不随意運動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/06 15:22 UTC 版)
心因性不随意運動
心因性不随意運動にはいくつかの特徴が知られている。まずは突然発症し突然止まることがあげられる。特に分単位で消失する時は心因性である可能性が高い。また他の異常神経所見がなく非進行性の経過であることも心因性では多い。不随意運動のパターンが奇妙であり変動しやすい。他の心因性の神経症状とも同様であるが、人が見ていないときには症状が出ていない、他のストレスで運動のパターンが変わりやすく、心因性の要因が思い当たるなども特徴的である。症状の変化を誘発する手技で症状が変化するdistractionという現象もよく知られている。これは症状が出ている手と反対の手を他の動きをさせると、正常側の動きにつられて不随意運動のパターンも正常側の動きに近づいてしまう現象である。心因性振戦で重量負荷をかけた時にかえって振戦が増強するのも同様の機序と考えられる。
表面筋電図
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不随意運動では動きの速さ、頻度、大きさ、律動性あるいは規則性の有無、出現部位、分布、出現状態(安静時、姿勢時、動作時)、影響因子(睡眠、精神的緊張、意思による抑制効果)などで分類される。筋電図としては多数のMUPグループから構成されるため群化放電をおこす。ひとつひとつのMUPを評価する場合は針筋電図で検査を行う。不随意運動に伴う群化放電の評価項目としては以下の5つが知られている。
- 記録されている筋の状態
- 安静時、姿勢時、動作時に関する情報。
- 群化放電のパラメータ
- 持続、振幅、周期、出現頻度、律動性、規則性の有無など。
- 主動筋、拮抗筋間の相反性または同期性の有無
- 主動筋の放電中に拮抗筋の放電が認められない場合は相反性ありとし、同時に放電している場合は同期性ありとする。
- 群化放電の出現部位
- 出現部位間の同期性の有無
不随意運動 頻度(Hz) 持続時間(s) 規則性 相反性 同期性 分布 線維束攣縮 1~30 0.02以下 - - - 全身 ミオクローヌス(狭義) 1~20 0.1以下 - - -~+ 全身 周期性ミオクローヌス 1~5 0.1~1.0 + - + 顔面、四肢、通例両側 律動性ミオクローヌス 2~3 0.07~0.15 + +~± -~± 口蓋、喉頭、横隔膜、四肢 パーキンソン振戦 4~6 0.05~0.1 + + - 四肢、頸部 バリスム 0.5~2 0.2~1.5 ± ± + 上下肢近位、通例片側 舞踏病 0.4~1.5 0.1~1.0 - ± - 顔面、頸部、体幹、四肢近位 アテトーゼ 0.1~0.3 1.0~3.0 - - + 四肢遠位 ジストニー 持続性 3.0以上 - - + 顔面、頸部、四肢
脚注
- ^ マイナビニュース2013年9月17日2016年4月10日閲覧
- 1 不随意運動とは
- 2 不随意運動の概要
- 3 心因性不随意運動
- 4 参考文献
不随意運動と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
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