ラテン語 文法

ラテン語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/16 03:34 UTC 版)

文法

ラテン語は、他のすべての古インド・ヨーロッパ語族と同様に、強い屈折を持ち、それゆえに語順が柔軟である。従って、古典ラテン語はインド・ヨーロッパ祖語の形態を保存した古風な言語と言える。名詞には最大で7種類の格変化が、動詞には4種類の活用がある。ラテン語は前置詞を使用し、通常は修飾する名詞の後に形容詞・属格を置く。ラテン語はまた、pro脱落言語及び動詞枠付け言語でもある。

ラテン語は強い屈折を持つ言語であるため、語順を柔軟に変えることができる。 構文は一般的にSOV型であるが、詩歌においてはこれ以外の語順も普通に見られる。通常の散文においては主語、間接目的語、直接目的語、修飾語・句、動詞という語順になる傾向があった。従属動詞を含む他の成分、例えば不定詞などは、動詞の前に置かれた[3]

名詞は、3つの(男性・女性・中性)、2つの(単数・複数)、7つの(主格・属格・与格・対格・奪格・呼格・地格)を持ち、これらにより語形を変化させる。その曲用の類型は、大別して第1–5変化に分けられる[4]。形容詞は被修飾名詞に従って性数格を一致させる[5]。また、ラテン語は冠詞、類別詞を持たない。

動詞は、3つの(直説法・接続法・命令法)と6つの時制(現在・未完了過去・未来・完了・過去完了・未来完了)、2つの(能動態・受動態)、2つの(単数・複数)、3つの人称(一人称・二人称・三人称)に応じて活用する。他に、準動詞として不定詞分詞動名詞動形容詞がある。これらはすべて、動詞の4基本形に基いて作られる[6]


注釈

  1. ^ 特に植物学の論文においては2011年12月までラテン語で記述することが正式発表の要件であった[1]国際藻類・菌類・植物命名規約
  2. ^ 一例を挙げれば「cogito ergo sum」の発音により忠実なカナ表記は「コーギトー・エルゴー・スム」であるが、三省堂刊大辞林には「コギトエルゴスム」の項目に掲載されている。
  3. ^ a b 「Z」はラテン語に不要だがギリシア語の [z] の音を表す場合には必要だった。
  4. ^ 現代のロマンス諸語とは違い、[s][tʃ][ʒ][dʒ] などのように発音されることはなかった。
  5. ^ 欧米で[ai]とすることが多い。
  6. ^ 欧米で[ɔi]とすることが多い。
  7. ^ 教会式ではKyrie eleison(主よ憐れみ給え、もともとギリシャ語)は s [s]
  8. ^ 母音間、あるいは単に s + 母音 の場合に [z] と発音することもある。
  9. ^ かつて日産ディーゼル(現・UDトラックス)が製造・販売していた大型トラックのレゾナの綴りもRESONAであるが、こちらは英語resonanceが名称の由来である(ただしresonance自体はラテン語のresono(resonaの原型)に由来する)。

出典

  1. ^ 仲田崇志、永益英敏、大橋広好第4回「第18回国際植物学会議(メルボルン)で変更された発表の要件:電子発表の意味するところ(Changes to publication requirements made at the XVIII International Botanical Congress in Melbourne: What does e-publication mean for you. Knapp, S., McNeill, J. & Turland, N.J. Taxon 60: 1498-1501, 2011)」 の紹介と日本語訳 (PDF) 」 『日本微生物資源学会誌』第27巻第2号、日本微生物資源学会、2011年12月、2021年3月7日閲覧。
  2. ^ Merriam-Webster's Collegiate Dictionary, Tenth Edition (1999) "Foreign Words and Phrases"
  3. ^ 松平 & 国原 1992, pp. 31.
  4. ^ 松平 & 国原 1992, pp. 21–22.
  5. ^ 松平 & 国原 1992, pp. 33.
  6. ^ 松平 & 国原 1992, pp. 16–17.





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