュラー音楽の二重唱においては、二人組の構成を継続することが多いが、特定の講演期間あるいは楽曲発表時にのみ二人組を構成する場合もある。また、どちらか一方が楽器(ギターやピアノなど)を演奏しながら二重唱を行う(サイモン&ガーファンクルやチェリッシュなど)という演奏形態も見られる。
このほか、1人が演奏のみを担当し、もう1人が独唱をする形態の二人組も見られる。
20世紀中盤以降のポピュラー音楽においては、主要メンバーが二人組で、他の人(サポートメンバー、スタジオミュージシャン、ゲストミュージシャンなど)を加えて多様な楽器を用いた楽曲を演奏することが多い。(access、B'z、ドリームズ・カム・トゥルーなど)。
制作
ミュージカルやポピュラー音楽の制作においては、作詞と作曲を分担する二人組がしばしば継続的に活動することがある。よく知られた例としては、アメリカのミュージカル分野で活躍したロジャース&ハマースタイン、夫婦で活動する阿木燿子・宇崎竜童や、来生えつこ・来生たかお姉弟などが挙げられる。
コメディアン
2人でコンビを組んで活動するコメディアンは数多く存在する。相反する性質の対比で笑いを誘うケースが多い。
世界的によく知られたコンビは、その多くがアメリカのコメディ映画に出演したものである。1940年代にはアボットとコステロが、また1950年代には底抜けコンビ(ディーン・マーティンとジェリー・ルイス)が、それぞれ舞台からテレビなどのマスメディアに出演し、名声を得た。1970年代にはジョン・ベルーシとダン・エイクロイドがテレビ番組サタデー・ナイト・ライブ内のスケッチでブルース・ブラザーズと呼ばれるコンビ(実際には他の楽器を含むバンド構成)を結成し、これを元に同名の映画『ブルース・ブラザース』も制作された。
漫才
日本では、俗にボケ・ツッコミと呼ばれる2人のお笑いタレントによってコンビを構成する漫才が一般的である。海外ではコメディアンの2人組がデュオと呼ばれることもあるが、日本ではコンビ(英: Combinationの略)という呼称が浸透した。
日本の漫才に分類される二人組については、漫才師一覧を参照。
映画
主人公が二人組で活躍する映画やドラマ等のジャンルは、しばしばバディムービー(Buddy film)と呼ばれている。狭義のバディムービーは男性の二人組に限定される[1]が、しばしば女性同士あるいは男女の二人組も含むように広く解釈される(たとえば『X-ファイル』シリーズなど)。
特によく知られたバディムービーとしては、アメリカの『リーサル・ウェポン』シリーズ、フランスの『TAXi』シリーズが挙げられる。日本でも『あぶない刑事』や『相棒』などがテレビドラマの好評に伴って映画化された。
注釈
- ^ コンビはコンビネーション(複数の組み合わせ)の略であるが、この場合は二人という意味である。二人以上もコンビネーションであるが、コンビとは呼ばない。
出典
- ^ The Complete Film Dictionary. Penguin, 41. ISBN 0140513930
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