ワールドトリガー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/21 03:58 UTC 版)
あらすじ
28万人が住む「三門市」に、ある日突然異世界への「門(ゲート)」が開いた。門からは「近界民(ネイバー)」と呼ばれる怪物が現れ、地球上の兵器が効かない怪物達の侵攻に誰もが恐怖したが、謎の一団が現れ近界民を撃退する。一団は界境防衛機関「ボーダー」を名乗り、近界民に対する防衛体制を整えた。結果、依然として門からは近界民が出現するにも関わらず、三門市の人々は今日も普通の生活を続けていた。
門が初めて開いてから4年半が経過し、三門市にやってきた空閑遊真が、三雲修に出会う所から物語は始まる。
- 邂逅編(原作:第1話 - 第13話 / アニメ版:1stシーズン第1話 - 第6話)
- 周囲に隠しながらボーダーC級隊員をしていた男子中学生三雲修のクラスに、謎の少年空閑遊真が転入してくる。ひょんなことから、修がボーダーの隊員であることと、遊真は「門」の向こうの世界から来た「近界民」であること、そして遊真は亡き父親の友人を探しにこちら側の世界に来たことが互いに明らかになる。修はそんな遊真に振り回されながらも、こちらの世界に慣れていない遊真が逸脱した行動を取らないよう監視するため、行動を共にすることを決める。そんな中、ボーダーS級隊員の迅悠一や、近界民に狙われやすい体質の修の幼馴染雨取千佳と出会う。
- 黒トリガー争奪戦編(原作:第14話 - 第32話 / アニメ版:1stシーズン第7話 - 第16話)
- ある日、防衛任務に遊真が加担したことで正体が近界民であることがボーダー本部に露見してしまう。討伐に来た三輪隊と戦闘になるが、遊真は父親の形見である強力な兵装黒トリガーで返り討ちにする。迅が仲裁に入ったことで戦闘は収束するが、ボーダー本部司令の城戸正宗は遊真を始末し彼の持つ黒トリガーを回収しようと画策する。それに対し迅は、遊真をボーダー玉狛支部へ入隊させることで、隊員同士の戦闘禁止規定により彼を守ろうとする。遊真は一度は断るが、近界民の世界へ攫われた兄と友人を助けるためボーダー入隊を希望した千佳を、修と共に手助けするために入隊を決意する。
- 本部から遊真の黒トリガーを奪いに、玉狛支部に向けて城戸派の混成部隊が派遣されるが、迅は本部の穏健派で本部長を務める忍田真史と手を組み、忍田派のA級部隊嵐山隊の協力を得たことで、迅が持つ黒トリガーの力を使い返り討ちにする。その後、迅は自らの黒トリガーを本部へ返却するという条件で遊真の黒トリガー回収を撤回させ、ボーダーへの入隊許可を取り付けることに成功する。
- ボーダー入隊編(原作:第33話 - 第43話 / アニメ版:1stシーズン第17話 - 第21話)
- 遊真と千佳が念願のボーダー入隊を果たす。その当日に行われた新入隊員の戦闘訓練で、既に実力者であった遊真が注目を集める一方で、千佳も常人離れした才能を見せる。その一方で、修は迅の黒トリガー返却に疑問を持つA級部隊隊長の風間蒼也に目を付けられ、模擬戦を行う。
- 大規模侵攻編(原作:第44話 - 第85話 / アニメ版:1stシーズン第22話 - 第37話)
- 三門市に再び無数の門が開き、近界の国々の一つである軍事大国「アフトクラトル」が侵攻を開始する。新型トリオン兵や黒トリガー使いを多く含み、4年半前の第一次侵攻を超える大規模の戦闘が始まった。
- B級ランク戦(原作:第86話 - 第202話/ アニメ版:1stシーズン第38話 - 第48話・第64話 - )
- 大規模侵攻を乗り切り、遊真と千佳がB級に昇格したことで、正式にB級部隊として玉狛第2(三雲隊)を結成、A級昇格および遠征部隊選抜のためB級ランク戦に臨む。そのさなか、アフトクラトルの命を受けた属国ガロプラが現れ本部を急襲する。
- 現状の三雲隊では遠征部隊への選抜は困難だと判断した修は、本部上層部との交渉の末に、捕虜として身柄を拘束していたアフトクラトルの実力者ヒュースをボーダー隊員にし、三雲隊へ入隊させることに成功する。
- 遠征選抜試験(原作:第203話 - )
- 次期遠征が大規模なものとなるため、遠征選抜試験は今後のボーダーの主力となるB級中位以上の隊員の適性と能力も測ることとなった。B級中位以上の隊員および一部A級隊員をシャッフルして11の臨時部隊が結成される。第1試験では遠征艇内の環境を想定した1週間の閉鎖環境試験、第2試験では遠征先での戦闘を想定した長時間戦闘試験が行われる。
注釈
- ^ こちらの世界に疎い遊真にとって「日本の食べ物」とは「日本で食べる物」くらいの広い意味であり、ハンバーガーやカレーなども含まれる。
- ^ このサイドエフェクトが発揮されている時は、ふだんは白い瞳孔が黒くなる。
- ^ ごく稀に「おまえ、おもしろいウソつくね」と言うこともある。
- ^ 同時に「ほっとくと――すぐ死にそう」とも発言している。
- ^ 最新巻時点で登場している隊長の中では草壁早紀と並んで最年少である。
- ^ その折に彼の隊服のデザインも一新されているが、これは迅が勝手にアレンジしたもの。
- ^ 当初は銃手を希望したが、師匠の烏丸の勧めにより、応用の利く射手になった。
- ^ アニメでは揚げ煎に変更。
- ^ 原作ではセクハラ描写があったが、テレビアニメ版ではカットされている。
- ^ そのため、本作とのコラボレーションとして作品イラストをパッケージに用いたぼんち揚も発売された。
- ^ そのため、忍田からは「玉狛支部特別顧問」と呼ばれている。
- ^ 個人総合ランク外。
- ^ 個人総合ランク1位。
- ^ 個人総合ランク4位。
- ^ 個人総合ランク3位。
- ^ 個人総合ランク2位。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 『BORDER BRIEFING FILE』で名前のみ登場。
- ^ a b c d e f g h i 名前は『BORDER BRIEFING FILE』で判明。
- ^ おまけコーナーで名前のみ登場。
- ^ 太刀川によればエンブレムの三本の刀は、一本目は太刀川、二本目は出水、三本目は烏丸(唯我に替わったあとは半人前なので数に入らず、二刀流である太刀川の二本目の刀となった)、背景の二十六夜(太刀川は「三日月」と表現)は国近をそれぞれ表している。
- ^ 黒トリガー争奪戦後に抱いていた迅への不満が、彼がランク戦復帰を宣言しただけで解消されてしまった。
