リッチマン、プアウーマン 制作

リッチマン、プアウーマン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/18 21:27 UTC 版)

制作

企画

コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』などを手がけ、特定の職業の内実を描く「職業モノ」ドラマに対するセンスを主演の小栗にも評価されている増本淳[10]らのプロデュースによる作品である。増本は本作について、「普遍的なシンデレララブストーリー」であると同時に、「現代社会のある側面を"仕事"というテーマで切り取り、4人(の登場人物)がそれぞれ自分の人生を織り成すヒューマンドラマでもあります」と説明した。IT業界の人物を主人公とした理由としては「単なる金持ちや成功者ではなく、世界を劇的に変えたイノベーターがここ数年で実際に登場した分野だからです」と語り、主人公の魅力を最大限に引き出し、視聴者に感情移入させるための舞台として、2012年現在においてIT業界がふさわしかったからとしている[8]

主人公とは対照的に、高学歴で就職を望んで努力しているにもかかわらず、仕事に就けないヒロインを設定している。この背景には、ドラマの放送前年の2011年に大学卒業後の就職率が史上最低を記録したということがある。増本は、日本社会にここ数年の間に極端な格差社会があるという見解を示しており、それを象徴する主人公とヒロインの二者の間に恋愛は成立するのか、ということをテーマとして挙げている[11]

多くの視聴者からの声に応え、2013年4月1日には続編となるスペシャルドラマが放送された[5]

撮影とキャスティング

撮影は2012年6月から開始され[12]、9月11日に終了した[13]

クランクインの時点で台本は6話分まで完成していた。これは連続ドラマでは比較的珍しいことであり、キャストはストーリーの全体像を先まで見据えて役作りをすることができたという。[10]

小栗は同年6月21日に渋谷の「渋谷ヒカリエホール」で行われた主要キャストによる制作発表記者会見で[14][15]、日向のキャラクターに通じる人物としてアップル創業者のスティーブ・ジョブズを挙げており、制作発表の席でジョブズの言葉を参考にした、「どこかに衝撃を与えられるような作品になれば」という発言をしている[16]。また番組サイトによる「イントロダクション」は、日向と会社起業プロセスが似ている人物の例としてfacebook創業者のマーク・ザッカーバーグを挙げている[7]。ドラマ内では日向がタンデムの可能な大型バイクを乗りこなす場面が登場するため、小栗は大型二輪免許を取得して撮影に臨んでいる[10]

石原が演じる澤木千尋こと夏井真琴の「真面目で努力家、でも不器用」というキャラクターは、脚本家が石原自身をイメージしたいわゆる「あて書き」(演じる役者のイメージに合わせて脚本を作ること)である[14]

ロケ地

主要な舞台となる「NEXT INNOVATION」のオフィスは基本的にフジテレビ湾岸スタジオ内セットであるが、社内の一部撮影は、日本マイクロソフト品川本社オフィスで行われ、会議室の受付フロアや社員食堂などが登場しているほか、美術協力として同社製のキーボードマウスなどが提供されている[17]。また、社内の空間は一般的企業と異なり、遊び心に溢れたものとなっており、美術スタッフによる日本全国のベンチャー企業への取材を基にしている[8]。外観のロケ地は横浜市内のみなとみらいグランドセントラルタワーで、1F玄関付近や入場ゲートなども撮影されている[18]

ほかに協力企業にクレジットされているIT企業としては、SNSのMobageを運営するDeNAがMobage関連グッズや画像素材などを提供している[19]

ロケーションでは東京都内の鳩山会館、真琴の通う東京大学理学部として東京薬科大学などが利用されたほか、東京都以外の首都圏の各地で撮影されているが、設定上は都内として扱われている場面が多数ある。第1話の会社説明会の会場は茨城県つくば市つくば国際会議場であり[20]、NEXT INNOVATION創業時オフィスの学生会館は神奈川県相模原市相模女子大学旧第一タチバナ寮である[21]。第4話の杉並区役所のロケ地としては神奈川県大和市役所が使われたが、これは地域のフィルム・コミッションの協力によるものである[22]

そのほか、第10話にはジュンク堂書店H&Mなど実在する企業が登場し、店舗がロケ地として使用されたほか、伊豆急行アルファ・リゾート21[23]いすみ鉄道国吉駅[24](真琴の故郷の高知県土佐清水市以布利駅として[注 1])などが使用された。

スペシャル版では、ニューヨークタイムズスクエア前などでロケが行われている[25]




注釈

  1. ^ 現実世界の土佐清水市以布利には鉄道駅は存在しない。
  2. ^ 現実にある症状としては相貌失認に似ているが、これは高次脳機能障害の一種で脳の損傷を原因とするものであり、心因性のものとの区別には注意を要する。
  3. ^ コンテンツの「一念」の表記は誤り[33]

出典

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  4. ^ NEXT INNOVATION、公式サイトへのリターン用ボタン”. 2012年8月20日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年8月15日閲覧。
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  6. ^ ドラマ「リッチマン、プアウーマン」公式 2013年3月1日の発言”. 2013年5月23日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2013年3月1日閲覧。
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