ペール缶 ペール缶の概要

ペール缶

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 01:44 UTC 版)

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ペール缶

広義には、また日本以外では、容量はおおよそ3リットルから50リットル(1ガロンから12ガロン)まで幅広く、材質もブリキアルミニウムプラスチックなどであってもペールと呼ばれるが、日本においてJISで規格化されているものは上記の通りである。

歴史

鋼製ペール缶は、1930年代にアメリカで開発されヨーロッパ各国に広まり、日本には1950年代に輸入され始めた。朝鮮戦争が発生すると在日米軍から補給物資の輸送、貯蔵用容器として、いわゆる「JAN-P缶」(Joint Army Navy Package、陸海軍統一包装)が発注され、日本国内での鋼製ペール缶製造の契機となった。

昭和30年代後半から、労働力不足による充填・梱包の省力化要請にペール缶の存在が合致したこと、メートル法への準拠で20リットル缶への移行が進んだこと、高度経済成長期に高級潤滑油の需要が伸びカラー印刷がなされ高級品のイメージを与えるペール缶が人気となったこと、1966年ごろから鋼製ペール缶の自動生産ラインが導入され始めたこと、テーパ型ペール缶の製造が始まったこと等があって、ペール缶の需要は大きく伸びた。

1967年5月1日にペール缶のJIS規格が制定。

2002年度の生産量は2305万本。

構造と特徴

ペール缶は、鋼板でできているため丈夫である、リサイクル可能である等のドラム缶の特徴を持っているが、この他に以下の特徴を持つ。

印刷可能
オフセット印刷により鋼板に直接きれいな印刷を行うことができ、中身のイメージアップ・高級感を図ることができる。
胴体の形状
胴体にテーパを付けたテーパペール(T型)とストレートなストレートペール(S型)がある。T型が出荷量のおよそ80%を占める。
テーパペールは在庫する時また輸送時にスペース面で有利である。
天ぶた/天板には、天板取り外し式ラグタイプ・天板取り外し式バンドタイプ・天板固着式の3種があり、前2種は蓋を取り外すことが可能である。充填が速やかに行え、また取り外し可能な蓋のものは中身の確認も容易である。
充填後天板の締め付けで梱包終了
段ボール、木箱など外装が不要である。
取っ手
手で持つための取っ手が付いているものが多い。このため、使用後のペール缶をバケツ代わりに利用することも多い。

関連項目

参考文献

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