ヴォルム写本 ヴォルム写本の概要

ヴォルム写本

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/10/05 13:50 UTC 版)

1623年にアイスランドの学者からデンマークルーン文字研究者オール・ヴォーム英語版に贈られたことから、この名前で呼ばれている。スノッリ・ストゥルルソンの『エッダ』を現在に伝える重要な写本の一つである。ヴォーム写本[4]ヴォルム本[1][5]ウォルム写本[6]ウォルミアヌス写本[7]とも。

来歴

デンマークの学者オール・ヴォーム英語版(Ole Worm, 1588年 - 1654年)はルーン文字の研究を行っていたが、古ノルド語ルーン文字石碑に残された碑文などは、ルーン文字を用いた書かれた古ノルド語の文章であった)がアイスランド語に近いことに気付き、1623年にアイスランドの学者に協力を求める手紙を送った。その結果オール・ヴォームは、ホーラル監督管区 (Hólar) の司教ソルラークル・スクルーラソン(Þorlákur Sklúlason, 1597年 - 1656年)や、ソルラークルを通して作家アルングリームル・ヨーンスソン(Arngrímur Jónsson, 1568年 - 1648年)などの知遇を得ることができ、そしてアルングリームルの発案でソルラークルからオール・ヴォームにアイスランド語の写本が贈られることとなった。このとき贈られた写本が、今に言う『ヴォルム写本』である。

現在はコペンハーゲン大学アルナマグネア研究所英語版所蔵となっている[3]

内容

この写本には、アイスランドの詩人スノッリ・ストゥルルソンが著した詩の教本『エッダ』が収められていた。

また『エッダ』の他にも、ルーン文字の音価などに関する論文が4点(『第一文法論文』他)収められていたという。

参考文献

外部リンク




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