ミネラルウォーター 問題点・注意点

ミネラルウォーター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/26 17:34 UTC 版)

問題点・注意点

採水に関わる問題

ミネラルウォーターの需要が増加する一方で、採水地においては、過剰な地下水の採取を問題視する動きもある。

近年、日本国内の良質な地下水(表流水の一部も含むと言われている)を輸出するため、国外企業が、経済的に疲弊している林業事業者から大規模に森林水源林を含む)を購入していることが明らかとなった。日本には規制する法令等が未整備であることから、大量の採水が行われることにより国土の荒廃を招く事が危惧されている[14]

調乳に対する注意

2011年東北地方太平洋沖地震が原因の東京電力福島第一原子力発電所事故で、外部に多量の放射能放射性物質)が流出したことから、東京など関東地方の一部の水道水から高濃度の放射能(放射性ヨウ素)が検出され、乳児への摂取を中止するよう要請があったことから、直後にミネラルウォーターが非常に品薄な状態になった。一部の店頭では乳幼児がいる世帯であると証明できる場合に陳列分とは別枠で提供していた。なお、2011年6月時点で在庫は十分確保されるようになり、品薄状態は改善された。

日本の粉ミルクは硬度の低い日本の水道水で溶かすことを前提に成分が設計されているため、外国製を主体とした硬度の高い製品では、ミネラル分の過剰摂取となり、乳児の体に負担をかけることが指摘されている。助産婦によれば、ミルク用にはできる限り硬度の低い製品を使うことが求められる[15]。もし適した水(軟水)が入手できない場合は、通常通りに水道水を使用することの見解が日本小児科学会などから発表されている[16]。これは、放射性物質を含んだ水を摂取するよりも、ミルクを与えないことによる脱水症状の方が危険であるという理由からである。

また「小児、妊娠中および授乳中の女性は上限値が設定できないため、食品由来以外のバナジウムは摂取しないこと」という事が危険情報として独立行政法人国立健康・栄養研究所から発表[17]されており、ミルクメーカーによってはバナジウムを含んたミネラルウォーターを推奨しない場合もある。




  1. ^ a b c d e f g 杉山美次『ポケット図解 最新水の雑学がよーくわかる本 第2版』秀和システム、2012年、97頁
  2. ^ a b 杉山美次『ポケット図解 最新水の雑学がよーくわかる本 第2版』秀和システム、2012年、98頁
  3. ^ a b c d 杉山美次『ポケット図解 最新水の雑学がよーくわかる本 第2版』秀和システム、2012年、94頁
  4. ^ a b 杉山美次『ポケット図解 最新水の雑学がよーくわかる本 第2版』秀和システム、2012年、96頁
  5. ^ 杉山美次『ポケット図解 最新水の雑学がよーくわかる本 第2版』秀和システム、2012年、95頁
  6. ^ 会社概要株式会社布引礦泉所
  7. ^ 『開国五十年史』開国五十年史発行所、1908年, p398
  8. ^ 2010年に販売権をアサヒ飲料に移譲。2013年に「アサヒおいしい水」のシリーズ商品として発売を続けている。
  9. ^ 水道法第4条に規定する基準に適合するもの。ただしミネラルウォーターにおいては、硬度・pHの適用は除外。
  10. ^ 株式会社日刊経済通信社 調査部「清涼飲料水市場」『DATA500 酒類・食品産業 on GRAPHICS ―21世紀への設計―』日刊経済通信社、東京、2000年。ISBN 4-931500-53-62010年10月13日閲覧。
  11. ^ 日本ミネラルウォーター協会「都道府県別生産数量の推移」(パーセンテージについては小数点以下四捨五入)
  12. ^ 逸見純也「ボルヴィック撤退 輸入天然水、価格・まとめ買い逆風」『日本経済新聞』 日本経済新聞社、2020年7月26日。シェアは、飲料総研の調査による。
  13. ^ 株式会社日刊経済通信社 調査部『酒類食品産業の生産・販売シェア-需給の動向と価格変動- 2009年版』日刊経済通信社、東京、2009年。ISBN 978-4-931500-16-72010年10月13日閲覧。
  14. ^ 「日本の水源林の危機 ~グローバル資本の参入から『森と水の循環』を守るには~」(2009)、「グローバル化する国土資源(土・緑・水)と土地制度の盲点 日本の水源林の危機 II」(2010)、いずれも東京財団
  15. ^ ミルク調乳とミネラルウォーター All About
  16. ^ 「食品衛生法に基づく乳児の飲用に関する暫定的な指標値100Bq/キログラムを超過する濃度の放射性ヨウ素が測定された水道水摂取」に関する、日本小児科学会、日本周産期・新生児医学会、日本未熟児新生児学会の共同見解平成23年3月24日
  17. ^ バナジウム - 「健康食品」の安全性・有効性情報(国立健康・栄養研究所




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