ヤムシゴカイ科 ヤムシゴカイ科の概要

ヤムシゴカイ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/02/14 15:16 UTC 版)

ヤムシゴカイ科
分類
: 動物界 Animalia
: 環形動物門 Annelida
: 多毛綱 Polychaeta
: サシバゴカイ目 Phyllodocida
: ヤムシゴカイ科 Typhloscolecidae
学名
Typhloscolecidae
Uljanin, 1878

形態

全長0.5-4cmで透明である。口前葉は尖り、体部と連続する。副感触手(palp)はない。眼はないが、頸器官はよく発達する。吻に顎などの付属器官はなく、吸引に特化したものとなっている。鰓はない。肛触糸は1対[1]

本科の共有派生形質としては、咽頭の上にretort organと呼ばれる器官を持つこと、口前葉直後の数節から前方に葉状の感触糸が伸び、口前葉を取り囲むことが挙げられる[2]

生態

全世界の海洋に生息するプランクトンである。

餌はゼラチン質のプランクトンで、特にヤムシに捕食寄生すると考えられている[1]。実際に、ヤムシ類に捕食寄生している幼生個体が確認されている。これらの幼生はヤムシの頭部付近に多く見られ、剛毛などの付属器官を食べて生活しているらしい[3]

分類

3属17種が属する[4]

分子系統解析からは、本科はサシバゴカイ目の中でも、比較的サシバゴカイ科に近縁であるという結果が得られた[5]


  1. ^ a b Marine Species Identification Portal;Family Typhloscolecidae”. 2014年2月14日閲覧。
  2. ^ Fauchald, Kristian and Rouse, Greg (1997). “Polychaete systematics: past and present”. Zoologica Scripta (Wiley Online Library) 26 (2): 71-138. doi:10.1111/j.1463-6409.1997.tb00411.x. 
  3. ^ Øresland, Vidar and Bray, Rodney A (2005). “Parasites and headless chaetognaths in the Indian Ocean”. Marine Biology (Springer) 147 (3): 725-734. doi:10.1007/s00227-005-1618-5. 
  4. ^ Typhloscolecidae in WoRMS”. 2014年2月14日閲覧。
  5. ^ Nygren, Arne and Pleijel, Fredrik (2011). “Chimaeras and the origins of the holopelagic annelids Typhloscolecidae and Lopadorhynchidae: a reply to Struck & Halanych (2010)”. Zoologica scripta (Wiley Online Library) 40 (1): 112-114. doi:10.1111/j.1463-6409.2010.00462.x. 


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