ボストン 政府機関

ボストン

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政府機関

マサチューセッツ州会議事堂(チャールズ・ブルフィンチ設計)

ボストンは、市長に広汎な行政権を与えるストロング・メイヤー制をとっている。市長は、多数投票制で、4年の任期で選ばれる。市評議会は、2年ごとに改選される。選挙区議席が九つあり、それぞれ、その選挙区の住民から多数投票で選出されるほか、全体選出の議席が4つある。有権者は、全体選出の評議員に対し4票まで投じることができるが、1人の候補者に対しては1票までである。得票数の合計が最も多い者から4人が当選となる。評議会の会長は評議員の中から互選で選ばれる。ボストン公立学校委員会の委員は市長に任命される[142]。ボストン再開発局と、地区審判委員会(市長から任命される7人の合議体)が、土地利用計画についての責任を分け持つ[143]

市の政府機関とは別に、数多くの委員会や州政府機関(マサチューセッツ州環境保全・レクリエーション局、ボストン公衆衛生委員会、マサチューセッツ州港湾局)がボストン市民の生活に関わりを持っている。マサチューセッツ州の州都として、ボストンは州の政治の上で重要な役割を担っている。また、市には、ジョン・F・ケネディ連邦オフィスビルや、トマス・P・オネイル連邦ビルなど、アメリカ連邦政府の関連施設もいくつかある[144]。また、連邦第1巡回区控訴裁判所、連邦マサチューセッツ地区地方裁判所も置かれている。ボストン連邦準備銀行連邦準備銀行の第1地区)の本部もある。連邦下院のマサチューセッツ第8選挙区及び第9選挙区に含まれる[145]

市民生活

教育

ボストン中心部の大学分布

ボストンは「アメリカのアテネ」との名声を得ているが、これは、大ボストン都市圏内にある100を超える単科・総合大学における教育・研究活動に負うところが大きい。ボストンとケンブリッジだけでも、大学に通う学生は25万人を超える[146]。ボストン市内では、ボストン大学が市で4番目に多くの雇用を有しており、大きな地位を占めている[147]。キャンパスはチャールズ川沿いのコモンウェルス・アベニューと、医学部がサウスエンド地区にある。もう一つの大きな私立大学であるノースイースタン大学は、フェンウェイ地区にあり、特にビジネススクールと保健科学スクール、協同教育プログラムが有名である。ウィーロック・カレッジ、マサチューセッツ美術・デザイン大学、シモンズ・カレッジ、エマニュエル・カレッジ、マサチューセッツ薬学・保健科学大学、ウェントワース・テクノロジー大学は、フェンウェイ・カレッジズの創立メンバーであり、ノースイースタン大学に隣接している。小規模な私立大学であるサフォーク大学は、ロースクールで知られ、ビーコンヒルにキャンパスを構える。ニューイングランド・ロースクールは、シアター・ディストリクトにある小規模な私立ロースクールで、もともとはアメリカ唯一の女子だけのロースクールとして設立された[148]。小規模な私立単科大学であるエマーソン大学は、舞台芸術、ジャーナリズム、著述、映画の分野で高い評価を得ている。ボストンコモン近くにある。ボストン・カレッジは、もともとのキャンパスはサウスボストンにあったが、ボストン(ブライトン地区)とニュートンとの境界をまたぐ場所に移転した。ボストン・カレッジは、ボストン・カトリック大司教管区から隣接する土地を購入して以来、ブライトン地区の方に拡張しつつある[149]

ボストン・カレッジ

ボストンにはボストン美術学校、マサチューセッツ美術大学、ニューイングランド美術・デザイン学校(サフォーク大学の一部)、ニューイングランド音楽学校(アメリカで最も古い独立の音楽学校)、ボストン音楽学校、ボストン美術館スクール、バークリー音楽大学など、音楽学校や美術学校がいくつかある[150]。ボストンに存在する公立大学はドーチェスターのコロンビア・ポイントにあるマサチューセッツ大学ボストン校の一校であり、他にコミュニティ・カレッジとしてロクスベリー・コミュニティ・カレッジとバンカーヒル・コミュニティ・カレッジがある。

ケンブリッジのハーバード・ヤード。アメリカ最古の高等教育機関であるハーバード大学の中心部。ボストン・オールストン地区からチャールズ川を渡ったところにある。

ボストン市内には市外のいくつかの大学の施設が多く存在する。ハーバード大学は、アメリカで最も歴史のある、そして最も有名といえる高等教育機関であり、ボストンからチャールズ川を渡ったケンブリッジにある。同大学のビジネススクールメディカルスクールはボストン市内にあり、また、ボストンのオールストン地区への拡張計画もある[151]マサチューセッツ工科大学(MIT)は、もともとボストンで誕生し、長い間「ボストン・テック」と呼ばれていたが、1916年に川を渡ったケンブリッジに移転した。タフツ大学は、タフツ・メディカル・センターの隣にメディカル・デンタル・スクールを運営している。メディカル・センターは、451床を有する学術医療機関で、フル・サービスの成人病院と、小児科病院の二つが入っている。クインシーの東ナザレ大学はボストン都市圏で唯一のキリスト教福音主義の大学で、ボストン市内でホームレスの人々に対する奉仕活動を行っている[152]。世界初のコンサルティングファームArthur D. Little社によって、"Arthur D. Little School of Management"として、Arthur D. Little社発祥の地であるボストンに設立された経営大学院ハルト・インターナショナル・ビジネススクールHult International Business School)のMBAプログラムはアメリカの教育機関のランキングを出しているエコノミスト・インテリジェンスにより、アメリカ国内1年MBAコースとしてトップにランキングされている。

