ロウバイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/18 20:12 UTC 版)
人との関わり
栽培
土壌をあまり選ばず、かなり日陰のところでもよく育ち開花する丈夫な花木である。
繁殖は、品種ものの一部を除き挿し木が一般的だが実生からの育成も容易。種まきから最も簡単に育てられる樹種である。晩秋になると、焦げ茶色の実がなっており、中のタネ(真の果実)はアズキくらいの大きさである。寒さに遭わせたほうがよく発芽するといい、庭に播き、5mmほど覆土しておくと、春分を過ぎてから生えてくる。
毒性
種子などにアルカロイドであるカリカンチンを含み有毒。中毒すればストリキニーネ様の中毒症状を示す。カリカンチンの致死量はマウス44mg/kg(静脈注射)、ラット17mg/kg(静脈注射)である。
薬用
花やつぼみから抽出した蝋梅油(ろうばいゆ)を薬として使用する。中国では、花をやけどの薬にすると言われている[3]。
文化
日本においては晩冬(小寒〔1月6日頃〕から立春の前日〔2月3日頃〕までの間)の季語とされる[8]。
脚注
参考文献
- 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、237頁。ISBN 978-4-416-61438-9。
- 平野隆久監修 永岡書店編『樹木ガイドブック』永岡書店、1997年5月10日、116頁。ISBN 4-522-21557-6。
関連項目
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Chimonanthus praecox(L.) Link”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年9月26日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 237.
- ^ a b c d e f g h i 平野隆久監修 永岡書店編 1997, p. 116.
- ^ a b “ロウバイとは”. ヤサシイエンゲイ. 2015年12月28日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Chimonanthus praecox(L.) Link f. intermedius(Makino) Okuyama”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年9月26日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Chimonanthus praecox(L.) Link f. concolor(Makino) Makino”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年9月26日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Chimonanthus praecox(L.) Link var. grandiflorus(Lindl.) Makino”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年9月26日閲覧。
- ^ “臘梅”. きごさい. 2015年12月28日閲覧。
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