レジオンドヌール勲章 勲章の意匠

レジオンドヌール勲章

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/08 06:07 UTC 版)

勲章の意匠

2016年9月よりレジオンドヌール軍団総裁を務めるブノワ・プーガフランス語版陸軍大将。レジオンドヌール勲章グランクロワの正副章に加えて国家功労勲章グランクロワの副章を併佩する。
グランクロワ正章の裏面

レジオンドヌールの章は白色琺瑯を施された2重の輻射を持つマルタ十字様の五稜星形で、10の尖端部はボタンで留められている。星とボタンはシュヴァリエでは銀、オフィシエではめっきした銀で作られている。星の中央には共和国を象徴するケレース(2度の帝政ではナポレオン1世、復古王政7月王政ではアンリ4世第二共和政ではボナパルトと統領)の横顔が描かれた金のメダイヨンが飾られており、それをRÉPUBLIQUE FRANÇAISE(フランス共和国)と書かれた青い円が囲んでいる。輻射の間には葉冠が入り込んでいる。冠は等級に応じて銀または金めっきで作られ、葉の部分には緑色琺瑯が施され、右はオーク、左は月桂樹からなっており、両足の交錯する部分は結び目で縛られている。星形の章の上部には葉冠(2度の帝政ではフランス皇帝の冠、復古王政7月王政ではフランス国王の冠)形の鈕が付き、これも等級に応じて銀製または金めっきで葉に緑色琺瑯が施されるが、章とは反対に右に月桂樹、左にオークを配している。裏面には一対の三色旗を描いた金のメダイヨンがあり、その周囲にはHonneur et Patrie(「名誉と祖国」。レジオンドヌール創設時より変わらない)という標語と創設の日付29 floréal An Xフランス革命暦X年花月29日)が刻まれている。

章は赤いリボンで吊り下げられている(聖ルイ勲章フランス語版から引き継いだものではないかと考える者もある[6])。オフィシエの場合にはロゼットが添えられている。コマンドゥールの、綬に吊り下げる金めっきの徽章の大きさは、シュヴァリエとオフィシエのものよりも半分ほど大きい。コマンドゥールの綬は常に単独で首の周りに着けられる(これは他のフランスの勲章のコマンドゥールには当て嵌まらない。国家功労勲章海事功労章フランス語版農事功労章フランス語版などは一緒に着用することができる)。グラントフィシエは、オフィシエの正章に加え、プレート(星章、俗にcrachat〔痰〕と呼ばれる)を胸の右側に着用する。グランクロワはこれと同じだが金めっきのプレートを、胸の左側に着用する。グランクロワの金めっきの正章の大きさはシュヴァリエのそれの倍近くあり、右肩からたすきがけにした大きな赤い綬に吊り下げて着用される。

平服では、シュヴァリエは赤いリボンの略綬を、オフィシエは赤いロゼット付きの略綬を、コマンドゥール、グラントフィシエ、グランクロワはそれぞれ銀、金と銀、金の土台(翼)が付いたロゼットのある略綬を、上着の襟のボタン穴に着ける。これらの土台は俗にcanapé(カナッペ)と呼ばれている。

レジオンドヌールの徽章は(芸術文化勲章などと並んで)伝統的にパリ・サンジェルマンデプレ広場のアルテュス=ベルトラン社フランス語版で製作されている。叙勲の際、徽章は実際には贈与されるのではなく、自費で予めパリ造幣局にて購入しておいたものを着けてもらうという形を取る。徽章は誰でも購入できるが、叙勲されていない者が着用すれば処罰される[33]。販売価格は2010年時点でシュヴァリエのものが168.50ユーロ、グランクロワのものが693.50ユーロである[34]

レジオンドヌール勲章の等級別着用法。左からシュヴァリエ、オフィシエ、コマンドゥール、グラントフィシエ、グランクロワ。
シュヴァリエの正章 オフィシエの正章 コマンドゥールの正章 グラントフィシエの正章 グランクロワの正章と副章 グラン・メートルの頸飾
略綬
シュヴァリエ
オフィシエ
コマンドゥール
グラントフィシエ
グランクロワ

過去の意匠

レジオンドヌール勲章正章と副章の変遷。左から第一帝政期(1804年 - 1814年)、復古王政期(1814年 - 1830年)、七月王政期(1830年 - 1848年)、第二共和政期(1848年 - 1852年)、第二帝政期(1852年 - 1870年)、第三共和政期(1870年 - 1940年)、第四・第五共和政期(1946年 - )。
レジオンドヌール勲章オフィシエの正章と綬の変遷。左から第一帝政期、復古王政期、七月王政期、第二共和政期、第二帝政期、第三共和政期、第四・第五共和政期。

