マックスバリュ
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概要
1994年10月28日に1号店、マックスバリュー江刺店(岩手県江刺市、現在の奥州市江刺、2019年1月31日閉店[注釈 3])が開店した。開発当初の名前は「マックスバリュー」(MAXVALU)で、1998年11月の新店から現在の「マックスバリュ」に改称され、店舗ロゴも刷新された[注釈 4]。
スーパースーパーマーケット(SSM)と呼ばれる大型スーパーマーケットとドラッグストアをコンビネーションした業態として、アメリカのフード&ドラッグ(FOOD&DRUG)のコンビネーションストアを参考に開発されたとされている。1993年に発足したプロジェクトチームによりコンセプトが作成され、売場面積3000 m2、商圏人口3万人など、開発当初はフォーマットが細かく設定された。
現在はスーパーマーケット業態として食品が中心の品揃えとなっている。営業時間が長く、年中無休で24時間営業を行っている店舗も多いため、他のスーパーマーケットだけでなくコンビニエンスストアとも競合している。一方、大規模形店舗には近隣型ショッピングセンター(NSC)の核店舗として出店している例もある。2010年2月20日にイオンリテールからの事業譲渡(実質的な分社)により新しく6社のマックスバリュ地域法人が発足し、大半のNSCの運営母体が各法人に移行した。
マックスバリュ各地域法人が運営しているヤオハン、ジョイフル東海、ハロー、アーガス、くらし館[注釈 5]、札幌フードセンター、ジョイ、いちまる、ピーコックストア、レッドキャベツなどのイオングループによる合併・買収前の屋号の店舗も、売場面積などでマックスバリュの掲げる条件に沿う店舗については、改装などのタイミングでマックスバリュに屋号変更される傾向にある。一部の各地域法人運営店舗では、マックスバリュの掲げる条件に合致しない店舗であっても店舗ブランドを「マックスバリュ」やその派生業態(後述)に統一する事例がある一方で、2008年以降はこれまでとは逆にマックスバリュ店舗をディスカウントストアである「ザ・ビッグ」に業態転換する事例も増加し、「マックスバリュ」がすべて「ザ・ビッグ」に転換された事で存在しなくなった地域も存在する(後述)。またマックスバリュからKOHYOやマルナカに改装した店舗もある。
なお、2011年3月に総合スーパーを「イオン」に統一するのに先駆け、同年1月29日に「ヤオハン」から屋号変更した稲取店・湯河原店から、左側[注釈 6]に「ÆON」ロゴを配置した店舗ブランドロゴ(表記上は「ÆON MaxValu」)にマイナーチェンジされており、以降に開店した新店舗でも「ÆON」ロゴ入りの店舗ブランドロゴを用いる(なお、「ザ・ビッグ」に関しても2011年1月以降に新規開業した店舗は「ÆON」ロゴ入りの店舗ブランドロゴにマイナーチェンジされている)。
- 店舗の一例
テーマソング
国内ではテレビCMソングとして、また、店内BGMとしてマックスバリュのテーマソングが流れている。マックスバリュの名称でない店舗の一部でも店内BGMとしてマックスバリュのテーマソングが流れているものもある。
派生業態
マックスバリュの派生業態として、以下のようなものがある。
- マックスバリュグランド(MaxValu GRAND)
- 通常のマックスバリュに比べて品揃えを充実したSSM(スーパー・スーパーマーケット)業態。
- 本業態の1号店は2011年2月にオープンしたロックシティ姫路店(現・イオンタウン姫路店、兵庫県姫路市、マックスバリュ西日本運営、ただし2017年7月29日のリニューアルオープンでマックスバリュに変更)。
- 同年7月には千種若宮大通店(愛知県名古屋市千種区、イオンタウン千種内、当時はマックスバリュ中京が運営[注釈 7])が「マックスバリュグランド」業態としてリニューアルオープン。
- さらに、2013年9月にはマックスバリュ中部(当時)[注釈 8]が新規店舗となる名西店(愛知県名古屋市西区、イオンタウン名西内)をオープンした。
- マックスバリュエクスプレス(MaxValu Express)
- 都心型小規模店舗に用いている屋号。コンセプトは "シンプル&フレッシュ よいものを、手軽に" 。2009年にイオンリテールが立ち上げ、現在は同事業を引き継いだマックスバリュ関東をはじめ、イオン北海道、イオン東北、マックスバリュ北陸、マックスバリュ東海、光洋、マックスバリュ西日本、イオン九州でも展開している。特に、マックスバリュ東海ではこれまで独自に展開していた「マックスバリュEX」のほとんどの店舗が「マックスバリュエクスプレス」に屋号変更・統一され、さらに、2019年9月1日付でマックスバリュ中部から編入した店舗(開業当初はマックスバリュ中京で運営していた店舗を含む)が加わったことで、他の運営会社よりも店舗数が多くなっている。
