ラウ・ル・クルーゼ クローンとしてのラウ

ラウ・ル・クルーゼ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/19 20:32 UTC 版)

クローンとしてのラウ

ムウの代わりとしてアル自身の代役から、失敗作として扱われた。このこともアルや全人類を憎悪するに至ったきっかけといわれている。フラガ家の火事から本編までの空白の時間に経験したことも彼の怒りや憎しみを加速させたものと思われ、最後はもう引き返せないほどに肥大化し、その憎しみは自分自身にさえ向いた。ラウは老化を遅らせるべく細胞分裂を低減させる薬物を服用していた。しかし、その効果が切れた際の副作用は相当に激しいもので、苦悶するラウの姿が度々見られた(強力な薬物でテロメアをある程度伸ばすことは可能であるが、限界を超えて分裂させた細胞は今度はコピーミスを起こし癌化してしまう)。なお、小説版ではラウの素顔は老人のものだったという記述が存在し、身体も既にかなり老化していたと説明されている。『SEED DESTINY』ではレイ・ザ・バレルが、自分もクローンであることをシン・アスカに打ち明けた時の回想シーンの中で、ラウの仮面が外れた際の素顔が見られる。老人というほどではないが、24歳にしては顔には皺が刻まれ老けて見える。一方で「リマスター版」の方では赤服時代の素顔も描かれており、そこでは『SEED DESTINY』でのレイと同じくらい若々しいが過去の経験からかどこか年齢に不釣合いな老成した雰囲気をまとった少年だった。またラウの素顔を見た、あるいは素顔を知りたがった者は戦死するというジンクスがあり、実際ラウの素顔を知りたがっていたミゲル・アイマン及びニコル・アマルフィは共に戦死してしまい、フレイ・アルスターもラウの素顔を見てしまい、その後戦死してしまっている[注 7]。過去に親しい関係であったデュランダルとレイも、最終的には戦死してしまった。結果的に、顔を直接見て生還したのはキラ・ヤマトのみであった。

アル・ダ・フラガがナチュラルのため、そのクローンであるラウも当然遺伝子的にはナチュラルである(小説版ではそうである事が書かれてあり後に監督発言でも出ている)。しかし彼がナチュラルであることを看破できたコーディネイターは皆無であり、その上コーディネイターの兵士の中でもトップガンとして活躍していたことから、本人の努力に加えナチュラルとしては極めて稀と言える高い能力を有していたようである。コーディネイター用のモビルスーツを操作しているナチュラルは、『SEED』本編ではラウただ一人である(『SEED DESTINY』ではレイ・ザ・バレルも該当)。

そのことについて『帰ってきちゃった♥SEED120%!』の『帰ってきちゃったデスティニーなぜなに質問箱』では、フラガの家系がその理由としている。実際に、アル・ダ・フラガの息子であるムウ・ラ・フラガも、ナチュラルでありながらも空間認識能力を含め高度なMS操縦技術を有しており、ナチュラル用のOSを搭載したストライクを、短期間で自らの反応に追いつけなくなるまでに乗りこなし、アカツキ搭乗時においてはザフト軍のザクグフを多数撃破している。

この設定は初期のころからあったらしく、TCGガンダムウォー』での番組放映が10話程度の時に発売された彼のカードには特殊能力「CO(コーディネーター)」がなく、コストを払うと「CO」能力があとから付加されるというものだった。公式雑誌のキャラクター紹介でもナチュラルかコーディネーターか不明、薬の常用はコーディネーターとして異常といった表現がされていた。『スーパーロボット大戦J』では特殊技能に「コーディネイター」を持っているというミスがあったが、『スーパーロボット大戦W』では原作設定が反映され、ザフト軍の人物ではラウのみ「コーディネイター」技能を所有していない。


注釈

  1. ^ 作中の回想では「あのバカ(ムウ)の二の舞にはするな」と教育係にも厳しい言葉をかけていた
  2. ^ デュランダルはパトリック・ザラの発注の元、コーディネイターの出生率低下を対策するための技術研究に従事していた[7]
  3. ^ 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY GENERATION of C.E.』のカナードのプロフィールより。
  4. ^ スーパーロボット大戦W』での、ラウとの対戦時におけるカナードの台詞「俺にキラ・ヤマトの事を教えた男か」より。
  5. ^ アンドリューやラクスのように純粋に不信感を抱く者もいた。
  6. ^ この空間認識力を持つ事でフラガの家系は並外れた直感を持ち、父アル・ダ・フラガは投機等で成功を収めた[5]。この能力はコーディネイターと同等の高い反射神経をもたらし、直感で敵の攻撃を先読む事さえ可能となる[9]
  7. ^ ムウもラウの素顔を見てしまい、『SEED』で戦死したように描写されたが、『SEED DESTINY』で生存したことになっている。

出典

  1. ^ 公式年表より。
  2. ^ a b c d 『公式ガイドブック3 機動戦士ガンダムSEED 明日への翼』角川書店、2003年10月、99頁。(ISBN 978-4048536882)
  3. ^ 「機動戦士ガンダムSEEDジャーナル」『ガンダムエース』2004年10月号、角川書店、付録冊子、108-109頁。
  4. ^ 『機動戦士ガンダムSEED』45話
  5. ^ a b c d 後藤リウ『機動戦士ガンダムSEED 5 終わらない明日へ』角川スニーカー文庫、2004年2月1日初版発行、242-246頁。(ISBN 4-04-429105-5)
  6. ^ 『アニメコミックス 機動戦士ガンダムSEED DESTINY 9』講談社、2005年9月、194頁。(ISBN 978-4063102116)
  7. ^ 『アニメディア』2005年11月号、学研プラス、9頁。特殊設定・森田繁が語るところによる
  8. ^ 『電撃ホビーマガジン』2004年7月号、メディアワークス、35頁。
  9. ^ a b 後藤リウ『機動戦士ガンダムSEED 5 終わらない明日へ』角川スニーカー文庫、2004年2月1日初版発行、352-354頁。(ISBN 4-04-429105-5)
  10. ^ 『機動戦士ガンダムSEED』46話
  11. ^ 『ガンダムSEED』50話
  12. ^ 『機動戦士ガンダムSEED DESTINYモデル VOL.2 DESTINY MSV編』ホビージャパン、2006年3月31日初版発行、127頁。(ISBN 4-89425-415-8)


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