メタルヒーローシリーズ 備考

メタルヒーローシリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/26 10:57 UTC 版)

備考

  • 第1作目『宇宙刑事ギャバン』の変身コール「蒸着」は実在する加工技術である。金属をプラスチックなどの表面に定着させるもので、スーツ作成時の技術がそのまま変身コールになったとされ、まさしくメタルヒーローを的確に表す用語である。続く『シャリバン』の「赤射」、『シャイダー』の「焼結」も関連用語である。スーツが送られてきて変身するという描写は、『光速エスパー』や『スペクトルマン』でも一足早く行われていた。
  • シリーズの特徴の1つ「レーザーブレード」を映像表現する際、いくつかある撮影法の1つとして「蛍光灯を使用した立ち回り」がある。文字通り「点灯させた蛍光灯を光の剣に見立てて振り回す」というもので、当然つばぜり合いどころか何かにぶつけただけでも割れてしまうため、振り回すヒーロー側の演者と受ける怪人側の演者、双方の連携が必要とされる。『懐かしのヒーロー ウルトラマン特撮99の謎』では「さすがはJACだ、普通の人がまねをしたら確実に割れてしまう」と評されていた[9]。立ち回り以外にも、グラビア撮影やスチール写真でも蛍光灯レーザーブレードが使用されることがあり、スーパー戦隊シリーズでも『超電子バイオマン』のスチール(光るバイオソード大剣タイプ)などに使用されたことがある。
  • アイキャッチ映像は、宇宙刑事シリーズはイラスト、『ジャスピオン』の第1話から第3話まで、『ビーファイターカブト』から『ロボタック』までは実写、『ジャスピオン』の第4話以降から『ジバン』までは、画面下に直線がインサートされた後に画面右下に番組ロゴを表示[注釈 19]、『ウインスペクター』は実写とエンブレムロゴ、『ソルブレイン』(英語表記)から『ブルースワット』まではエンブレムロゴとなる[注釈 20]。アイキャッチ音楽では『ギャバン』から『ジャスピオン』までの途中、『ロボタック』はアイキャッチ用音楽を使用。それ以外の作品は、アイキャッチ音楽が存在しないBGMや効果音のものが多い。
  • スーパー戦隊シリーズ30作記念として発売されたカードゲーム『レンジャーズストライク』に、ユーザーからの要望によって2008年より本シリーズが「スペシャルメタルエディション」(通称「メタル」)として参戦した。当初はスーパー戦隊や、2007年より参戦していた仮面ライダーとは異なり特別編としての発売であったが、2009年以降は「クロスギャザー」シリーズとして統合された。
  • 本シリーズの特撮監督は『宇宙刑事ギャバン』から『特捜ロボ ジャンパーソン』までを矢島信男が、『ブルースワット』以降の作品を尾上克郎がそれぞれ担当している。例外として、『世界忍者戦ジライヤ』のみ特撮監督に相当するポジションとして武芸考証が置かれており、戸隠流忍術三十四代目継承者で同作品の出演者でもある初見良昭がこれを務めた。
  • 本シリーズの効果音は基本的に大泉音映が手がけており、『ギャバン』から『ジャスピオン』までは阿部作二、『メタルダー』以降の作品は大野義彦がそれぞれ担当している。例外として『スピルバン』のみ、フィズサウンドクリエイションによる効果音が使用された。