  1. ^ Code de la légion d'honneur et de la médaille militaire, R16” (フランス語). legifrance (2008年11月23日). 2010年5月5日閲覧。
  2. ^ 法案準備の任に当たった委員会の議長はジャン=ジャック・レジ・ド・カンバセレスであった。
  3. ^ 出典 : www.crdp-reims.fr
  4. ^ « Légion d’honneur » Archived 2010年1月5日, at the Wayback Machine., sur le site france-phaleristique.com, consulté le 4 décembre 2009.
  5. ^ 現在ではグランクロワでも年5000円程度なので形式的なものである。
  6. ^ a b c d レジオン・ドヌール勲章”. 駐日フランス大使館 (2005年1月26日). 2010年5月5日閲覧。
  7. ^ a b c Les femmes décorées” (フランス語). フランス政府レジオンドヌール勲位局. 2010年5月5日閲覧。
  8. ^ Légion d'honneur : la promotion du Nouvel an” (フランス語). フィガロ (2009年1月2日). 2010年5月5日閲覧。
  9. ^ ロンドン市に仏最高勲章=「ドゴール演説」80周年 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News”. web.archive.org (2020年8月15日). 2023年5月13日閲覧。
  10. ^ Décoration remise par le président de la République Albert Lebrun le 29 Juin 1933.
  11. ^ Décoration remise par le président de la République Albert Lebrun le 22 Octobre 1933.
  12. ^ Décoration remise par le président de la République Paul Doumergue le 26 mai 1929 à l’occasion du centenaire de l’École Centrale des Arts et Manufactures, couramment appelée École centrale Paris.
  13. ^ Décoration remise par Paul Ramadier le 5 décembre 1937.
  14. ^ Bulletin d'information sociale de la Défense, janvier 2008, page 21, voir ce site consulté le 28 février 2009.
  15. ^ 鎌田薫総長がフランス政府よりレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受章 - 早稲田大学総長である鎌田薫の叙勲式
  16. ^ 当社氏家会長が「レジオン・ドヌール勲章」を受賞”. 日本テレビ (2001年7月31日). 2020年12月2日閲覧。
  17. ^ Mélanges juridiques dédiés à M. le Professeur Sugiyama. Association Japonaise des Juristes de Langue Française ; Maison Franco-Japonaise. (1940). pp. v-vii 
  18. ^ [1]
  19. ^ 日本人の父とフランス人の母の間に生まれ、全ての作品をフランス語で著した日系フランス人の女性作家 https://sites.google.com/site/kikouyamata/nihongo 
  20. ^ 小堀憲”. 筑摩書房. 2022年10月14日閲覧。
  21. ^ 『黒澤明 夢のあしあと』共同通信社
  22. ^ 仏、三宅一生氏にコマンドゥール授与 民間文化人の最高位”. 日本経済新聞 (2016年3月15日). 2022年11月10日閲覧。
  23. ^ 第1回栄誉賞 磯村 尚徳”. ルネサンス・フランセーズ 日本代表部 | La Renaissance Française au Japon (2021年4月5日). 2023年12月13日閲覧。
  24. ^ [2]
  25. ^ 建築家の安藤忠雄氏が芸術文化勲章を受章 在日フランス大使館
  26. ^ 「安藤忠雄さん、仏から勲章」『読売新聞』朝刊2021年4月24日(社会面)
  27. ^ 池田理代子氏がレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受章 在日フランス大使館]
  28. ^ 山口昌子氏がレジオン・ドヌール勲章を受章 在日フランス大使館]
  29. ^ 「三木谷浩史」知恵蔵
  30. ^ 在日フランス大使館Webページ 舛添要一都知事がレジオン・ドヌール勲章コマンドゥールを受章
  31. ^ 石原伸晃氏がレジオン・ドヌール勲章を受章”. La France au Japon. 2020年10月23日閲覧。
  32. ^ 横浜市長に仏レジオン・ドヌール勲章両国交流に貢献 https://www.kanaloco.jp/news/government/article-463957.html
  33. ^ Questions-Réponses: 14) Qui achète la décoration et où ?” (フランス語). フランス政府レジオンドヌール勲位局. 2010年5月5日閲覧。
  34. ^ Ordre de la légion d'honneur - Décorations” (フランス語). Monnaie de Paris(パリ造幣局). 2010年5月5日閲覧。
  35. ^ "Article 87. - Il sera décerné des récompenses nationales aux guerriers qui auront rendu des services éclatants en combattant pour la République"
  36. ^ Les 80 décrets, arrêtés pris depuis 1802 ont été fondus dans le Décret no62-1472 du 28 novembre 1962 pour former le Code de la Légion d'honneur et de la médaille militaire.
  37. ^ Le Coq, no1, avril 1920 (in Écrits, éd. Champ libre, 1977)
  38. ^ Le Canard enchaîné, 9, janvier 2008
  39. ^ Libération, 5 janvier 2009
  40. ^ Décret du 31 décembre 2008 portant promotion et nomination, où figurent Françoise Fressoz et Marie-Ève Malouines, au Journal officiel
  41. ^ Avec Philippe Séguin, une certaine idée du gaullisme s’en est allée”. La Croix (2010年1月7日). 2010年1月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月2日閲覧。
  42. ^ 「仏経済学者ピケティ氏、最高勲章候補を辞退 現政権批判で」 AFP通信(2015年1月2日配信)同日閲覧
  43. ^ 『読売新聞』2015年1月3日東京朝刊
  44. ^ 100.000 citations du monde - Honneur” (フランス語). Evene. 2010年5月5日閲覧。
  45. ^ Dans Le Curé d’Ars, Mgr Francis Trochu, 1925.
  46. ^ Lettre de Michèle Audin à Nicolas Sarkozy, Mediapart.
  47. ^ Articles R90 et R91 du Code de la légion d'honneur et de la médaille militaire
  48. ^ これに関しては、当局は故人の支持者たちの要望により、葬儀が行われるのを黙認した。Maurice Papon, enterré décoré” (フランス語). リベラシオン (2007年2月21日). 2010年5月5日閲覧。
  49. ^ BOISSIEU Alain (de) (France)アーカイブ
  50. ^ Revue-republicaine.fr | Alain de Boissieu, au service de la France et du Général
  51. ^ ウィキソースの『ボヴァリー夫人』原文
  52. ^ ウィキソースの『金縁の鼻眼鏡』原文
  53. ^ 反発心から師匠のヒゲを失敬 一流料理人への第一歩に”. 日本経済新聞 (2018年4月15日). 2018年4月15日閲覧。
  54. ^ rosetteはレジオンドヌールの略綬、rosette de Lyonはリヨン風のサラミを指す。駄洒落。リヨンは1949年2月28日にレジオンドヌールを受章している。






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