- イオン九州が運営する野芥駅前店は総合スーパーのイオン野芥店内に食品テナントとして入居する店舗で、現存する店舗としては全国で唯一の特殊業態となる。
消滅した業態
- マックスバリュー(MAXVALU)
- 前述の通り当初は「マックスバリュー」が正式名称であったが、「マックスバリュ」への改称が進められ、最後まで残されていた恵庭店(北海道恵庭市、当時はマックスバリュ北海道運営)が2016年2月末の改装に伴い店舗ブランドをマックスバリュに転換してからは、現在正式に店舗ブランドとして公表されている店舗はない[注釈 9]。
- マックスバリュプライム(MaxValu Prime)
- 「おいしさ」にこだわた上質廉価な品ぞろえをコンセプトとするSSM業態。本業態の1号店は2013年4月にオープンしたマークイズ静岡店(静岡県静岡市葵区、マックスバリュ東海運営)。ロゴデザインは「マックスバリュ」のロゴは同一ながら、デザインが大きく異なり、カラーが濃い緑基調となっている。現在は「マックスバリュ」に屋号変更されているため、存在しない。
注釈
- ^ 派生業態である「マックスバリュエクスプレス」、「マックスバリュグランド」を含めた店舗数。各法人が運営する「マックスバリュ」以外の屋号(「マックスバリュくらし館」・「マックスバリュハロー」を含む)を除く。
- ^ かつて、北海道から沖縄県まで全国をチェーン展開していたスーパーマーケットとして、ボランタリー・チェーンの「主婦の店全国チェーン」(1998年7月に解散)や2013年8月からイオングループの店舗ブランドとなった「グルメシティ」(2015年9月より南関東と近畿圏のみに縮小)がある。
- ^ マックスバリュー江刺店が入居するショッピングセンター「江刺ツインプラザ」の建て替えのため。同年11月29日にイオンスタイル江刺を核店舗とするイオンタウン江刺が開業した。
- ^ 初代ロゴ時代は、MAXVALUロゴの下にFOOD&DRUGの文字を入れた看板があった。2代目ロゴになってからは、MaxValuロゴの下にSUPERMARKETの文字を入れた看板を掲げている。3代目ロゴになってからはAEONの文字が追加された代わりにSUPERMARKETの文字を看板に入れなくなった。
- ^ 旧屋号の名を残したマックスバリュハローやマックスバリュくらし館が数店舗現存する
- ^ 店舗によっては看板スペースの関係上「ÆON」ロゴが下側に配置される場合がある(店舗写真のエクスプレス千躰店を参照)。
- ^ 改装前はイオン( - 2008年8月20日)、イオンリテール(2008年8月21日 - 2010年2月20日)が運営。
- ^ 開業の届出を行ったのはマックスバリュ中京であったが、開業前(2013年3月1日)にマックスバリュ中部に合併されていた。2019年9月1日からはマックスバリュ東海が運営。
- ^ 恵庭店には改称後も当時のロゴは残されていたが、2019年の改装で全面的に現行ロゴに差し替えられた。
- ^ カメさんの日が優先され対象カードでの支払いでも10 %引きとなる。
- ^ 5倍や10倍の場合も同じく当日の倍率が適用されている。イオンJMBカード、JMB G.G WAONは除く。
- ^ マックスバリュ東海の「スーパーマックスデー」やイオン九州の「お10くデー」実施日でも併用して適用される。
- ^ ザ・ビッグ店舗はマックスバリュ中部が運営していた店舗も含め「スーパーマックスデー」対象外。ただし第2日曜日に「ザ・ビッグデー」による5%割引を実施している。
- ^ 当該カードのクレジット払いであればときめきポイントが5倍となり提示による現金などでの支払いであればWAON POINTが5倍となる。
- ^ マルナカでは2021年1月10日以前も併用可能であった。
- ^ イオンカードの提示による全額現金払いは対象、イオンオーナーズカード、イオンバンクカード、イオンJMBカードなどWAON POINT機能のないイオンカードの提示による5 %割引とWAON POINTカード提示によるポイント加算は併用可。
- ^ かつては「ジョイ」「いちまる」も対象であったが、いずれも閉店やマックスバリュへの転換により店舗名が消滅している。
- ^ 2013年2月28日(旧グルメシティ関東の店舗は2014年2月の営業終了日)時点で60歳以上でありかつ当時会員だった場合経過措置として最長2018年(同2019年)2月26日までは65歳未満でも利用可能であったが5年が経過し対象者がいなくなったため特例は消滅している。2013年3月1日以降にも1年単位で更新することも可能であった。