- ^ コンセントが抜けただけのパソコンを「壊れた!」と言って騒ぐ、「DANGER」を「ダンガー」と読む、フルーツグラノーラのドライフルーツだけ選り分けして食べるなど。
- ^ これをプリントしたシャツを私服として着用することもある。
- ^ 遊真に対しては訓練生であるため、「勝負したければ上がって来い」と言って突っぱねている。
- ^ 彼のみ、単行本における登場人物のプロフィール欄の「好きなもの・好きな趣味」が「キライなもの」となっている。
- ^ 作者によれば「会話したやつはだいたい友達です」とのこと[25]。
- ^ 木虎曰く「任務以外にテレビや広報をこなしたうえでの5位」とのこと。
- ^ 当初は河内美里が演じる予定だったが、体調不良のため降板となった[27]。
- ^ 実際には遊真が倒したのだが、修が遊真の存在を隠すため「自分が倒した」と嘘をついていた。
- ^ 実際は周囲から褒められている修に嫉妬していたことが原因。
- ^ 「(今の修が)B級上位と渡り合えるようなるには2年はかかる」と評しているが、聞いていた時枝にしてみれば「2年あればなんとかなると思ってる」ということになる。
- ^ 木虎が使用するスコーピオンは改造型であり、双刃型をしており、持ち手を中心に風車のように回転させる機能を搭載している。
- ^ 本人曰く、トリオンで劣っていたのは昔の話で、今のトリオン量は平均の範囲内らしい。
- ^ 結果的にそうなっているだけで、必ずしも女性限定というわけではなく、空閑も勧誘されている。
- ^ 同年代で一度も犠牲になっていないのは来馬と二宮だが、前者は「一度もゲテモノに当たったことがない」、後者は「一度も食べようとしない」という違いがある。
- ^ 肉が通常の3倍入っている肉野菜炒め。玉狛支部の定番メニューの1つ。
- ^ 諸事情でランク戦にはほとんど参加していないが、一時期半年程度ランク戦に参加した際に攻撃手1位まで上り詰めている。現在の順位はその時の累積ポイントが反映されているため。
- ^ 学校ではネコを被っており自分の職分も「いちオペレーター」と偽っているので、身バレを防ぐ意味もある。
- ^ 宇佐美曰く「もさもさした男前」。
- ^ 代表的なところでは、木虎、香取、氷見が彼のファン。
- ^ 単行本3巻の第3刷以降では、ねこ座となっている。
- ^ 集中化したシールドで東のアイビスを防ぎきるほど。
- ^ なお部隊コンセプトを語る時には絵馬を指名した理由については絵馬と雨取との仲の良さに関しては絵馬に考慮して、加賀美の負担を考えたとしか発言していない。
- ^ VOMIC版では「不良A」役で出演[4]。
- ^ 加古曰く、「乱戦では有利」。
- ^ レーダー頼りの照準のざっくりした広範囲攻撃は「適当メテオラ」と呼ばれている。
- ^ ただし年上に対しては羽目を外しすぎない程度の嗜みはあり、柿崎のことは普通に「柿崎先輩」と呼んでいる。
- ^ 修はメガネ、水上はブロッコリー(髪型)、チームメイトの樫尾ですら時計で表現している。王子のリクエストでオペレーターの羽矢が作成した。
- ^ 第一次近界民侵攻時に家の瓦礫に埋もれていた香取を助けた際に剥がれた爪を隠すために着けている。
- ^ 鈴鳴支部がある建物は彼の父親がボーダーに寄贈したもの。
- ^ 村上が勝ち越せていない攻撃手は太刀川、風間、小南、影浦の4人のみである。
- ^ トリオン体時には「煙草じゃない可能性もある」[39]。
- ^ 作戦室のテーブルも麻雀卓に置き換えられており、太刀川や東などの年長組と夜な夜な卓を囲んでいる。
- ^ 正隊員のうち年長の冬島は本部詰め、東はランク戦に参加していた。同い年の風間は遠征艇格納庫防衛組に回っており、やはり同い年の木崎は狙撃手組のガードに専念していたことに加えて後述する理由から途中で緊急脱出する可能性を考慮されたと思われる。
- ^ 小南は「胸が大きくなる」との触れ込みに騙されて買った。
- ^ 村上の件で相談に行った来馬に対しては「自分の理論で全スタイルのマスタークラスとなり、その理論を一般化することで完璧万能手を量産する」ことが究極の目標だと告げている。
- ^ テレビアニメ版ではROUND3の解説を引き受ける対価として取引している。
- ^ うち9個が「連携攻撃」、1個が「全力逃走」。
- ^ 1stシーズンでは「桐本琢也」名義で出演。
- ^ 1stシーズンのクレジットには未記載。
- ^ 後姿は第55話、氏名は第147話で明らかとなっている。ただしカバー下のキャラ紹介には「地味に第1話から登場」と記載されている。
- ^ エネドラ曰く「根暗」。作者曰く「武官ではなく文官のよう」。
- ^ 脳にまで角の根が入っていたことが原因らしい。遊真はこの状態を「エネドラッド」と呼んでいる。
- ^ その異常とも言える昇格スピードを知った正隊員たちに「弧月」のみによる勝負を挑まれるが、そのほとんどに圧勝しその剣の腕を見せつけた。
- ^ 「エスクード」の使い方は迅に教わるのは嫌だと言う理由から、烏丸から教わっている。
- ^ 修が三門市の中学校に通っているのは転居したからではなく、自宅が境界線上にあり、最寄りの中学校が三門市立第三だったことから、双方の行政と相談した結果である。
- ^ 母(マザー)トリガーや女王(クイーン)トリガーと呼ばれている。
- ^ 作者によれば「銃を持っている側の腕からスコーピオンを出して攻撃」はスコーピオンを使う万能手の基本的なフェイント技術とのこと。第138話では香取が両手にハンドガンを構えたまま肘からスコーピオンを出している。
- ^ レーダーや通信機能はトリオン体の標準機能であるため使える。
- ^ 特に名称はついていない。
- ^ 最新刊までの登場人物であれば千佳が該当する。
- ^ 遊真は「お前らが言うところの近界民ってやつだ」という表現をしているため、自称ではなく「こちら側の世界」からの他称。
- ^ そう見えるだけで厳密にはプログラムに従って理に適った動きをしている。
- ^ 3種とも、上腹部両側面が黒い点は共通している。カラーリングの詳細はテレビアニメ版で判明。
- ^ 元々、テレビ主調整室(テレビマスター室)の設備更新に伴う長時間の放送休止が予定されていた(『放送技術』(兼六館出版)2021年11月号、135-140頁)。
- ^ 1stシーズン全73話を3巻に分けて収録したもの。
- ^ 公演関係者が新型コロナ感染症陽性になったことなどにより、東京公演は7日17:30の回以降が中止となった。[91]
出典