ボストンの公立学校は、アメリカで最も歴史のある公立学校制度であり、幼稚園から第12学年に至るまで、5万7000人の児童・生徒が入学している[8]。公立学校は145校から成る。その中でボストン・ラテン・スクールは、1635年に創立されたアメリカ最古の公立学校で、ボストン・ラテン・アカデミーと並ぶ難関校であり、入学は第7学年と第9学年のみ、第7学年から第12学年までの生徒が在籍する。また、イングリッシュ・ハイスクールは1821年に創立された最古のハイスクールであり、メイザー・スクールは1639年に創立された最古のエレメンタリー・スクールである[8]。そのほか、私立学校、教区立学校、チャーター・スクールもある。人種的マイノリティの児童・生徒3000人が、METCO事業によって郊外の学校に通学している。2002年のフォーブス誌のランキングによれば、ボストンの公立学校は卒業率82%を誇り、アメリカ国内で最も優れた大都市学校制度であるとされている[153]。2005年、公立学校制度に編入されている生徒・児童のうち、45.5%が黒人(アフリカ系アメリカ人)、31.2%がヒスパニックまたはラテンアメリカ系、14%が白人、9%がアジア系であった(なお、市全体の人種別構成比は、黒人24%、ヒスパニック14%、白人49%、アジア系8%である)[154][155]。ボストン青年基金は、ハイスクールの年齢の生徒向けに夏期職業紹介プログラムを用意している[156]

また、日本人研究者で組織するボストン日本人研究者交流会が活動している。

医療

ロングウッド医療・学術地区は、医療・研究機関が集まっているボストンの一地区である。ベス・イズリアル・ディーコネス・メディカル・センター、ブリガム・アンド・ウィメンズ・ホスピタル、ボストン小児病院、ダナ・ファーバー癌研究所、ジョスリン糖尿病センターハーバード・メディカルスクール、ハーバード公衆衛生学校、ハーバード歯科医療学校などがここにあり[157]マサチューセッツ総合病院(MGH)がビーコンヒル近くにあり、マサチューセッツ眼科・耳科病院、スポールディング・リハビリテーション病院も存在する。また、ボストンのジャマイカプレイン、ウェスト・ロックスベリー地区には、アメリカ退役軍人省の医療センターがある[158]

ボストン医療センター

ボストンの大規模医療機関の多くが、大学と連携している。ロングウッド医療・学術地区の医療機関及びマサチューセッツ総合病院は、ハーバード・メディカルスクールと提携している有名な研究医療センターである[159]。チャイナタウン地区南部のタフツ医療センター(旧称タフツ・ニューイングランド医療センター)は、タフツ大学のメディカルスクールと提携している。サウスエンド地区のボストン医療センターは、ボストン大学のメディカルスクールの主要な教育施設であるとともに、ボストン圏で最大の外傷センターである[160]。同センターは、ボストン大学病院とボストン市立病院(アメリカで最初の自治体病院)の合併により生まれた[161]

救急医療サービスはボストン市救急局によって提供される。

生活サービス

水道下水道サービスを供給するのは、ボストン上下水道委員会である[162]。同委員会は、マサチューセッツ州水資源局(MWRA)から水・下水道処理サービスを購入している。市の水道はクアビン貯水場(市の105km西)およびワチュセット貯水場(市の56km西)から来ている[163]電力は規制緩和により、発電会社については消費者が選ぶことができるが、送電についてはNSTAR社が独占している。天然ガスを供給するのはナショナル・グリッド(買収前はボストン・ガスを承継したキースパン社)で、商業・工業利用の顧客に限り、その他の天然ガス会社を選択することができる[164]

固定電話サービスを提供するのは、主にベライゾン(ニューイングランド・テレフォン、NYNEX、ベル・アトランティック、ベル・システムを承継)である。様々な携帯電話会社のサービスも利用することができる。ケーブルテレビは、コムキャストとRCN社が利用でき、一定の地域では両社がブロードバンドインターネット接続も提供している。様々なデジタル加入者線(DSL)事業者も、ベライゾンの電話線を用いたブロードバンド接続を提供することが可能である[165]

出身者

ポーの生誕地付近にある記念プレート

注釈

  1. ^ 今日のハーバードは有名なピューリタンファンドを擁するフィデリティ・インベストメンツと癒着している。出典の続きからは独立の気運が高まるまでの様子がよく分かる。
  2. ^ 1位〜3位はニューヨークサンフランシスコシカゴである。ニュージャージー州パターソンなどのように、これより人口密度が高い市はたくさんあるが、これらは広域の町の都市区域である。
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