- ^ WAONなどの電子マネーやイオンギフトカード、商品券、イオンオーナーズカードなども利用不可。
- ^ 主なポイント・割引・支払サービスの特徴として、WAON POINTではなくTポイントでの対応となること(なお2023年1月24日よりウエルシアグループ全体でWAON POINTの利用が開始され、Tポイントとのダブルのポイント付けも可能となる予定[1])、20日は5%割引がない代わりに「200ポイント以上のポイント利用時にTポイント1.5倍分利用可能」のサービスがあること(30日は開催なし)、電子マネーWAONは利用可能だが電子マネーWAONポイントでの付与となること(2倍/5倍は対象外)、QR・バーコード決済に対応している(その他のマックスバリュ店舗でも、北海道・東北・東海・西日本・九州・琉球の各社では、イオングループのスマートフォン向けトータルアプリ「iAEON(アイイオン)」の付随サービス「AEON Pay」には対応している)ことが挙げられる。
- ^ 富山県、石川県ではマックスバリュのみ対象、イオンは対象外と関東地方などと逆であった。新潟県、沖縄県はイオン、マックスバリュのいずれも対象であった。北海道はイオン北海道への合併後も沖縄県と異なりマックスバリュは対象外であった。
- ^ 福井県についてはマックスバリュが進出していなかったのみならず、他のイオングループの大型商業施設も長らく所在しない状態が続いていたものの2021年7月1日に同県初のマックスバリュとなる九頭龍店(大野市)が開店した[3][4]。
- ^ 当社の宮城県・福島県での店舗は「イオン」「イオンスタイル」、ならびに一部の「イオンスーパーセンター」内のリカー売場のみ。また、宮城県・福島県にかつて存在したマックスバリュは前述の通りイオン→イオンリテール→マックスバリュ南東北による展開であった。
- ^ 奈良県は「KOHYO」へ転換および閉店、和歌山県は閉店、滋賀県は2014年6月に唯一出店していた膳所店をマックスバリュ中部(当時。後にマックスバリュ東海へ合併)へ移管したことによりそれぞれ消滅。
- ^ a b 神戸市西区には光洋運営の「KOHYO」、明石市には光洋運営の「ピーコックストア」が所在するが、マックスバリュとしてはマックスバリュ西日本の運営店舗のみが所在する。
- ^ 全て「ザ・ビッグ」へ転換したため消滅。
- ^ 群馬県は後にマックスバリュ関東も一時展開していたものの、店舗は何れも「つるかめ」であってマックスバリュとしては展開していなかった。
- ^ 例えば2007年現在、愛知県下のマックスバリュはイオンリテール・マックスバリュ中部・マックスバリュ東海(2007年9月30日まではマックスバリュ名古屋も)が運営する店舗が混在する状態となっており、マックスバリュ東海の2007年度の有価証券報告書[6]でも「事業等のリスク」として取上げていた。名古屋市ではマックスバリュ中部とイオンリテール(後にマックスバリュ中京)が、豊橋市ではマックスバリュ東海とイオンリテールが同一市内で混在する状況になっていた。なお、後述の通り、イオンリテールがマックスバリュ地域会社への店舗譲渡に伴い、豊橋市については2009年9月27日にマックスバリュ東海に統一された。名古屋市および2012年10月19日より混在していた春日井市でも2013年3月1日にマックスバリュ中京とマックスバリュ中部が合併しマックスバリュ中部に統一された。2019年9月1日にマックスバリュ東海とマックスバリュ中部が合併し愛知県全域でマックスバリュ東海に統一された。
- ^ 星陵台店、西宮浜町店、西宮上田店、長田南店、須磨海浜公園駅前店、東難波店、金楽寺店、塩屋北店
- ^ 同日付でダイエーへ承継された住之江店、東大阪店、泉大津店、泉佐野店、大東寺川店、堺店、和泉店、貝塚店、三国店、此花店、摂津店、西宮店、新在家店、富雄南店を除く。
- ^ イオンマレーシアが運営する一部のスーパーマーケットは2007年以降「MaxValu」から「D'HATI」に屋号変更した時期があったが、現在はすべて「MaxValu」に再び統一されている
出典
- ^ “全国のウエルシアグループ店舗で「WAON POINT」サービスを導入 ~「ウエルシアメンバーWAON POINTカード」を発行~”. ウエルシアホールディングス・イオンマーケティング (2022年11月1日). 2022年12月24日閲覧。
- ^ “イオン・ダイエー特典のあるカード”. SMBCファイナンスサービス株式会社. 2022年8月14日閲覧。
