ボストン 文化

ボストン

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文化

現在、カトリックはボストンにおける最大の宗教的コミュニティとなっている[111]

ボストンの文化的伝統は、周りのニューイングランド全体と多くの点で共通している。ボストン・イングリッシュと呼ばれる、音節末尾や子音の前の/r/を発音しない東ニューイングランドなまりや、魚介類、塩、乳製品に重点を置いた地域料理もそうである。ボストンの政治的・宗教的風土には、アイルランド系アメリカ人の及ぼした影響が大きい。土壌は20世紀初頭以来、ケネディ家、ティップ・オニール、ジョン・F・フィッツジェラルドなどが培ってきた。ボストンの文化的風土は高く評価されており、その理由の一つは学問的な名声にある。ボストンの文化は、大学から発している部分が大きい[112]

また、ボストンには「ボストン・スラング」と呼ばれる新語がある[113]。スラングといっても現在のボストン市はそれなりに大きいので、割と開かれた表現である。アンダーグラウンドなサブカルチャーとは、この地でビジネスが腐敗した時代に検閲が行われ、わいせつ描写と一括りに葬られた批判精神であり、それに対する挑戦が「ボストンでは禁止」などと揶揄されたのであった。

芸術

ボストンのシンフォニーホール。ボストン交響楽団及びボストン・ポップス・オーケストラが演奏している。

市内には壮麗な劇場がいくつかあり、カトラー・マジェスティック・シアター、ボストン・オペラハウス、シティ舞台芸術センター、オーフィウム劇場がある。有名な芸術団体としては、ボストン交響楽団、ボストンバレエ、ボストン・ポップス・オーケストラ、セレブリティ・シリーズ・オブ・ボストン、ボストン初期音楽祭、ボストン・リリック・オペラ社、オペラボストン、エマニュエル・ミュージック、ヘンデル・アンド・ハイドン・ソサエティ(アメリカで最も古い合唱隊の一つ)がある[114]。毎年恒例の大きなイベントもたくさんあり、大晦日の「ファースト・ナイト」、クリストファー・コロンブス臨海公園で行われるボストン芸術祭、カトリックの聖人たちを称えてノースエンドで行われるイタリアの夏の祭礼がある。また独立記念日前後の期間には、6日間にわたるハーバーフェスト祭[115] や、チャールズ川両岸での花火とともに行われるボストン・ポップス・オーケストラのコンサート[116] など、いくつかのイベントが行われる。

ボストン美術館

ボストンには、著名な美術館もいくつかある。ボストン美術館イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館などである。2006年12月に現代美術協会が、バックベイ地区からDiller Scofidio + Renfro社がデザインした港湾地区の建物に移転した。コロンビア・ポイントにあるマサチューセッツ大学のキャンパスには、ジョン・F・ケネディ図書館がある。ボストン図書館(アメリカで最も古い独立の図書館の一つ)[117]ボストン・チルドレンズ・ミュージアム、ブル・アンド・フィンチ・パブ(建物はテレビドラマ「チアーズ」で知られている)、ボストン科学博物館、ニューイングランド水族館が市内にある。

ボストンは、ハードコア・パンク音楽の発祥地の一つでもある。ボストンのミュージシャンたちは、長年このジャンルの音楽シーンに大きな貢献をしてきた。ボストンの街は、1990年代にローカルなサード・ウェーブ・スカやスカ・パンクの先進地となった。その音楽シーンをリードしたのが、ザ・マイティ・マイティ・ボストーンズや、ザ・オースルトニアンズといったバンドであった。1980年代、ハードコア・パンク・ロックを集めたアルバムThis Is Boston, Not L.A.は、このジャンルの立役者となったバンドたちにスポットを当てている。ザ・チャンネル、オールストン地区のBunnratty's、The Rathskellerといったナイトクラブは、地元のパンク・ロック・バンドと、遠くの町から来たバンドの両方が演奏することで知られていた。現在では、これらのナイトクラブはすべて閉鎖されている。多くは、近年のジェントリフィケーションの中で取り壊された[118]