- ^ “ワールドトリガー/1|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2013年7月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/2|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2013年9月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/3|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2013年12月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/4|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2014年5月20日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/5|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2014年5月20日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/6|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2014年6月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/7|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2014年9月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/8|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2014年10月3日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/9|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2015年1月5日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/10|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2015年3月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/11|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2015年6月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/12|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2015年9月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/13|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2015年12月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/14|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2016年3月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/15|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2016年3月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/16|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2016年9月2日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/17|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2016年12月2日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/18|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2017年3月3日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/19|葦原 大介|ジャンプコミックス|”. 2018年12月4日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/20|葦原 大介|ジャンプコミックス”. 2019年6月6日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/21|葦原 大介|ジャンプコミックス”. 2019年12月21日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/22|葦原 大介|ジャンプコミックス”. 2020年6月7日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/23|葦原 大介|ジャンプコミックス”. 2021年2月7日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/24|葦原 大介|ジャンプコミックス”. 2021年12月3日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/25|葦原 大介|ジャンプコミックス”. 2022年9月2日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー/26|葦原 大介|ジャンプコミックス”. 2023年6月3日閲覧。
- ^ “ワールドトリガー オフィシャルデータブック BORDER BRIEFING FILE|葦原 大介|ジャンプコミックス”. 2016年3月4日閲覧。
- ワールドトリガーのページへのリンク