七五三
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/16 00:15 UTC 版)
品物
千歳飴
七五三では、親が自らの子に長寿の願いを込めた「千歳飴(ちとせあめ)」を与えて食べて祝う[11]。千歳飴という名称は、「千年」つまり「長い」「長生き」という良い意味があると共に、細く長くなっており(直径約15mm以内、長さ1m以内)、縁起が良いとされる紅白それぞれの色で着色されている。千歳飴は、鶴亀(つるかめ)や松竹梅などの縁起の良い図案の描かれた千歳飴袋に入れられている。
由来
千歳飴は、江戸時代の元禄・宝永の頃、浅草の飴売り七兵衛が売り出し流行した「千年飴」から始まったとされている。
製法
千歳飴の製法には地方ごとに形状や色が異なる。
関東の千歳飴は水飴と砂糖を材料とし、鍋の中で140度程度の熱に達するまで煮詰めたのち鍋から取り出して平たく展ばして冷却する。硬化しはじめて柔らかい塊状にまとまった飴に均等に空気を混ぜるために飴の塊を棒に引っ掛け、引き伸ばしながら何層にも折り返す製白機と呼ばれる機械に掛ける。この工程により透明の飴の中に無数の空気の細い隙間が生じ乱反射して白く見えるようになり、千歳飴独特の舌触りの食感が生まれる。触ると火傷するほど熱を帯びた飴の塊を製白機から外し、手または機械で細長く伸ばし、平たい台の上で転がして均等な太さに成形し、適当な長さで切り口が欠けないように包丁を用いて叩くようにして切断する。伝統や格式を重んじる菓子屋では以上の手順を経て作った千歳飴を神社に納め、お祓いを受けてから店頭に並べる。
ミルク味のほかレモン味や抹茶味の商品も販売されている[12]。
風船
- ^ “七五三 | 神社本庁”. www.jinjahoncho.or.jp. 2021年1月25日閲覧。
- ^ “七五三とは 《今さら聞けない七五三の意味や由来などの基礎知識》”. 京都 かしきもの(着物の宅配レンタル事業を行う企業). 2023年5月13日閲覧。
- ^ “七五三とお宮参り(法話第18話)”. さしおうぎ薬師・天台宗福正寺 (2008年11月24日). 2024年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月9日閲覧。
- ^ 武蔵屋 七五三の日は、なぜ11月15日なの?
- ^ “七五三とは。意味と由来、いつどのタイミングでどのように祝う?今さら聞けない基本情報をおさらい いぬづか写真室 スタッフブログ”. いぬづか写真室スタッフブログ (2023年5月16日). 2024年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月9日閲覧。
- ^ 小泉和子編『昭和のキモノ』河出書房新社〈らんぷの本〉、2006年5月30日。ISBN 9784309727523。
- ^ a b 『装苑 新年号付録 服装ハンドブック』文化服装学院出版局、1955年1月。
- ^ 杉本つとむ『日本語力を高める語源入門』東京書籍、2007年9月10日、195頁。ISBN 9784487802074。
- ^ 『出雲大社教布教師養成講習会』発行出雲大社教教務本庁平成元年9月全427頁中236頁237頁238頁
- ^ 小泉和子『昭和のキモノ』河出書房新社、2006年、85頁。ISBN 4-309-72752-2。
- ^ 江戸食文化紀行 江戸の美味探訪 千歳飴など
- ^ “特集2 飴”. aff 2016年11月号(農林水産省). p. 17. 2023年10月30日閲覧。
七五三と同じ種類の言葉
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