観光

ファニエル・ホール。アメリカ独立戦争で大きな役割を果たし、「自由の揺りかご」と呼ばれることもある[119]。フリーダム・トレイルというウォーキング・コースの中でも有名なスポットである。

ボストンはアメリカ独立戦争で大きな役割を果たしたことから、この時期の史跡の一部は、ボストン国立歴史公園の一部として保存されている。その多くは、「フリーダムトレイル」というルートに沿って歩けば見て回ることができる。フリーダムトレイルは、地面に赤い線が引かれた約4kmのウォーキングコースであり、ボストンコモンから始まり、州議事堂パークストリート教会オールドサウス集会所旧州議事堂ボストン虐殺事件跡地、オールドノース教会、チャールズタウンのバンカーヒル記念塔など、16の公式スポットを巡る[120]ファニエル・ホール近くのクインシー・マーケットは、ショッピング、食事、各種イベントが楽しめ、観光客や市民が集まる場所となっており、年間1800万人以上がここを訪れる。

ボストン英語

英語の「ボストン・アクセント」は、アメリカでケネディ一家ハーバードの卒業生の話し方としてよくパロディの対象となっている[121]。音節末尾や子音の前の/r/を発音しない。また開いたa音である/ɑː/を用いるため、"bath"という単語が"baath"(バース)のように聞こえる[122]。ボストン英語には、"wicked"(「とても」の意味)、"frappe"(アイスクリームでできたミルクシェイク)など、多くの独特の語彙がある。ボストン初期の多くの入植者がイングランドのイースト・アングリアリンカンシャー出身であったことから、17世紀の同地方における/r/を発音しない話し方が、現在のボストン・アクセントの起源となっている[123]

食文化

ボストンの料理はその他のニューイングランドの料理と同様、魚介類乳製品に重点を置いている。ニューイングランドクラムチャウダーフィッシュアンドチップス(たいていはタラを用いる)、ベイクトビーンズ、ロブスターアサリ蒸し、揚げハマグリが有名である。

ボストンには様々な民族料理レストランなど多くのレストランがある。1980年代からボストンでは、国家的に名声の高いシェフ、ジャスパー・ホワイト、ミン・ツァイ、トッド・イングリッシュの主導のもと、食生活に急激な変化が起こった。彼らそれぞれのレストラン(サマー・シャック、ブルー・ジンジャー、オリーヴズ)が大いにボストンの食の地位を向上させた。長年ケンブリッジで過ごしていた公共放送サービスのテレビタレント、ジュリア・チャイルドも同じく活躍した。

ユニオン・オイスター・ハウスは1826年から営業しているアメリカでもっとも古いレストランである[124]。カキの半開き、ニューイングランドクラムチャウダー、その他のシーフードがカウンターから直接給仕される。ファニエル・ホール市場の一部クインシー・マーケットには様々なレストランや食品店がある。近くのバー「チアーズ」は観光客に人気の食事処である。

中華街には多くのアジア料理レストラン、パン屋、商店がある。近くには点心料理レストランに加え、日本料理朝鮮料理タイ料理レストランもある。

ノースエンド地区では様々なイタリア料理レストラン、ピザ屋、パン屋がある。ニューベリー・ストリートには多くの民族料理を扱うストリートカフェがある。一方、コプリー・プレイスではプルデンシャル・センターフードコートなど多くのレストランがある。そこはリーガル・シーフード(ニューイングランドのシーフードを提供する組織)の本拠地でもある。


注釈

  1. ^ 今日のハーバードは有名なピューリタンファンドを擁するフィデリティ・インベストメンツと癒着している。出典の続きからは独立の気運が高まるまでの様子がよく分かる。
  2. ^ 1位〜3位はニューヨークサンフランシスコシカゴである。ニュージャージー州パターソンなどのように、これより人口密度が高い市はたくさんあるが、これらは広域の町の都市区域である。
  3. ^ 証券代行業務とは、信託銀行または証券代行専門会社が、株式の発行会社から株式事務の委託を受け発行会社に代わって行う、株式に関する複雑な事務処理。株主名簿の管理、株主総会に関する事務、配当金振込に関する事務など。
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