一揆
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備考
- 池上裕子は、「中世と近世の分かれ目は、中世的な一揆の掃滅後、すなわち、1575年8月の一向一揆の終幕にある」とし、今谷明もこれを支持している[31]。
- 近世日本の世直し一揆や打ち壊しといった民衆闘争は多くの場合、非宗教的で世界史上でも極めて稀な特殊性をもっているとする見解がある[32]。その原因として、神道に論理的骨組みをもった説(救世・救済思想といった考え)がなく、権力否定や世直しの方法を生み出すことができなかったため[32]であり、大塩平八郎の乱のように神道説の上に世直し観念が示されることはあったが、それ自体が運動の原理にはならず[33]、極めて非宗教的、つまり通俗道徳を盾にして支配者を批判するといったスタイルの闘争として組織された結果とされる[33]。
一揆を題材にした作品
書籍
- 『鮫』(真継伸彦、河出書房新社 1964年、のち文庫)
- 『無明』(真継伸彦、河出書房新社 1970年、のち文庫)
- 『義民が駆ける』(藤沢周平、中央公論社 1976年 のち講談社文庫、新潮文庫)
- 『秘聞一向一揆』(藤本泉、広済堂出版 1981年)
- 『南部一揆の旗』(小野寺公二、三一書房 1985年)
- 『山城国一揆』(東義久、図書出版文理閣 1990年)
- 『蓮如 夏の嵐』(岳宏一郎、毎日新聞社 1999年、のち講談社文庫)
- 『絹の筵旗 爆裂・正義なき上州一揆』(高橋直樹、祥伝社 1999年)
- 『出星前夜』(飯嶋和一、小学館 2008年、のち文庫)
- 『魂の沃野』(北方謙三、中央公論新社 2016年、のち中公文庫)
- 『おれは一万石 一揆の声』(千野隆司、双葉文庫 2018年)
- 『大一揆』(平谷美樹、KADOKAWA 2020年)
映画
その他
- ゲーム設定的には江戸時代の百姓一揆をモデルにしたもので、最大で2人で一揆を起こすゲームである。当時のコンピュータゲームの性能や周辺環境など要因はあるものの、「1人で一揆もできる(ただし設定上は2人で立ち向かっているとなっている)」「一揆であるのに、何故か敵が忍者である(一応腰元も出る)」など、実際の一揆とはかけ離れているところもある。その後、『いっき LEGEND OF TAKEYARI MASTER』として小説化された[34]。
関連書籍
- 青木虹二 編集『百姓一揆総合年表』(三一書房、1971年)
- 青木虹二・保坂智 編集『編年百姓一揆史料集成』(三一書房、1971年 - )
- 勝俣鎮夫 『一揆』 岩波書店、1982年 ISBN 4-00-420194-2
- 林基『百姓一揆の伝統』新評論社、1955年
- 佐々木潤之介『幕末社会論』塙書房
- 深谷克己監修 『百姓一揆事典』 民衆社、ISBN 4838309120
- 深谷克己『百姓一揆の歴史的構造』校倉書房
- 深谷克己『百姓成立』校倉書房
- 青木美智男『百姓一揆の時代』校倉書房
- 保坂智 『百姓一揆とその作法』 吉川弘文館、ISBN 4642055371
- 藤木久志 『刀狩り 武器を封印した民衆』 岩波書店〈岩波新書〉、2005年、ISBN 4-00-430965-4 C0221
- 新井孝重 『黒田悪党たちの中世史』 日本放送出版協会、2005年、ISBN 4-14-091035-6
- ^ a b c “第二章 南北朝・室町時代の福生市域とその周辺”. 福生市立図書館. 2022年12月6日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 久留島 典子. “演題「中世島津氏と『一揆』−地域比較の視点から」”. 鹿児島県. 2022年12月6日閲覧。
- ^ a b “五 海とともに時代を生きた武士団-肥前松浦党-”. 佐賀県. 2022年12月6日閲覧。
- ^ a b 須田努『幕末社会』岩波書店〈岩波新書〉、2022年1月24日、5頁
- ^ クーデターや政変、暴動などを意味する
- ^ a b 呉座勇一 2015, p. Kindle版、位置No.全3065中 773 / 25%.
- ^ 奥富敬之『吾妻鏡の謎』吉川弘文館(歴史文化ライブラリー)、2009年、p97
- ^ 須田努『幕末社会』岩波書店〈岩波新書〉、2022年1月24日、4-5頁
- ^ a b 須田努『幕末社会』岩波書店〈岩波新書〉、2022年1月24日、6頁
- ^ a b c 長谷川裕子「国一揆と国人一揆について」『歴史と地理 日本史の研究』第717号、福井大学、2018年9月、30-32頁。
- ^ 深谷克己『江戸時代』(岩波ジュニア新書、2000年) p.156、ISBN 4-00-500336-2
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- ^ a b c d e f 橋本満「社会変動とシステム--百姓一揆より」『ソシオロジ』第19巻第3号、社会学研究会、1975年、1-23頁。
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- ^ “「すこぶるわいせつ」禁止令も出た盆踊り、それでも各地で受け継がれ…無形文化遺産になるかも”. 読売新聞オンライン (2022年8月19日). 2022年8月22日閲覧。
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- ^ 呉座勇一 2015, p. Kindle版、位置No.全3065中 232-244 / 8%.
- ^ “仲多度郡史(1918年)P897”. 香川県仲多度郡編纂 (1918年1月15日). 2019年1月1日閲覧。
- ^ 今谷明『日本の歴史5 戦国の世』( 岩波ジュニア新書、2000年) p.155.
- ^ a b 歴史学研究会/日本史研究会 編 1976, p. 261.
- ^ a b 歴史学研究会/日本史研究会 編 1976, p. 262.
- ^ コジマ/ASCII.jp編集部 (2013年6月21日). “懐ゲー「いっき」が小説化!しかも主人公がイケメン過ぎる” (日本語). ASCII.jp. アスキー・メディアワークス. 2019年9月6日閲覧。
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