- ^ “7月1日(木)福井県1号店 マックスバリュ九頭龍店(生鮮館)オープン”. マックスバリュ北陸 (2021年6月29日). 2021年7月2日閲覧。
- ^ “福井県初の「マックスバリュ」大野市にオープン 名物ホルモン、九頭竜まいたけなど豊富2万点”. 福井新聞 (2021年7月2日). 2021年7月2日閲覧。
- ^ イオングループの大変革、鈴木孝之、日本実業出版社、88-91P。2016年12月29日閲覧。
- ^ マックスバリュ東海の2007年度の有価証券報告書
- ^ 当社子会社間における一部事業譲渡に関するお知らせ (PDF) - イオン株式会社 ニュースリリース 2009年7月15日
- ^ 当社子会社間における吸収分割契約締結に関するお知らせ (PDF) - イオン株式会社 ニュースリリース 2009年12月7日
- ^ マックスバリュ九州/ダイエーより承継する14店舗概要を公表 - 流通ニュース、2015年8月26日閲覧。
- ^ 株式会社ダイエーより承継する店舗の営業について - マックスバリュ九州公式ウェブサイト、2015年8月29日閲覧。
- ^ マックスバリュ6店舗リニューアルオープンのお知らせ - マックスバリュ北海道公式ウェブサイト、2015年9月2日閲覧。
- ^ “マックスバリュ富雄南店・大東寺川店が山陽マルナカに生まれ変わります” (PDF) (プレスリリース), 株式会社山陽マルナカ, (2017年3月15日) 2017年4月27日閲覧。
- ^ “スーパーマーケット改革に関するお知らせ” (プレスリリース), イオン株式会社, (2018年10月10日) 2018年10月26日閲覧。
- ^ “イオンによるマックスバリュ東北の完全子会社化に関する株式交換、並びにイオンリテール及びマックスバリュ東北の会社分割に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), マックスバリュ東北、イオン(2社連名), (2019年12月10日) 2019年12月26日閲覧。
- ^ “イオン九州株式会社、マックスバリュ九州株式会社及びイオンストア九州株式会社の合併契約の締結に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), イオン九州、マックスバリュ九州(2社連名), (2020年4月10日) 2020年6月2日閲覧。
- ^ “株式会社ダイエーによる株式会社光洋の完全子会社化に関する株式交換契約締結のお知らせ” (プレスリリース), ダイエー、光洋(2社連名), (2020年1月29日) 2020年2月2日閲覧。
- ^ “吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), マックスバリュ西日本、マルナカ、山陽マルナカ(3社連名), (2020年10月7日) 2020年11月27日閲覧。
- ^ “イオン九州株式会社、マックスバリュ九州株式会社及びイオンストア九州株式会社の経営統合に係る協議の継続に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), イオン九州、マックスバリュ九州、イオン(3社連名), (2019年4月10日) 2019年12月9日閲覧。
- ^ “連結子会社の解散及び清算に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), マックスバリュ西日本株式会社, (2018年7月20日) 2019年2月5日閲覧。
- ^ “連結子会社の解散及び清算に関するお知らせ”. マックスバリュ東海 (2021年3月17日). 2021年8月8日閲覧。
- ^ また客がスーパーのアイスケースに マックスバリュ九州が商品撤去・返金へ(2013年8月22日 ITmediaニュース 同8月24日閲覧)
- ^ マックスバリュ大在店で発生した不適切な行為に関してのお詫びとお知らせ(2013年8月22日 公式サイト内ニュースリリース 同8月24日閲覧)
- ^ マックスバリュ大在店で発生した不適切な行為に関しての追加のお知らせ(2013年8月23日 公式サイト内ニュースリリース 同8月24日閲覧)
- ^ ツイッター投稿:冷凍ケースに男寝そべる 大分のスーパー(2013年8月23日 毎日jp 同8月24日閲覧)[リンク切れ]
- 1 マックスバリュとは
- 2 マックスバリュの概要
- 3 サービスデー
- 4 買物袋持参運動
- 5 脚注
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