注釈

  1. ^ シリーズ名が固定される以前は、「ハイテクヒーローシリーズ」という名称も用いられていた[1]
  2. ^ 17作品の正副主題歌が収録されている「Shining Spirits 〜メタルヒーロー全主題歌集〜」や、同様にこれらの作品を網羅した「宇宙刑事年代記」(徳間書店刊)などのムック本、それにカードゲームレンジャーズストライクは、この公式見解に基づいたものとなっている。
  3. ^ 宇宙刑事シリーズの公式書籍『宇宙刑事大全』では『ビーファイターカブト』が最後のメタルヒーローと記述しているほか、『スーパーヒーロー大戦Z』の公式サイトやパンフレットでもこの2作品は除外されている。『全怪獣怪人大事典 中巻』では、『「メタルヒーローシリーズ」の解説を『ビーファイターカブト』までとし、『カブタック』および『ロボタック』を「ファミリー特撮の世界」で解説している[2]
  4. ^ 本シリーズの作品の多くを手掛けたバンダイのデザイナーである村上克司は、自身の中にメタルヒーローシリーズという括りの概念はないと述べている[3]
  5. ^ 勁文社より発売された書籍「ケイブンシャの大百科シリーズ」では、放送中の番組を扱った書籍は発売時点での内容までしか掲載されていないが、スーパー戦隊シリーズでは翌年度の作品の大百科に前年度の未掲載分のストーリーが記載されていたのに対し、『巨獣特捜ジャスピオン大百科』から『特警ウインスペクター大百科』ではスーパー戦隊シリーズのようなフォローはされていなかった[1]
  6. ^ 書籍『超人画報』では、個別の作品紹介には『ジライヤ』もメタルヒーローと記述しているが、「東映メタルヒーロー13年史」には『ジライヤ』を含めていない[4]
  7. ^ 以下の例と同様に過去作の主人公が登場した以外に、『宇宙刑事ギャバン』では次作の主人公が先行登場している。
  8. ^ 宇宙刑事シリーズ、『ジャスピオン』35話以前は同局含め県内未放送。放送開始から『機動刑事ジバン』第9話までは同時ネット、同作品の第10話から『特救指令ソルブレイン』までは放送時間は変わらず9:30に時差ネット。
  9. ^ 重甲ビーファイター』まで放送。
  10. ^ ビーファイターカブト』は第31話から放送。第1話から第30話までは岩手県では未ネット。
  11. ^ 火曜17時28分から遅れネット
  12. ^ フジテレビ系列局時代からの自社制作番組『提言の広場』を放送していた関係で遅れネット。この措置は『仮面ライダーディケイド』放送期間中の2009年3月まで続いた。
  13. ^ 日曜8:00より「住まいの110番」を放送のため、1週遅れで日曜7:30 - 8:00に放送していた。(この措置は2009年の『仮面ライダーディケイド』の放送期間中まで続いた)
  14. ^ 前述の通り、日曜朝時代は夏の高校野球中継と重なった日は、試合当日の放送を休止する措置が取られた。
  15. ^ 金曜夜時代は、週によってはプロ野球広島東洋カープ主催ゲームの中継のため、遅れネットとなることがあった。また『機動刑事ジバン』が日曜8:00に移動した際、以前から同時間帯にて自社制作ドキュメンタリー番組『新・ふれあいシリーズ』(広島ホームテレビと関係が深い農協・広島県経済連〔現:JAグループ広島〕の一社提供)が放送されていた都合上、土曜7:00からの1週遅れネットとなっていたが、1989年10月の改編で同番組が終了したのに伴い、同時ネットへと移行した。
  16. ^ 宇宙刑事シャリバン』の途中で一旦打ち切り、『機動刑事ジバン』から放送再開、『ブルースワット』まで放送した。
  17. ^ 時空戦士スピルバン』まで放送。
  18. ^ 1999年にこの流れで『燃えろ!!ロボコンVSがんばれ!!ロボコン』が発売されている。
  19. ^ 昭和仮面ライダーシリーズの『仮面ライダーBLACK』と『仮面ライダーBLACK RX』でも、同様のアイキャッチ演出が用いられた。
  20. ^ ビーファイター』のみ番組タイトルロゴ。

出典

  1. ^ a b c 黒澤哲哉 2014, p. 114, 「コラム メタルヒーロー物大百科、非情の連鎖に泣く」
  2. ^ 全怪獣怪人大事典』 中巻、英知出版、2003年4月20日、152-193頁。ISBN 4-7542-2017-X 
  3. ^ 奇怪千蛮 2017, pp. 188–189, 取材・執筆 高坂雄貴、山崎優「DESIGNER INTERVIEW_06 村上克司」
  4. ^ 竹書房/イオン編 編 『超人画報 国産架空ヒーロー40年の歩み』竹書房、1995年11月30日、26 - 27、188頁。ISBN 4-88475-874-9。C0076。 
  5. ^ 『山形新聞縮刷版』平成5年3月、810頁、1993年3月30日『山形新聞』朝刊20面(山形新聞社
  6. ^ 『山形新聞縮刷版』平成5年4月、46頁、1993年4月2日『山形新聞』朝刊18面(山形新聞社)。
  7. ^ 北國新聞 1985年9月25日付朝刊テレビ欄
  8. ^ 北國新聞 1985年10月23日付朝刊テレビ欄
  9. ^ 青柳宇井郎、赤星政尚「第9章 空想世界へ誘う合成技術の不思議 81|まばゆい光線技は地道な作業の賜物だった!?」『懐かしのヒーロー ウルトラマン特撮99の謎』二見書房、1994年3月25日、ISBN 4-576-94039-2、268頁。






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